HOME 箱根駅伝

2025.01.02

青学大が往路連覇!!「駅伝はトータルで戦うもの」5区・若林宏樹で逆転 総合連覇、8度目Vへ好発進/箱根駅伝
青学大が往路連覇!!「駅伝はトータルで戦うもの」5区・若林宏樹で逆転 総合連覇、8度目Vへ好発進/箱根駅伝

25年箱根駅伝で往路優勝した青学大(5区若林宏樹)

◇第101回箱根駅伝・往路(東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km)

第101回箱根駅伝の往路が行われ、青学大が5時間20分01秒で往路優勝を飾った。

広告の下にコンテンツが続きます

前回総合Vの青学大が、王者らしい継走を見せた。原晋監督は「本当は1区とか3区とか、もう少し楽にできる場面もあったと思いますが」と選手たちを見やりニヤリと笑い、それに選手も苦笑い。それもまた、強さを示しているようだった。

1区・ 宇田川瞬矢(3年)が区間10位ながらトップの中大から1分44秒差、ライバルと目された駒大、國學院大らはしっかり見える位置でつなぐ。最後は「さすがに、ここ(後ろ)で渡すのはヤバいと焦って、黒田の姿が見えて絞り出せました」。

前回2区区間賞で、エースへと成長した黒田朝日(3年)が圧巻の7つ順位を上げる力走。「前半の平地では他大学もハイペースでしたが、権太坂からからペースを上げられて自分の走りができました。今年出せる100%」を胸を張る。区間賞こそ逃したが1時間5分44秒の区間新を叩き出し、3位に浮上した。

4年目に完全復活を遂げ、初の箱根路に臨んだ鶴川正也は区間4位。10000m27分43秒33を持つ力を持ってすれば原監督からの愛ある“いじり”も納得だが、「後半、きつかったですが、最後まで全力で走ることができました」と笑顔を見せる。

広告の下にコンテンツが続きます

トップの中大とは2分24秒差、2位の創価大とは1分10秒差で走り出したのが当日変更で前回3区、前々回4区を走った太田蒼生(4年)。青学大が誇る“駅伝男”がまたも激走を見せる。終盤に創価大との並走のあとで突き放すと、最後は中大を45秒差まで追い上げる区間賞。日本人最高の1時間0分24秒に「目標は区間新だったので少し悔しいですが、僕の仕事は最低限、果たせました」と胸を張った。

そして、タスキを受けた若林宏樹(4年)が歴史を刻む。9.5kmで中大を捕らえると、差をどんどんと広げていく。原監督からも「区間新を狙えるぞ」と声が飛ぶと、さらにギアチェンジ。山本唯翔(城西大、現・SUBARU)が前回作った1時間9分14秒の区間記録を3秒更新するだけでなく、コース変更もあり参考記録となるが『山の神』今井正人(順大)が第81回大会で作った1時間9分12秒までも超える、1時間9分11秒をマークした。

「最高に気持ち良かったです。1時間8分台を目指していたので少し悔しいですが大満足。自分だけじゃなく全員でつかみとった往路優勝。喜び合いたいです」。大学で競技を引退する若林は笑顔を見せた。

中大に1分47秒差をつける2年連続の往路優勝。総合連覇、そして8度目の優勝へ好発進。原監督は「駅伝はトータルで戦うもの。よく頑張ってくれた」とメンバーを称え、「山下りのスペシャリスト・野村昭夢(4年)が30秒離して、ピクニックランにしたい」と得意の復路で差を広げるプランを掲げていた。

