HOME 国内、大学

2025.06.07

5000m・山口智規が13分40秒06で日本人初の1500mと2冠!!「名前残せて取り組み報われた」/日本IC
5000m・山口智規が13分40秒06で日本人初の1500mと2冠!!「名前残せて取り組み報われた」/日本IC

日本インカレで男子1500m・5000mとの2冠を達成した山口智規

◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム)3日目

学生日本一を決める日本インカレの3日目が行われ、男子5000mは山口智規(早大4)が13分40秒06で優勝した。前日の1500mと合わせて2冠を達成。この2種目での優勝者2014年のE.オムワンバ(山梨学大)以来2人目で、日本人では初となる。

前日の1500mで中距離選手を相手に快勝していた山口が、5000mでも再び力を見せつけた。

広告の下にコンテンツが続きます

序盤は小池莉希(創価大3)が飛び出し、1000mを2分40秒で通過。じわじわ集団との距離は縮まり、2400手前で今度は三宅悠斗(中大1)が果敢に前に出る。

少しペースが落ち着いたところで、残り2周でシャドラック・キップケメイ(日大3)やスティーブン・レマイヤン(駿河台大3)といった留学生がペースを上げ始めるが、小池が残り700mでスパート。反応した山口は残り450m付近で先頭に立ち、「残り1000mか400mでキップケメイ君との勝負だと思っていました」。

最後まで軽快な走りで最後の1周を約56秒でカバー。キップケメイの追撃も許さず、「マイルリレーが予選落ちしたので、それをカバーしたかった。駅伝主将として16点取れたのが何よりうれしいです」と声を弾ませた。敗れた2位のキップケメイも「彼は速かったです」と称えた。

広告の下にコンテンツが続きます

今年2、3月に豪州合宿で走り込んだ。帰国後は気温の変化などへの対応に苦しみ日本学生個人選手権ではワールドユニバーシティゲームズ代表選考会の10000mでは11着。関東インカレにかけて少しずつ復調し、「オーストラリアで走り込んでからはスピードを取り入れたきました」と話す。

後輩たちの活躍にも刺激を受ける。2月の日本学生ハーフでは工藤慎作(3年)が1位。日本学生個人選手権ではルーキー・鈴木琉胤(5000m)と佐々木哲(3000m障害)が優勝を飾った。「(3人が)活躍したことで自分の取り組みを考え直すきっかけなりました」。

今回は2冠を果たして歴史に名を刻み、「卒業した後に『山口先輩の存在は大きかった』と思ってもらえる取り組みがしたい。まずは名前を残せて取り組みが報われました」と笑顔を見せた。

花田勝彦駅伝監督は「エースらしい走りでしたがこれを定着させるのが大事です。日本選手権でも上位に食い込むのが大切になります」ときっぱり。山口は「日本選手権は表彰台が目標でしたが上方修正してもいいかな」と、さらなる高みを見据えた。

◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム)3日目 学生日本一を決める日本インカレの3日目が行われ、男子5000mは山口智規(早大4)が13分40秒06で優勝した。前日の1500mと合わせて2冠を達成。この2種目での優勝者2014年のE.オムワンバ(山梨学大)以来2人目で、日本人では初となる。 前日の1500mで中距離選手を相手に快勝していた山口が、5000mでも再び力を見せつけた。 序盤は小池莉希(創価大3)が飛び出し、1000mを2分40秒で通過。じわじわ集団との距離は縮まり、2400手前で今度は三宅悠斗(中大1)が果敢に前に出る。 少しペースが落ち着いたところで、残り2周でシャドラック・キップケメイ(日大3)やスティーブン・レマイヤン(駿河台大3)といった留学生がペースを上げ始めるが、小池が残り700mでスパート。反応した山口は残り450m付近で先頭に立ち、「残り1000mか400mでキップケメイ君との勝負だと思っていました」。 最後まで軽快な走りで最後の1周を約56秒でカバー。キップケメイの追撃も許さず、「マイルリレーが予選落ちしたので、それをカバーしたかった。駅伝主将として16点取れたのが何よりうれしいです」と声を弾ませた。敗れた2位のキップケメイも「彼は速かったです」と称えた。 今年2、3月に豪州合宿で走り込んだ。帰国後は気温の変化などへの対応に苦しみ日本学生個人選手権ではワールドユニバーシティゲームズ代表選考会の10000mでは11着。関東インカレにかけて少しずつ復調し、「オーストラリアで走り込んでからはスピードを取り入れたきました」と話す。 後輩たちの活躍にも刺激を受ける。2月の日本学生ハーフでは工藤慎作(3年)が1位。日本学生個人選手権ではルーキー・鈴木琉胤(5000m)と佐々木哲(3000m障害)が優勝を飾った。「(3人が)活躍したことで自分の取り組みを考え直すきっかけなりました」。 今回は2冠を果たして歴史に名を刻み、「卒業した後に『山口先輩の存在は大きかった』と思ってもらえる取り組みがしたい。まずは名前を残せて取り組みが報われました」と笑顔を見せた。 花田勝彦駅伝監督は「エースらしい走りでしたがこれを定着させるのが大事です。日本選手権でも上位に食い込むのが大切になります」ときっぱり。山口は「日本選手権は表彰台が目標でしたが上方修正してもいいかな」と、さらなる高みを見据えた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.28

5000m・成沢翔英が13分51秒35で慶大記録更新! 浜川舜斗ら青学大勢3人が13分台

国士大Combined Challenge1日目は10月25日、国士大多摩キャンパス陸上競技場で行われ、男子5000mで成沢翔英(慶大)が13分51秒35の慶大記録を更新した。 成沢は長野・上田六中出身で、岐阜・麗澤瑞浪 […]

NEWS 田中希実がフィアログループとスポンサー契約締結!「限界を超え、新たな挑戦に挑む」理念が重なり合う

2025.10.28

田中希実がフィアログループとスポンサー契約締結!「限界を超え、新たな挑戦に挑む」理念が重なり合う

フィアログループは10月28日、女子中長距離の田中希実(New Balance)とスポンサー契約を締結したことを発表した。 フィアログループは1939年に江戸川木型製作所として創業し、産業用機械の木型(マスターモデル)、 […]

NEWS 【女子400m】笠松悠花(GTR/天草倉岳中3)56秒24=中学歴代3位

2025.10.28

【女子400m】笠松悠花(GTR/天草倉岳中3)56秒24=中学歴代3位

熊本陸協秋季記録会は10月25日、熊本県民運動公園陸上競技場で行われ、女子400mで笠松悠花(GTR/天草倉岳中3熊本)が中学歴代3位の56秒24をマークした。 笠松はハードルや跳躍種目などに幅広く出場。昨年U16大会は […]

NEWS 【男子砲丸投】赤澤瑠依(玉野光南高3)16m01=高校歴代5位

2025.10.28

【男子砲丸投】赤澤瑠依(玉野光南高3)16m01=高校歴代5位

第19回岡山カーニバル大会1日目は10月25日、岡山県陸上競技場で行われ、男子砲丸投(一般規格)で赤澤瑠依(玉野光南高3岡山)が高校歴代5位となる16m01をマークした。 赤澤は1投目で大会記録となる16m01をプット。 […]

NEWS 鎮西学院2時間7分09秒で3年連続V 女子は諫早がオール区間賞で7連覇/長崎県高校駅伝

2025.10.28

鎮西学院2時間7分09秒で3年連続V 女子は諫早がオール区間賞で7連覇/長崎県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた長崎県高校駅伝が10月28日、雲仙小浜県高体連駅伝コースで行われ、女子(5区間21.0975km)は諫早が1時間13分32秒で7年連続31回目の制覇を果たし、男子(7区間42.195km)は鎮 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top