【月陸NEWS】
日本インカレ9月12日開幕! デイリー見どころチェック
●DAY1&2編
9月12日から15日まで第88回日本インカレが行われる。
学生日本一決定戦の今年の舞台は、岐阜メモリアル長良川競技場。日本トップ選手のパフォーマンスはもちろん、母校の誇りを懸けた学校対抗戦にも大注目だ。
デイリーで注目の種目・選手たちを紹介する。(DAY3&DAY4はこちら)
日本インカレ特設サイト
番組編成
タイムテーブル
DAY1/9月12日(木)
女子円盤投
郡、辻川、齋藤の三つ巴決戦
初日の競技は午後からスタート。トラックの決勝種目は男女10000mのみで、フィールドは男女円盤投、女子棒高跳の3種目が実施される。
女子円盤投には、今年3月に59m03の日本新記録を樹立した郡菜々佳(九州共立大4)が登場する。アジア選手権は砲丸投で脚を痛めた影響で円盤投は記録なし。九州インカレこそ制したものの、日本学生個人選手権(2位)、日本選手権(4位)と悔しい結果に終わっている。
「日本記録を出してから、自分ではいけないとわかっているのに〝投げよう〟としてしまう」と日本選手権後の郡。日本インカレでは1年時優勝、昨年は砲丸投と2冠を獲得しており、3度目のタイトルは譲れないところ。
ライバルとなるのが、今季好調の辻川美乃利(筑波大院2)。4月に53m54の自己ベストを投げると、5月に54m46(日本歴代6位)まで記録を伸ばした。安定感が持ち味で、日本学生個人、日本選手権と郡にも勝っている。8月の韓国での競技会でも54m05を投げ、最後のインカレで17年以来のタイトルをもくろむ。
また、昨年の日本選手権女王で、U20日本歴代2位の54m00がベストのルーキー・齋藤真希(東女体大)が初の日本インカレに挑む。今季は「環境の変化になかなか慣れられなかった」とシーズン序盤は波が大きかったが、7月のベルギーで51m24、8月の東北総体で52m88と上向いている。
日本トップが集結する〝三つ巴〟に注目が集まりそうだ。
男女10000mには、駅伝シーズンに向けて最後の力試しの場となる。男子は箱根駅伝連覇を狙う東海大は塩澤稀夕(3年)、西田壮志(同)がエントリー、王座奪還をもくろむ青学大から鈴木塁人(4年)、岩見秀哉(3年)、湯原慶吾(2年)が出場予定。
女子では、関谷夏季(4年)を筆頭にユニバーシアードでも大活躍の大東大勢と、昨年日本インカレ長距離タイトルを総なめにした名城大からは加世田梨花(3年)らがエントリーしている。そこに安定して力を発揮する五島莉乃(中大4年)が悲願のタイトルを目指して絡むことが予想される。
DAY2/9月13日(金)
男子走幅跳&棒高跳
日の丸戦士たちが勢ぞろい
トラックでは男女100m、400m、4×100mリレーと短距離種目の決勝が実施され、にぎやかな1日になりそう。また、フィールドでは、男子棒高跳&走幅跳に世界選手権代表が登場する。
なんと言っても男子走幅跳に最も注目が集まる。8月の福井で8m32を跳び、17年ぶりに日本新(当時)、学生新を樹立した橋岡優輝(日大3)と、同大会で8m23を跳んだ津波響樹(東洋大4)がエントリー。ともにドーハ世界選手権および東京五輪の参加標準記録を突破し、橋岡はすでに代表に内定している。橋岡は1年時こそケガのため欠場したが昨年は優勝と連覇を狙う。一方、津波は2年前に当時のベスト(8m09)と跳んで優勝しており2年ぶりの頂点なるか。
また、関東インカレで追い風参考ながら8m台を2度跳んで2位に入っている泉谷駿介(順大2)もエントリー。泉谷は110mハードル、三段跳にも出場予定で、日本インカレでもフル回転を見せるだろうか。8月に7m82を跳んだ津藤広夢(順大1)にも注目。他にも、巻き返しを図る遠藤泰司(立命大4)、酒井由吾(慶大2)ら7m台後半がズラリと並ぶ。熾烈な空中戦となりそうだ。
男子棒高跳には、同級生の橋岡とともに世界選手権代表に決まった日大の江島雅紀がどんなパフォーマンスを見せるか注目。8月の記録会で5m71(日本歴代3位タイ、学生歴代2位)を跳んでついに〝殻〟を破った。助走歩数を18歩から16歩へ減らしたことで「スムーズに踏み切りに入れるようになった」と言い、「5m80、日本記録も現実的に視野に入ってきました」と手応え十分だ。日本インカレは過去2回連続で2位。初優勝で対校に貢献するつもりだ。
それでも簡単に勝てそうにないのが、今の学生棒高跳界。昨年アジア大会代表で連覇を狙う竹川倖生(法大)、6月に5m50を跳んだ石川拓磨(中京大)ら4年生、7月に5m41の自己新を跳んだ江島と同学年の石橋和也(清和大)らが虎視眈々と頂点をうかがっている。まさに、小さなミス(1回の失敗)が命取りとなる。
トラックでは、男子4×100mリレーで日本インカレ6連覇中の中大が連覇を伸ばすかが注目の的。9月の富士北麓で宮城辰郎が10秒25(+0.9)の自己新、今季10秒29の大久保公彦と4年生が勢いを増している。200mが得意の染谷佳大(3年)は不動のアンカーか。中大記録=学生記録の38秒54(2010年)にどこまで迫れるか。
文/向永拓史
日本インカレ9月12日開幕! デイリー見どころチェック
