2023.01.31

FOCUS! 高校生INTERVIEW
小針 陽葉 Kobari Akiha
富士市立高1静岡
活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介! 昨夏のインターハイ女子100m・200mで、1年生ながらいずれも2位に食い込んだ小針陽葉選手(富士市立1静岡)にインタビューしました。その後、栃木国体少年BやU18大会は100mでいずれも優勝。U18大会では向かい風のなか、高1最高(11秒60/土井杏南、2011年)に0.05秒と迫る歴代2位の11秒65をマークしました。2年生で迎える今季は、新たな挑戦を考えているようです。
あいみょんでリラックス
――2022年シーズンは大活躍でした。
小針 走る度に自己ベストが更新し、秋に目標だった全国大会で優勝するなど、これまでの陸上人生の中でも一番濃い1年だったと思います。指導してくださる先生と、私が感じた感覚とが一致するようになり、先生とコミュニケーションを取りながらできたことが大きかったと思っています。
――具体的に好成績に結びついた理由はありますか。
小針 中学まであった、つま先が下がってしまう癖が改善して、大きなフォームになったことがタイムの向上につながったと感じています。
――U18大会のレース後にスタートが決まったことが勝因と話していましたね。
小針 スタートがやや苦手に思うことがありますが、U18の時は、集中してうまく飛び出せたと思います。高校に入ってからは、まだ1年生なので強い上級生と走る楽しさのほうが勝っていて、レースであまり緊張しなかったんですが、U18の時は、国体で勝ったこともあって、優勝しないといけないという変なプレッシャーがありました。緊張して臨んだのがかえって良かったのかもしれません。
――普段はどうやって集中力を高めたり、リラックスしていますか。
小針 試合を楽しむことを一番心掛けています。リラックス法は音楽を聴くこと。あいみょんなどを聴くことが多いですね。ゲン担ぎや決まったルーティンなどはありませんが、麺類が好きなので、試合で全国各地に行くようになってからは、その土地の有名なラーメン店に行くのを楽しみにしています。
――冬季練習の最中です。どんなことを意識していますか。
小針 走り込みが中心です。その中でも、スタートの飛び出しから加速までの流れはもちろん、後半疲れてくると脚が後ろに流れる癖があるので、リラックスするなかでピッチをキープすることを意識しながら練習に励んでいます。
――具体的にはどんな練習ですか。
小針 170mの全力走を3分のレストを入れて4本行ったり、120mを全力で走って6本したり、学校の近くにある108段の階段ダッシュを1段とばしや片足ケンケンでやっています。バウンディングも取り入れています。きつい中でどれだけフォームやリラックスを意識できるかが重要なので、少しでもできるように取り組んでいます。
FOCUS! 高校生INTERVIEW
小針 陽葉 Kobari Akiha
富士市立高1静岡
活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介! 昨夏のインターハイ女子100m・200mで、1年生ながらいずれも2位に食い込んだ小針陽葉選手(富士市立1静岡)にインタビューしました。その後、栃木国体少年BやU18大会は100mでいずれも優勝。U18大会では向かい風のなか、高1最高(11秒60/土井杏南、2011年)に0.05秒と迫る歴代2位の11秒65をマークしました。2年生で迎える今季は、新たな挑戦を考えているようです。
あいみょんでリラックス
――2022年シーズンは大活躍でした。 小針 走る度に自己ベストが更新し、秋に目標だった全国大会で優勝するなど、これまでの陸上人生の中でも一番濃い1年だったと思います。指導してくださる先生と、私が感じた感覚とが一致するようになり、先生とコミュニケーションを取りながらできたことが大きかったと思っています。 ――具体的に好成績に結びついた理由はありますか。 小針 中学まであった、つま先が下がってしまう癖が改善して、大きなフォームになったことがタイムの向上につながったと感じています。 ――U18大会のレース後にスタートが決まったことが勝因と話していましたね。 小針 スタートがやや苦手に思うことがありますが、U18の時は、集中してうまく飛び出せたと思います。高校に入ってからは、まだ1年生なので強い上級生と走る楽しさのほうが勝っていて、レースであまり緊張しなかったんですが、U18の時は、国体で勝ったこともあって、優勝しないといけないという変なプレッシャーがありました。緊張して臨んだのがかえって良かったのかもしれません。 ――普段はどうやって集中力を高めたり、リラックスしていますか。 小針 試合を楽しむことを一番心掛けています。リラックス法は音楽を聴くこと。あいみょんなどを聴くことが多いですね。ゲン担ぎや決まったルーティンなどはありませんが、麺類が好きなので、試合で全国各地に行くようになってからは、その土地の有名なラーメン店に行くのを楽しみにしています。 ――冬季練習の最中です。どんなことを意識していますか。 小針 走り込みが中心です。その中でも、スタートの飛び出しから加速までの流れはもちろん、後半疲れてくると脚が後ろに流れる癖があるので、リラックスするなかでピッチをキープすることを意識しながら練習に励んでいます。 ――具体的にはどんな練習ですか。 小針 170mの全力走を3分のレストを入れて4本行ったり、120mを全力で走って6本したり、学校の近くにある108段の階段ダッシュを1段とばしや片足ケンケンでやっています。バウンディングも取り入れています。きつい中でどれだけフォームやリラックスを意識できるかが重要なので、少しでもできるように取り組んでいます。 次のページへ 家族は陸上一家! [caption id="attachment_91922" align="alignnone" width="800"]