王者が王者らしい継走を見せ、頂点に立った往路。101回目の新たな歴史が始まった箱根駅伝は、新時代も青学大が主役になる。

◇第101回箱根駅伝・往路(東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km) 第101回箱根駅伝の往路が行われ、青学大が5時間20分01秒で往路優勝を飾った。 前回総合Vの青学大が、王者らしい継走を見せた。原晋監督は「本当は1区とか3区とか、もう少し楽にできる場面もあったと思いますが」と選手たちを見やりニヤリと笑い、それに選手も苦笑い。それもまた、強さを示しているようだった。 1区・ 宇田川瞬矢(3年)が区間10位ながらトップの中大から1分44秒差、ライバルと目された駒大、國學院大らはしっかり見える位置でつなぐ。最後は「さすがに、ここ(後ろ)で渡すのはヤバいと焦って、黒田の姿が見えて絞り出せました」。 前回2区区間賞で、エースへと成長した黒田朝日(3年)が圧巻の7つ順位を上げる力走。「前半の平地では他大学もハイペースでしたが、権太坂からからペースを上げられて自分の走りができました。今年出せる100%」を胸を張る。区間賞こそ逃したが1時間5分44秒の区間新を叩き出し、3位に浮上した。 4年目に完全復活を遂げ、初の箱根路に臨んだ鶴川正也は区間4位。10000m27分43秒33を持つ力を持ってすれば原監督からの愛ある“いじり”も納得だが、「後半、きつかったですが、最後まで全力で走ることができました」と笑顔を見せる。 トップの中大とは2分24秒差、2位の創価大とは1分10秒差で走り出したのが当日変更で前回3区、前々回4区を走った太田蒼生(4年)。青学大が誇る“駅伝男”がまたも激走を見せる。終盤に創価大との並走のあとで突き放すと、最後は中大を45秒差まで追い上げる区間賞。日本人最高の1時間0分24秒に「目標は区間新だったので少し悔しいですが、僕の仕事は最低限、果たせました」と胸を張った。 そして、タスキを受けた若林宏樹(4年)が歴史を刻む。9.5kmで中大を捕らえると、差をどんどんと広げていく。原監督からも「区間新を狙えるぞ」と声が飛ぶと、さらにギアチェンジ。山本唯翔(城西大、現・SUBARU)が前回作った1時間9分14秒の区間記録を3秒更新するだけでなく、コース変更もあり参考記録となるが『山の神』今井正人(順大)が第81回大会で作った1時間9分12秒までも超える、1時間9分11秒をマークした。 「最高に気持ち良かったです。1時間8分台を目指していたので少し悔しいですが大満足。自分だけじゃなく全員でつかみとった往路優勝。喜び合いたいです」。大学で競技を引退する若林は笑顔を見せた。 中大に1分47秒差をつける2年連続の往路優勝。総合連覇、そして8度目の優勝へ好発進。原監督は「駅伝はトータルで戦うもの。よく頑張ってくれた」とメンバーを称え、「山下りのスペシャリスト・野村昭夢(4年)が30秒離して、ピクニックランにしたい」と得意の復路で差を広げるプランを掲げていた。 王者が王者らしい継走を見せ、頂点に立った往路。101回目の新たな歴史が始まった箱根駅伝は、新時代も青学大が主役になる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.06.30

【高校生FOCUS】男子棒高跳・井上直哉(阿南光高)「全国3冠取りたい」と意気込むボウルターは柔道黒帯

FOCUS! 高校生INTERVIEW 井上直哉 Inoue Naoya 阿南光高3徳島 注目の高校アスリートに焦点を当てる高校生FOCUS。今回はインターハイ徳島県大会男子棒高跳で5m21の県高校新記録をマークし、続く […]

NEWS 【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」

2025.06.30

【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」

学生長距離Close-upインタビュー 大濱逞真 Ohama Takuma 大東大2年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。49回目は、大東大の大 […]

NEWS 日本陸連・有森裕子新会長が小池百合子都知事訪問 東京世界陸上の成功誓う「素晴らしさと感動ふんだんに味わえるように」

2025.06.30

日本陸連・有森裕子新会長が小池百合子都知事訪問 東京世界陸上の成功誓う「素晴らしさと感動ふんだんに味わえるように」

日本陸連の新会長に就任した有森裕子会長と、同前会長で東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が6月30日に東京都庁を訪問し、小池百合子都知事と面会した。 冒頭で小池都知事は、有森氏が女性初の会長に就任したことに際し祝福し、「 […]

NEWS 64年東京五輪5000m銅のデリンジャー氏が死去 91歳 米国代表やオレゴン大コーチも務める

2025.06.30

64年東京五輪5000m銅のデリンジャー氏が死去 91歳 米国代表やオレゴン大コーチも務める

6月27日、米国の元長距離選手で、後にコーチとしても活躍したビル・デリンジャー氏が逝去した。91歳だった。 デリンジャー氏は5000mで3大会連続してオリンピックに出場(1956年メルボルン、1960年ローマ、1964年 […]

NEWS 100mトンプソンが世界歴代6位の9秒75!! シェリー・アンも最後の国内選手権で3位/ジャマイカ選手権

2025.06.30

100mトンプソンが世界歴代6位の9秒75!! シェリー・アンも最後の国内選手権で3位/ジャマイカ選手権

東京世界選手権の代表選考会となるジャマイカ選手権が6月26日から29日にキングストンで開催された。 男子100mはK.トンプソンが世界歴代6位、今季世界最高の9秒75(+0.8)で優勝した。トンプソンは現在23歳。これま […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年7月号 (6月13日発売)

2025年7月号 (6月13日発売)

詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会

page top