●DAY1&2編 9月12日から15日まで第88回日本インカレが行われる。 学生日本一決定戦の今年の舞台は、岐阜メモリアル長良川競技場。日本トップ選手のパフォーマンスはもちろん、母校の誇りを懸けた学校対抗戦にも大注目だ。 デイリーで注目の種目・選手たちを紹介する。(DAY3&DAY4はこちら) 日本インカレ特設サイト 番組編成 タイムテーブル [caption id="attachment_4303" align="aligncenter" width="300"] 初日の目玉となりそうなのが日本トップクラスが集まる女子円盤投。左から郡、齋藤、辻川[/caption]DAY1/9月12日(木)
女子円盤投 郡、辻川、齋藤の三つ巴決戦 初日の競技は午後からスタート。トラックの決勝種目は男女10000mのみで、フィールドは男女円盤投、女子棒高跳の3種目が実施される。 女子円盤投には、今年3月に59m03の日本新記録を樹立した郡菜々佳(九州共立大4)が登場する。アジア選手権は砲丸投で脚を痛めた影響で円盤投は記録なし。九州インカレこそ制したものの、日本学生個人選手権(2位)、日本選手権(4位)と悔しい結果に終わっている。 「日本記録を出してから、自分ではいけないとわかっているのに〝投げよう〟としてしまう」と日本選手権後の郡。日本インカレでは1年時優勝、昨年は砲丸投と2冠を獲得しており、3度目のタイトルは譲れないところ。 ライバルとなるのが、今季好調の辻川美乃利(筑波大院2)。4月に53m54の自己ベストを投げると、5月に54m46(日本歴代6位)まで記録を伸ばした。安定感が持ち味で、日本学生個人、日本選手権と郡にも勝っている。8月の韓国での競技会でも54m05を投げ、最後のインカレで17年以来のタイトルをもくろむ。 また、昨年の日本選手権女王で、U20日本歴代2位の54m00がベストのルーキー・齋藤真希(東女体大)が初の日本インカレに挑む。今季は「環境の変化になかなか慣れられなかった」とシーズン序盤は波が大きかったが、7月のベルギーで51m24、8月の東北総体で52m88と上向いている。 日本トップが集結する〝三つ巴〟に注目が集まりそうだ。 男女10000mには、駅伝シーズンに向けて最後の力試しの場となる。男子は箱根駅伝連覇を狙う東海大は塩澤稀夕(3年)、西田壮志(同)がエントリー、王座奪還をもくろむ青学大から鈴木塁人(4年)、岩見秀哉(3年)、湯原慶吾(2年)が出場予定。 女子では、関谷夏季(4年)を筆頭にユニバーシアードでも大活躍の大東大勢と、昨年日本インカレ長距離タイトルを総なめにした名城大からは加世田梨花(3年)らがエントリーしている。そこに安定して力を発揮する五島莉乃(中大4年)が悲願のタイトルを目指して絡むことが予想される。 [caption id="attachment_4300" align="aligncenter" width="300"] 男子走幅跳には東京五輪の参加標準記録を突破している橋岡(左)と津波が出場予定[/caption]DAY2/9月13日(金)
男子走幅跳&棒高跳 日の丸戦士たちが勢ぞろい トラックでは男女100m、400m、4×100mリレーと短距離種目の決勝が実施され、にぎやかな1日になりそう。また、フィールドでは、男子棒高跳&走幅跳に世界選手権代表が登場する。 なんと言っても男子走幅跳に最も注目が集まる。8月の福井で8m32を跳び、17年ぶりに日本新(当時)、学生新を樹立した橋岡優輝(日大3)と、同大会で8m23を跳んだ津波響樹(東洋大4)がエントリー。ともにドーハ世界選手権および東京五輪の参加標準記録を突破し、橋岡はすでに代表に内定している。橋岡は1年時こそケガのため欠場したが昨年は優勝と連覇を狙う。一方、津波は2年前に当時のベスト(8m09)と跳んで優勝しており2年ぶりの頂点なるか。 また、関東インカレで追い風参考ながら8m台を2度跳んで2位に入っている泉谷駿介(順大2)もエントリー。泉谷は110mハードル、三段跳にも出場予定で、日本インカレでもフル回転を見せるだろうか。8月に7m82を跳んだ津藤広夢(順大1)にも注目。他にも、巻き返しを図る遠藤泰司(立命大4)、酒井由吾(慶大2)ら7m台後半がズラリと並ぶ。熾烈な空中戦となりそうだ。 男子棒高跳には、同級生の橋岡とともに世界選手権代表に決まった日大の江島雅紀がどんなパフォーマンスを見せるか注目。8月の記録会で5m71(日本歴代3位タイ、学生歴代2位)を跳んでついに〝殻〟を破った。助走歩数を18歩から16歩へ減らしたことで「スムーズに踏み切りに入れるようになった」と言い、「5m80、日本記録も現実的に視野に入ってきました」と手応え十分だ。日本インカレは過去2回連続で2位。初優勝で対校に貢献するつもりだ。 それでも簡単に勝てそうにないのが、今の学生棒高跳界。昨年アジア大会代表で連覇を狙う竹川倖生(法大)、6月に5m50を跳んだ石川拓磨(中京大)ら4年生、7月に5m41の自己新を跳んだ江島と同学年の石橋和也(清和大)らが虎視眈々と頂点をうかがっている。まさに、小さなミス(1回の失敗)が命取りとなる。 トラックでは、男子4×100mリレーで日本インカレ6連覇中の中大が連覇を伸ばすかが注目の的。9月の富士北麓で宮城辰郎が10秒25(+0.9)の自己新、今季10秒29の大久保公彦と4年生が勢いを増している。200mが得意の染谷佳大(3年)は不動のアンカーか。中大記録=学生記録の38秒54(2010年)にどこまで迫れるか。 文/向永拓史
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