2021.06.25
東京五輪男子20km競歩代表の山西利和(愛知製鋼)と、同男子50km競歩代表の丸尾知司(同)が6月25日、オンライン記者会見に臨み、約40日後に迫った本番に向けての意気込みを語った。
会見は愛知製鋼陸上競技部が「ふるさと大使」を務めている愛知県東海市の主催で行われた。
「今のところは順調。一つひとつ手順を踏んで最高のパフォーマンスを発揮したいです」と意気込んだ山西。19年10月のドーハ世界選手権で金メダルを獲得した後は「ベース作りをしてきて、いろんなペースに対応できるようにしてきた」と振り返った。レースまであと1ヵ月余り。「ピーキングを大事にして、レースをコーディネートできるようにしていきたい。東京五輪だけでなく何年も勝ち続けられるようなレースを支配する力を高めて、自分の中の『幅』を出したい」と語った。
レース本番のポイントについては「しっかりと力を出し切ることが大事。僕にとってはあまりスローにならずに、『削り合う』展開になれば」と話した。また、ドーハ世界選手権で同じ金メダルを獲得しながら、コンディション不良で東京五輪50km競歩代表を辞退した鈴木雄介(富士通)については「一刻も早い回復を祈っています」と山西。以前から合宿などで共にすることがあり、フォームや貪欲な姿勢などを学んできた。「またバチバチと競えることを楽しみにしています」とエールを送った。
一方、29歳の丸尾は「自分の力を精いっぱい発揮したい」と力を込めた。代表内定を決めた4月の日本選手権50kmは終盤に野田明宏(自衛隊体育学校)を振り切って優勝。だが、「ラスト5kmにペースダウンしてしまった」と課題を挙げ、五輪レースでは「35kmでペースを上げて、さらにラスト5kmでも上げていきたいです」と話していた。
京都府出身で競歩を始めたのは洛南高時代。「当時の顧問の先生から『枯れても腐るな』という言葉が今でも心に残っている。それを力にしながらがんばってきました」。それだけに地元には結果で恩返ししたい気持ちがある。「金メダルを持って帰りたいです」と力強く語った。
4学年下となる山西も京都出身(堀川高―京大)。「一緒に出ることにうれしく感じた」と語り、山西も「大学時代から一緒に競歩をやってきて、心強い存在」と頼もしい先輩への思いを口にした。そして、チームの拠点となる東海市については2人とも「練習で応援してもらい、力になっている」と感謝していた。
東京五輪の競歩は、北海道札幌市の大通公園で行われ、男子20kmは8月5日16時30分、男子50kmは8月6日5時30分にそれぞれスタートする。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]
2025.04.30
【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)