2025.07.28
◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)4日目
広島インターハイの4日目が行われ、女子200mはタイムレース2組に出場したバログン・ハル(市川2千葉)が追い風参考ながら高校記録(23秒45)を上回る23秒36(+2.2)をマークして優勝し、400mとの2冠に輝いた。
2日目の400mを大会新記録、高校歴代3位、高2最高の53秒07で制したバログン。午前の予選を24秒26(+0.4)で1着通過すると、「最後の1本ということで気合を入れ直しました」という決勝は一気にギアを上げた。滑らかにコーナーを駆け抜けてトップで直線に入ると、そこから一気に他の選手たちを突き放した。
1組では100mチャンピオンの松本真奈(広島皆実3)が追い風3.4mの参考記録ながら23秒55の好タイムをマークしていたが、それを上回るタイムでフィニッシュ。2016年に齋藤愛美(倉敷中央3岡山)が出した高校記録を上回るタイムに、会場はドッと沸いた。「一瞬ワーッてなったので風を見たら公認にならなかったので、ちょっと悔しい」と振り返りつつも、「最後の直線でも減速しないで、どんどん前へ前へと進むことができたのが良かったです」と自身のパフォーマンスには大きくうなずいた。
3組1着の石井瑞季(九里学園3山形)のタイムが24秒14(+1.6)となり、400mに続くタイトルが確定。2022年の児島柚月(西京・京都/現・立命大)以来のロングスプリント2冠に、バログンは「目標が現実になりました。もうひと踏ん張りすれば届くような目標でした」と笑顔がこぼれた。
松本をはじめ、100mの選手たちとの勝負では「スタートが苦手なので、不安がありました」と言う。それでも、1組の好タイムでスイッチが切り替わった。「タイムを出してもらって、自分が『もっと!』っていいタイムを出すきかっけになりました」。
昨年は200mでインターハイ6位などの実績を残し、400mに取り組み始めた今季はその相乗効果で2種目ともに高校日本一をつかむまでに成長。200mの公認ベストは6月の南関東大会で出した23秒77(±0/高2歴代5位)だが、さらなる可能性を秘めていることはこの日のレースからも明らかだ。「200m、400mともにタイムを上げていって、いけるところまでいきたいです」。その視線は、どこまで先を見据えているのだろう。
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