HOME ニュース、国内

2021.03.05

「すべての指導者にコーチ資格を」日本陸連がコーチ養成システム再構築に向けて指針を発表
「すべての指導者にコーチ資格を」日本陸連がコーチ養成システム再構築に向けて指針を発表


日本陸連は3月5日、陸上競技に携わる全指導者の資格取得を目指し、「陸上競技の指導はいかにあるべきか、指導者はどのように育てられるのか」といった道筋をまとめた「指導者養成指針」を策定したと発表した。

日本陸連は2017年より掲げている、トップアスリートの活躍で国民に夢と希望をもたらす「国際競技力の向上」と、すべての人が陸上競技を楽しむ「ウェルネス陸上の実現」という2つのミッション達成を目指すため、2018年に競技者育成指針を発表。これらの実現のためには、「指導者を含めた陸上競技に関わるアントラージュの拡充が喫緊の課題」だと示している。

アントラージュとは、アスリートが競技力を最大限に発揮するための支援や、競技環境の整備などを行う関係者のことで、指導者、トレーナー、医療スタッフ、科学者、家族、競技団体の役職員、審判員などが該当する。なかでも、「競技力向上や競技継続において直接的にも間接的にも深く関わる」指導者の役割は「とりわけ重要な存在」であるとし、「未来の陸上界を支える指導者の養成は欠かせない」と、システム構築の狙いを発表している。

日本陸連が目指す指導者像としては、「陸上競技、競技者の未来への責任を自覚するとともに、本質的な価値や楽しさを伝える」「コーチング理論や医科学の知見を生かし、幼少年期からのスポーツライフステージや競技レベルに応じた適切で質の高いコーチングを実践する」など記されている。

特にスポーツの現場での暴力やハラスメントなどが明るみになることもあり、「あらゆる反理論的行為を排除」するという強い姿勢を示している。また、日本陸連は、競技成績を求めるあまり成長期の競技者に対する過度なトレーニングを課すことや、治療を目的としない鉄剤注射など、問題視されてきた面の改善にも取り組んでいる。

今後は指導者育成カリキュラムを構築し、全指導者がコーチ資格取得するように目指していくとしている。「指導者養成指針」については日本陸連ホームページでダウンロードできる。

広告の下にコンテンツが続きます
日本陸連は3月5日、陸上競技に携わる全指導者の資格取得を目指し、「陸上競技の指導はいかにあるべきか、指導者はどのように育てられるのか」といった道筋をまとめた「指導者養成指針」を策定したと発表した。 日本陸連は2017年より掲げている、トップアスリートの活躍で国民に夢と希望をもたらす「国際競技力の向上」と、すべての人が陸上競技を楽しむ「ウェルネス陸上の実現」という2つのミッション達成を目指すため、2018年に競技者育成指針を発表。これらの実現のためには、「指導者を含めた陸上競技に関わるアントラージュの拡充が喫緊の課題」だと示している。 アントラージュとは、アスリートが競技力を最大限に発揮するための支援や、競技環境の整備などを行う関係者のことで、指導者、トレーナー、医療スタッフ、科学者、家族、競技団体の役職員、審判員などが該当する。なかでも、「競技力向上や競技継続において直接的にも間接的にも深く関わる」指導者の役割は「とりわけ重要な存在」であるとし、「未来の陸上界を支える指導者の養成は欠かせない」と、システム構築の狙いを発表している。 日本陸連が目指す指導者像としては、「陸上競技、競技者の未来への責任を自覚するとともに、本質的な価値や楽しさを伝える」「コーチング理論や医科学の知見を生かし、幼少年期からのスポーツライフステージや競技レベルに応じた適切で質の高いコーチングを実践する」など記されている。 特にスポーツの現場での暴力やハラスメントなどが明るみになることもあり、「あらゆる反理論的行為を排除」するという強い姿勢を示している。また、日本陸連は、競技成績を求めるあまり成長期の競技者に対する過度なトレーニングを課すことや、治療を目的としない鉄剤注射など、問題視されてきた面の改善にも取り組んでいる。 今後は指導者育成カリキュラムを構築し、全指導者がコーチ資格取得するように目指していくとしている。「指導者養成指針」については日本陸連ホームページでダウンロードできる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.27

ミキハウスに東京五輪4×100mR出場の青山華依が入社 パリ五輪4×400mR代表の吉津拓歩が移籍

ミキハウスは3月27日、4月1日付で入社するミキハウススポーツクラブ所属の選手を発表した。陸上では女子短距離の甲南大を卒業する青山華依が加入し、男子短距離の吉津拓歩がジーケーラインから移籍する。 青山は2002年生まれ。 […]

NEWS 小林香菜「楽しかったと思えるようなレースを」23年MGCでの“想像”を実現させ、東京世界陸上へ

2025.03.27

小林香菜「楽しかったと思えるようなレースを」23年MGCでの“想像”を実現させ、東京世界陸上へ

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

NEWS 2度目のマラソンが東京世界陸上!新星・近藤亮太「暑さに勝機を見出して1つでも上の順位を」

2025.03.27

2度目のマラソンが東京世界陸上!新星・近藤亮太「暑さに勝機を見出して1つでも上の順位を」

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

NEWS 北口榛花 みっちり2時間投てき練習「完成度を高めたい」

2025.03.27

北口榛花 みっちり2時間投てき練習「完成度を高めたい」

女子やり投の北口榛花(JAL)が鹿児島県の奄美大島で合宿中に練習を公開した。 パリ五輪金メダリストの公開練習に訪れたのは20社以上。その注目度の高さがうかがえる。この日は午前中にハードルを使ったトレーニングで接地や出力の […]

NEWS 世界初挑戦の吉田祐也「大迫さんの順位を超えたい」東京世界陸上へ独自研究の暑熱対策に自信

2025.03.27

世界初挑戦の吉田祐也「大迫さんの順位を超えたい」東京世界陸上へ独自研究の暑熱対策に自信

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top