HOME 国内

2023.06.09

今季で引退の中村明彦「やりきったと言えるように」最後の王座一決定戦で「シーズン延ばしたい」/日本選手権混成
今季で引退の中村明彦「やりきったと言えるように」最後の王座一決定戦で「シーズン延ばしたい」/日本選手権混成

引退を決意して最後の日本選手権に挑む中村明彦

◇第107回日本選手権・混成競技(6月10、11日/秋田県立中央公園陸上競技場)

第107回日本選手権・混成競技を明日に控え、会場となる秋田県立陸上競技場で有力選手たちが前日会見に出席した。

数々の歴史を作ってきたレジェンドにとって、最後の日本選手権。男子十種競技でリオ五輪に出場し、日本人2人目の8000点超え(8180点=日本歴代2位)の中村明彦(スズキ)は、すがすがしい表情で会見に臨んだ。

広告の下にコンテンツが続きます

5月に自身のSNSで今季限りでの引退を表明した中村。昨年の日本選手権後に出場した走幅跳で、「足首が痛くなり3本跳べなかったことで、身体的にきつい」と感じて引退を決意し、「最後1年、もう一度頑張りたい」と覚悟を決めた。所属先などに相談し、「自分らしい十種競技を追求してやりきろう」と決めて練習に励んできた。

3月末に右アキレス腱に痛みが出たが、それ以外は順調にトレーニング。これまではプレッシャーや記録を意識して「ネガティブ」だった日本選手権に向けての過程がこれまでと違ったものに。

「これで終わりだと発表してからは肩の荷が下りて、毎日新鮮な景色が見られて秋田に来られた。学生ぶりにとても楽しみな日本選手権です」

岡崎城西高(愛知)時代にインターハイ八種競技で優勝。中京大では400mハードルでロンドン五輪に出場した。その後は本格的に十種競技に参戦。2010年に5位となって初入賞した昨年まで皆勤賞で、16、17、20、21年と4度の優勝を誇る。すべて5位以内で、長く右代啓祐(国士舘クラブ)とともに日本の十種競技を牽引してきた。

特に持ち味のスピードを生かしたパフォーマンス、最後の1500mでは力の限り尽くす激走は、観る者を魅了してきた。

「走る、跳ぶ、投げる、が大事にしてきた種目の順番。自分らしい十種競技をして、やりきったと言えるように」

引退の具体的な試合は決めていない。「今回の目標は優勝とシーズンを延ばすこと。良い記録を出して優勝すれば日本代表にもなれる」。レジェンドが挑む最後の日本選手権。中村らしく、1500mの最後のフィニッシュまで全力で走り抜ける。

◇第107回日本選手権・混成競技(6月10、11日/秋田県立中央公園陸上競技場) 第107回日本選手権・混成競技を明日に控え、会場となる秋田県立陸上競技場で有力選手たちが前日会見に出席した。 数々の歴史を作ってきたレジェンドにとって、最後の日本選手権。男子十種競技でリオ五輪に出場し、日本人2人目の8000点超え(8180点=日本歴代2位)の中村明彦(スズキ)は、すがすがしい表情で会見に臨んだ。 5月に自身のSNSで今季限りでの引退を表明した中村。昨年の日本選手権後に出場した走幅跳で、「足首が痛くなり3本跳べなかったことで、身体的にきつい」と感じて引退を決意し、「最後1年、もう一度頑張りたい」と覚悟を決めた。所属先などに相談し、「自分らしい十種競技を追求してやりきろう」と決めて練習に励んできた。 3月末に右アキレス腱に痛みが出たが、それ以外は順調にトレーニング。これまではプレッシャーや記録を意識して「ネガティブ」だった日本選手権に向けての過程がこれまでと違ったものに。 「これで終わりだと発表してからは肩の荷が下りて、毎日新鮮な景色が見られて秋田に来られた。学生ぶりにとても楽しみな日本選手権です」 岡崎城西高(愛知)時代にインターハイ八種競技で優勝。中京大では400mハードルでロンドン五輪に出場した。その後は本格的に十種競技に参戦。2010年に5位となって初入賞した昨年まで皆勤賞で、16、17、20、21年と4度の優勝を誇る。すべて5位以内で、長く右代啓祐(国士舘クラブ)とともに日本の十種競技を牽引してきた。 特に持ち味のスピードを生かしたパフォーマンス、最後の1500mでは力の限り尽くす激走は、観る者を魅了してきた。 「走る、跳ぶ、投げる、が大事にしてきた種目の順番。自分らしい十種競技をして、やりきったと言えるように」 引退の具体的な試合は決めていない。「今回の目標は優勝とシーズンを延ばすこと。良い記録を出して優勝すれば日本代表にもなれる」。レジェンドが挑む最後の日本選手権。中村らしく、1500mの最後のフィニッシュまで全力で走り抜ける。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.26

第102回箱根駅伝を盛り上げよう!! サッポロ生ビール黒ラベル「箱根駅伝缶」が本日発売

1987年から箱根駅伝に特別協賛しているサッポロビール株式会社は、大会を盛り上げるためにサッポロ生ビール黒ラベル「箱根駅伝缶」を第80回記念大会(2004年)より発売しているが、来る第102回大会バージョン(350mℓ缶 […]

NEWS アディダス新シューズ発売イベントに箱根駅伝を沸かせた太田蒼生と平林清澄が登壇!

2025.11.25

アディダス新シューズ発売イベントに箱根駅伝を沸かせた太田蒼生と平林清澄が登壇!

アディダス ジャパンは11月25日、「ADIDAS EKIDEN DAY」を都内で開き、ゲストトークセッションにGMOインターネットグループで青学大出身の太田蒼生、ロジスティードで國學院大出身の平林清澄が一緒に登壇した。 […]

NEWS 正月の駅伝へ意気込み!GMO・嶋津雄大「勝ち抜いてニューイヤーを」東京国際大・菅野裕二郎「雰囲気良くトレーニングができている」

2025.11.25

正月の駅伝へ意気込み!GMO・嶋津雄大「勝ち抜いてニューイヤーを」東京国際大・菅野裕二郎「雰囲気良くトレーニングができている」

ミズノの新シューズ発表イベントが11月25日に行われ、嶋津雄大(GMOインターネットグループ)、髙久龍(ヤクルト)、東京国際大の菅野裕二郎(4年)と小柴裕士郎(2年)が出席した。 実業団勢はニューイヤー駅伝、東京国際大勢 […]

NEWS 2025年最も輝きを放ったCrystalAthleteは中島佑気ジョセフ!選手、ファン、メディア投票の「GetsurikuAwards2025」発表

2025.11.25

2025年最も輝きを放ったCrystalAthleteは中島佑気ジョセフ!選手、ファン、メディア投票の「GetsurikuAwards2025」発表

月陸Onlineが2022年に創設した「Getsuriku Awards」。選手やファン、メディアからの投票によって、そのシーズンで『最も輝きを放った選手=Crystal Athlete』として表彰しています。 期間内に […]

NEWS 大学女子駅伝2冠へ!城西大の主将・金子陽向「10年間の集大成の走りを」本間香「優勝へ区間賞・区間新を」

2025.11.25

大学女子駅伝2冠へ!城西大の主将・金子陽向「10年間の集大成の走りを」本間香「優勝へ区間賞・区間新を」

ミズノの新シューズ発表イベントが11月25日に行われ、10月の全日本大学女子駅伝で優勝した城西大の主将・金子陽向(4年)と本間香(1年)が参加した。 1区区間新で優勝への流れを作った本間と、アンカーとして1分以上の差を跳 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top