◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)2日目
広島インターハイの2日目が行われ、高校ナンバーワンを決める熱い戦いとともに、近年まれにみる好記録ラッシュとなった。
注目の男子100mでは3組に出場した清水空跳(星稜2石川)が10秒00(+1.7)でトップ。桐生祥秀(洛南、現・日本生命)の持つ日本高校記録を更新するだけでなく、U18世界最高記録も更新した。さらに、今年9月に開催される東京世界選手権の参加標準記録を突破し、一気に日本代表候補に名乗りを上げた。
また、1組では菅野翔唯(東農大二2群馬)が追い風参考ながら10秒06(+2.4)をマークし、総合2位。3組2着の安川飛翔(洛南3京都)が10秒27で続き、10秒29(+2.0)で総合4位の荒谷匠人(近大東広島2)、10秒36(+2.4)で総合6位の安田夢雄生(明桜館2鹿児島)、10秒40(+1.7)で総合8位の杉本幸太郎(関大北陽2大阪)と2年生が5人も入賞を果たした。
2日目の最終種目となった男子八種競技でも高校記録が誕生した。6月に南関東大会で6272点の高校記録を打ち立てていた宮下輝一(市船橋3千葉)は初日から高得点を加算。後半の2日目も110mハードルで15秒05(+0.8)をマークすると、得意のやり投では62m13をスロー。常に高校記録を上回るペースで各種目をこなし、最後の1500mも4分24秒13と全体のトップタイムでまとめた。総合6325点は従来の記録を53点更新。史上初の3年連続入賞の偉業も達成した。
女子100mは地元・広島の松本真奈(広島皆実3)が県勢初V。追い風参考ながら11秒42(+3.0)と自己記録を大きく上回るタイムで優勝に花を添えた。また、2位争いは1組1着の田中里歩(伊奈学園3埼玉)と3組1着の前田さくら(鳥取敬愛3)が11秒47で並んだが、1000分の1秒までの計測で、田中に軍配が上がった。
男子棒高跳は優勝候補筆頭だった井上直哉(阿南光3徳島)がただ1人を5m00を跳んで優勝を決めると、続く5m31も2回目にクリア。試技数が2回までと制限される状況のなか、高校歴代6位の跳躍で頂点に立った。
男女の400mでも好記録が続き、女子は2年生のバログン・ハル(市川・千葉)が高校歴代3位、大会新記録となる53秒07で圧勝。男子の小澤耀平(城西3東京)が高校歴代8位タイとなる46秒38で制している。女子1500mはジャネット・ジェプコエチ(倉敷3岡山)が4分08秒53で2連覇を達成。日本人トップの3位には4分11秒38の久保凛(東大阪大敬愛3大阪)が入り、芦田和佳(立命館宇治3京都)が4位となった。
男子走幅跳は西川飛翔(北海道栄3)が7m59(+2.7)で逃げ切り勝ち。一方、男子やり投は最終4投目に67m87を投げた岩坂レオン(名古屋大谷3愛知)が優勝を飾った。男子5000m競歩は前回2位の山田大智(西脇工3兵庫)が20分13秒72で制し、女子砲丸投は米川佳里奈(西武台3埼玉)が14m29とただ1人14m台プットで勝利を収めている。
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