HOME 国内、大学

2024.09.21

ハードルは順大が男女V!阿部竜希と本田怜が向かい風でも好記録/日本IC
ハードルは順大が男女V!阿部竜希と本田怜が向かい風でも好記録/日本IC

スプリントハードルで男女Vを飾った順大の阿部竜希(左)と本田怜

◇天皇賜盃第93回日本学生対校選手権(9月19日~22日/神奈川県・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)3日目

男女スプリントハードルは順大が席巻した。男子110mハードルは阿部竜希が13秒40(-2.1)、女子100mハードルは本田怜(順大院)が13秒28(-1.3)と、ともに向かい風の中で好記録。男子は泉谷駿介(現・住友電工)、村竹ラシッド(現・JAL)に続いて順大勢の5連覇(村竹・泉谷・村竹・村竹)、女子は初だった。

「全国規模の大会を優勝候補として臨むのが初めてだったので自分の中で『本当に勝てるのか』とプレッシャーをかけてしまいました」と阿部。ただ、「最後は自分のやってきたことを信じるしかない」と覚悟を決めてスタートした。

スタンドには村竹も応援に駆けつけ、パリ五輪5位の先輩に「本当に強い味方がいる」と背中を押された。

6月の日本選手権ではミスが出たスタートで「ちゃんと決められた」ことで、後半も「自分の走りに集中できた」。課題だった「ハードリングタイムを縮める」動きも、アップから調整できたという。

来年の東京世界選手権の参加標準記録(13秒27)を目指していただけに「切れなかったのは未熟」と言うも、「向かい風2.1mでサードベスト。条件がそろえば(世界選手権の標準は)出せる。満足はしませんが、80点くらい」と笑顔を見せる。

広告の下にコンテンツが続きます

直後に行われた女子では先輩の本田が涙の初V。学生記録保持者(13秒07)の貫禄を示したが「プレッシャーもありました」とホッと胸をなで下ろす。

100mでも11秒70の自己新で4位に入ったようにスピードがアップ。そのため「踏み切りがちかくなってしまう」という課題が出た。得意の後半も「切り替えていけなかった」と内容には納得がいかなかったが、「最低限の目標はクリアしました」とようやく笑顔を見せる。

順大で同期だった村竹と切磋琢磨し、「悩みも相談しました」。どちらが先に“12秒台”に入るか勝負しているようで「10mハンディをもらっているので、頑張らないと」と、パリ五輪での同志の快走に刺激を受けている。

活況を呈する男女スプリントハードル。今年の日本インカレは、その中心に“順大ハードラー”がいることをしっかり証明した大会となった。

◇天皇賜盃第93回日本学生対校選手権(9月19日~22日/神奈川県・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)3日目 男女スプリントハードルは順大が席巻した。男子110mハードルは阿部竜希が13秒40(-2.1)、女子100mハードルは本田怜(順大院)が13秒28(-1.3)と、ともに向かい風の中で好記録。男子は泉谷駿介(現・住友電工)、村竹ラシッド(現・JAL)に続いて順大勢の5連覇(村竹・泉谷・村竹・村竹)、女子は初だった。 「全国規模の大会を優勝候補として臨むのが初めてだったので自分の中で『本当に勝てるのか』とプレッシャーをかけてしまいました」と阿部。ただ、「最後は自分のやってきたことを信じるしかない」と覚悟を決めてスタートした。 スタンドには村竹も応援に駆けつけ、パリ五輪5位の先輩に「本当に強い味方がいる」と背中を押された。 6月の日本選手権ではミスが出たスタートで「ちゃんと決められた」ことで、後半も「自分の走りに集中できた」。課題だった「ハードリングタイムを縮める」動きも、アップから調整できたという。 来年の東京世界選手権の参加標準記録(13秒27)を目指していただけに「切れなかったのは未熟」と言うも、「向かい風2.1mでサードベスト。条件がそろえば(世界選手権の標準は)出せる。満足はしませんが、80点くらい」と笑顔を見せる。 直後に行われた女子では先輩の本田が涙の初V。学生記録保持者(13秒07)の貫禄を示したが「プレッシャーもありました」とホッと胸をなで下ろす。 100mでも11秒70の自己新で4位に入ったようにスピードがアップ。そのため「踏み切りがちかくなってしまう」という課題が出た。得意の後半も「切り替えていけなかった」と内容には納得がいかなかったが、「最低限の目標はクリアしました」とようやく笑顔を見せる。 順大で同期だった村竹と切磋琢磨し、「悩みも相談しました」。どちらが先に“12秒台”に入るか勝負しているようで「10mハンディをもらっているので、頑張らないと」と、パリ五輪での同志の快走に刺激を受けている。 活況を呈する男女スプリントハードル。今年の日本インカレは、その中心に“順大ハードラー”がいることをしっかり証明した大会となった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.05.22

【世界陸上プレイバック】―03年パリ―18歳・キプチョゲが大熱戦の5000mを制す 末續慎吾が200mで銅メダルの大偉業

今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]

NEWS JR九州・花谷そらが嗅神経芽細胞腫瘍を公表 「闘って完治してまた新たな花谷そらを」

2025.05.22

JR九州・花谷そらが嗅神経芽細胞腫瘍を公表 「闘って完治してまた新たな花谷そらを」

JR九州の花谷そらが5月22日、嗅神経芽細胞腫瘍(きゅうしんけいがさいぼうしゅ)のステージ4の疾患があることを自身のSNSで公表した。 花谷は山口・聖光高出身。インターハイや全国高校駅伝への出場はなく、中国地区大会300 […]

NEWS 8月開催の日韓中ジュニア交流競技会代表 4/1~6/22の記録を対象に上位高校生から選考

2025.05.22

8月開催の日韓中ジュニア交流競技会代表 4/1~6/22の記録を対象に上位高校生から選考

日本陸連はこのほど、第33回日・韓・中ジュニア交流競技会(8月25日~27日/中国・内モンゴル自治区)の日本代表選手選考要項を公表した。 日・韓・中ジュニア交流競技会は日本、韓国、中国の3ヵ国で例年8月下旬に、持ち回りで […]

NEWS 個の力高い中大が最有力! 順大、大東大も戦力充実 前回上位・東海大、東洋大は!? 5月24日平塚決戦/全日本大学駅伝関東選考会展望

2025.05.22

個の力高い中大が最有力! 順大、大東大も戦力充実 前回上位・東海大、東洋大は!? 5月24日平塚決戦/全日本大学駅伝関東選考会展望

第57回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が5月24日に神奈川県平塚市のレモンガススタジアム平塚で行われる。昨年度の本大会で8位までに入った國學院大、駒大、青学大、創価大、早大、城西大、立教大、帝京大がシード権を獲得。 […]

NEWS ダイヤモンドリーグ・ラバトに北口榛花と三浦龍司がエントリー!ともに今季シリーズ2戦目

2025.05.21

ダイヤモンドリーグ・ラバトに北口榛花と三浦龍司がエントリー!ともに今季シリーズ2戦目

世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)第4戦目のラバト大会(モロッコ)のエントリーリストが公開された。日本からは女子やり投の北口榛花(JAL)、男子3000m障害の三浦龍司(SUBARU)が登録している。いずれも […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年6月号 (5月14日発売)

2025年6月号 (5月14日発売)

Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定

Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析

page top