◇第104回日本選手権(10月1日~3日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)2日目
男子1500m決勝は熾烈な争いが繰り広げられるなか、最後は館澤亨次(横浜DeNA)が抜け出して3分41秒32で優勝。2年ぶり3度目の頂点に立った。
「作戦としては世界を見据える中で自分でレースを作って勝ち切る強さが必要だと思ったので、失敗してもいいから攻めてみよう」とレースに臨んだ館澤。1周目を57秒で入る予定が実際には59秒で「焦った」。「57、59、59秒と刻んで、ラストは上げて3分30秒台で勝ちたかった」と悔やむが、館澤の強さが際立った。
東海大時代に連覇を果たしている館澤。卒業後は800m元日本記録保持者の横田真人コーチに師事している。当初は自信がない中での取り組みだったが、7月の東京選手権後に横田コーチから「本気で世界を目指すならその意識で練習しないといけない」と声をかけられた。その後は、練習に対しての意識も変化。「何を目的にしていて、どこにポイントを置くかを意識するようになり、フォームも見直しました」。フィジカル面でもTWOLAPS TCのマロン・アジィズ航太コーチに見てもらって本格的に補強を行い「中距離選手らしい身体つきになったと思う」と話す。
横田コーチについて「一人ひとり向き合ってくれる」とその存在の大きさを語る館澤。「今までの2回の優勝は勢い任せ。今回は自分の弱点や苦手なレースを振り返りつつ、新しい武器を生かして勝ちに行くレースで勝てたことがうれしかったです」。
東海大で黄金世代を牽引した静かな闘将が、世界を見据えて新たなスタートを切った。
■男子1500m 上位成績
館澤亨次(横浜DeNA)3.41.32
的野遼大(三菱重工)3.41.82
楠 康成(阿見AC) 3:41.89
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.08.27
新妻遼己、東琉空、小松美咲らが連勝! 日本勢は9種目で1位/日韓中ジュニア交流競技会
-
2025.08.27
-
2025.08.27
-
2025.08.27
-
2025.08.27
-
2025.08.26
2025.08.24
100m桐生祥秀 世界陸上への「刺激入れ」で10秒03w!「ここから磨いていきたい」
-
2025.08.27
-
2025.08.25
-
2025.08.25
-
2025.08.23
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
-
2025.08.19
-
2025.08.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.08.27
新妻遼己、東琉空、小松美咲らが連勝! 日本勢は9種目で1位/日韓中ジュニア交流競技会
◇第33回日・韓・中ジュニア交流競技会(8月25・27日/中国・内モンゴル自治区)2日目 各国の高校生世代が集う「日・韓・中ジュニア交流競技会」が行われ、男子1500mでは新妻遼己(西脇工3兵庫)が3分49秒03で優勝。 […]
2025.08.27
ウサイン・ボルト氏の減失事件 ジャマイカの資産管理会社から返金へ 元従業員の不正行為で約16億円減失
男子100m・200mの世界記録保持者のウサイン・ボルト氏(ジャマイカ)の資産減失の事件に関して、ジャマイカの資産管理会社Stocks & Securities Limited(SSL)社から返金が行われること […]
2025.08.27
800mU18世界最高記録・ルッケンハウスがナイキとプロ契約 全米選手権2位の16歳
男子800mでU18世界歴代最高記録を今年マークしたC.ルッケンハウス(米国)がナイキとプロ契約を結んだことがわかった。 ルッケンハウスは2008年生まれの16歳。今月の全米選手権決勝でU18世界最高、U20世界歴代2位 […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99