22年インターハイ100mで2位に入った小針選手[/caption]
来年のパリ五輪出場が夢
――陸上をはじめたのはいつからか教えてください。 小針 小1から沼津市の陸上クラブに通うようになったのがきっかけです。そのクラブは父が以前監督をしていて、今は母がコーチをしています。6歳上の姉(涼葉選手/駿河台大)、3つ上の兄(琉稀選手/国武大)も陸上をしていたので自然な流れで通うようになりました。家族はみんな短距離を中心に活動していて、母と兄はリレーでインターハイに、姉もリレーでインカレに出場しており、兄は三段跳で関東インカレにも出場しています。私も短距離を中心に小4から走幅跳も始め、小6の全国小学生交流大会で2位に入ることができました。 ――他のスポーツの経験はありますか。 小針 小学校の頃に水泳を少しだけやっていました。他の習い事はピアノを小3から中3までやっていました。今でもたまに弾いたりしています。 ――富士市立高を選んだ理由は。 小針 静岡県内で唯一となるスポーツを科学的に学べるスポーツ探究科があったのが一番の理由です。速く走るため、自分に足りない部分は何なのかなどを理論的に学べるので、陸上競技にもとても役立っています。リレーメンバーに入ることを含めて、来年のパリ五輪に出場したいという夢があるので、クラブ活動以外に普段の授業から学べる理想の環境だと思います。 ――走幅跳でも昨年7月に、2022年高校リスト1位の6m19(高1歴代3位)をマークしています。 小針 あくまで短距離が中心ですが、私の走り自体がバネを生かすようなほうなので、セカンド種目として取り組んでいます。練習も試合に出る1週間前から助走練習をするぐらいでほとんどしていません。中学時代から走力も上がったので、助走を17歩から19歩に2歩伸ばしました。それがハマったのか、記録につながったと思います。 ――2023年の目標は。 小針 今年の一番の目標はインターハイ(北海道・札幌)で100m、200m、走幅跳の3冠を獲得することです。 ――今季の目指す記録を教えてください。 小針 記録的には100mは11秒5台、200mは23秒台、走幅跳は6m30以上をそれぞれクリアすることです。中学時代から競ってきたロス瑚花アディアさん(城西1東京)はじめ、ライバルに負けないよう頑張りたいです。 構成/花木 雫 次のページ 100mと走幅跳は2022年高校トップ! [caption id="attachment_91923" align="alignnone" width="800"]
22年U16大会100mを制した小針選手[/caption]
◎こばり・あきは/2006年12月19日生まれ。静岡・沼津原中-富士市立高。沼津陸上競技スポーツ少年団で陸上を始め、短距離をメインにしつつ、走幅跳でも全国2位の実績がある。中学進学後は2年時の20年全国中学生大会100mで6位に入ると、3年時の21年全中100mでは2位。U16大会では3位を占めた。高校への移行も順調で、4月から自己新を連発。インターハイでは100mと200mで2位に食い込んだ。自己ベストは100m11秒65、200m24秒25、走幅跳6m19(いずれも22年)で、100mと走幅跳は22年高校リスト1位。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.14
編集部コラム「今年も残り1か月半」
2025.11.14
地区高校駅伝 今週末は5ヵ所で開催 年末の都大路へ地区代表を懸けた激しい継走続々
2025.11.14
東京デフリンピックが明日開幕!湯上剛輝ら代表の陸上は17日から駒沢を主会場に熱戦
-
2025.11.14
-
2025.11.13
-
2025.11.10
-
2025.11.10
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.14
編集部コラム「今年も残り1か月半」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2025.11.14
地区高校駅伝 今週末は5ヵ所で開催 年末の都大路へ地区代表を懸けた激しい継走続々
全国高校駅伝の出場権を懸けた地区高校駅伝(地区大会)が明日11月15日、あさって16日、全国5ヵ所で開催される。 全国大会(12月21日/京都)は11月上旬までに終了した都道府県大会47代表に加え、昨年からは11地区の地 […]
2025.11.14
東京デフリンピックが明日開幕!湯上剛輝ら代表の陸上は17日から駒沢を主会場に熱戦
4年に一度、聴覚障者のための世界規模の総合スポーツ競技大会「デフリンピック」が11月15日に開幕する。デフリンピックは第1回大会が1924年と歴史が長く、今年が100周年の節目。日本での開催は初めてとなる。陸上競技は17 […]
2025.11.14
丹後大学駅伝の区間オーダー発表! 2区に各校のエース集結 56年ぶりV狙う関大は秋山翔太朗 関学大は関西IC1万mVの山下慶馬を登録
関西学連は11月14日、第87回関西学生駅伝(丹後駅伝/11月15日)の区間エントリーを発表した。 レースは今年も8区間74.7kmのコースで実施され、22校とオープン参加の青学大が出場する。 3連覇を目指す京産大は前回 […]
2025.11.14
八王子ロングディスタンスのスタートリスト発表! 最終組に鈴木芽吹、田澤廉、篠原倖太朗が登場!
東日本実業団連盟は11月14日、「2025八王子ロングディスタンス」のスタートリストを発表した。同大会は男子10000mを中心とした競技会で、今年も有力選手がそろった。 最終組となるA組には、東京世界選手権代表の鈴木芽吹 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025