HOME ニュース、国内

2020.09.19

【やり投】北口榛花が今季世界10位の63m45 新しい助走に手応え/全日本実業団
【やり投】北口榛花が今季世界10位の63m45 新しい助走に手応え/全日本実業団


 全日本実業団対抗(熊谷)2日目の女子やり投で、日本記録保持者の北口榛花(JAL)が63m45を投げて優勝した。

 8月のゴールデングランプリ以来、今シーズン2試合目。5投目に社会人となって初の60m超えとなる62m88を投げた。優勝を決めた最終6投目に、63m45。自己4番目、今季世界ランキング10位に入るビッグアーチだった。

 今年に入り、新しい助走にチャレンジしている北口。保持走を8歩から10歩へ、最後のクロスステップを8歩から6歩にした。それにより助走スピードが上がる反面、「やりをセット(構える)するのが課題」。だが、今日の5、6投目は「良い投げができました」。これまで頭で考えながら動いていた段階を脱し、「クロスを短くしてから、この感じでやりを引けば間に合うというのがわかってきた」と北口。「6回目は(課題を)頭から少し消して、投げるほうに意識を向けられた」ことで好記録につながった。

広告の下にコンテンツが続きます

 日本記録66m00を持つ北口にとって「63m止まり」に思われるかもしれないが、自己4番目、パフォーマンス日本歴代でも5位。北口の前の日本記録63m80(海老原有希、15年)を考えれば、試行錯誤の段階で出したこの記録の価値は高い。

 今季の世界10位。すでに中国で67mを投げる選手がいて、“第二の故郷”とも言えるチェコの偉大な先輩、世界記録保持者のバルボア・シュポターコヴァは65mを放っている。リスクを負ってでも新しい技術習得を目指すのは、その世界と対峙するため。雨を切り裂いたこの日のやりは、着実に上空へと飛び立つための大きな一歩となる。

■女子やり投結果(上位3人)
北口榛花(JAL)63m45=大会新
佐藤友佳(ニコニコのり)56m97
右代織江(新潟アルビレックスRC)56m28

■女子やり投パフォーマンス日本歴代5傑
66.00 北口榛花 19年
64.36  北口2  19年
63.80 海老原有希 15年
63.68  北口3 19年
63.45  北口4 20年

 全日本実業団対抗(熊谷)2日目の女子やり投で、日本記録保持者の北口榛花(JAL)が63m45を投げて優勝した。  8月のゴールデングランプリ以来、今シーズン2試合目。5投目に社会人となって初の60m超えとなる62m88を投げた。優勝を決めた最終6投目に、63m45。自己4番目、今季世界ランキング10位に入るビッグアーチだった。  今年に入り、新しい助走にチャレンジしている北口。保持走を8歩から10歩へ、最後のクロスステップを8歩から6歩にした。それにより助走スピードが上がる反面、「やりをセット(構える)するのが課題」。だが、今日の5、6投目は「良い投げができました」。これまで頭で考えながら動いていた段階を脱し、「クロスを短くしてから、この感じでやりを引けば間に合うというのがわかってきた」と北口。「6回目は(課題を)頭から少し消して、投げるほうに意識を向けられた」ことで好記録につながった。  日本記録66m00を持つ北口にとって「63m止まり」に思われるかもしれないが、自己4番目、パフォーマンス日本歴代でも5位。北口の前の日本記録63m80(海老原有希、15年)を考えれば、試行錯誤の段階で出したこの記録の価値は高い。  今季の世界10位。すでに中国で67mを投げる選手がいて、“第二の故郷”とも言えるチェコの偉大な先輩、世界記録保持者のバルボア・シュポターコヴァは65mを放っている。リスクを負ってでも新しい技術習得を目指すのは、その世界と対峙するため。雨を切り裂いたこの日のやりは、着実に上空へと飛び立つための大きな一歩となる。 ■女子やり投結果(上位3人) 北口榛花(JAL)63m45=大会新 佐藤友佳(ニコニコのり)56m97 右代織江(新潟アルビレックスRC)56m28 ■女子やり投パフォーマンス日本歴代5傑 66.00 北口榛花 19年 64.36  北口2  19年 63.80 海老原有希 15年 63.68  北口3 19年 63.45  北口4 20年

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.13

京山は中西彩葉が1区、下田千紗都が5区 男山三、黒石野もエースを3km区間に起用 全中1500mVの是枝愛香は1区に/全中駅伝・女子

第33回全国中学駅伝は12月14日、滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。13日には開会式が行われ、併せて区間エントリーも発表された。 女子は1区と5区が3km。2区、3区、4区が2kmで実施され […]

NEWS 中京は出田隆之助をアンカーに 稲美北・中川悠聖が1区 /全中駅伝・男子

2025.12.13

中京は出田隆之助をアンカーに 稲美北・中川悠聖が1区 /全中駅伝・男子

第33回全国中学駅伝は12月14日、滋賀県の野洲市と湖南市にまたがる希望が丘文化公園で開催される。13日には開会式が行われ、併せて区間エントリーも発表された。 男子は6区間各3kmで実施。全区間が同じ距離設定のため、各チ […]

NEWS 日本学連の勲功章授与 ワールドユニバーシティゲームズ金メダリスト称える

2025.12.13

日本学連の勲功章授与 ワールドユニバーシティゲームズ金メダリスト称える

日本学生陸上競技連合は12月13日、都内で令和7年勲功章授与式を開いた。 この賞は国際大会で顕著な活躍をした学生や世界記録を樹立した学生らを称えるもので、例年は日本インカレ開催時に授与していたが、今年は東京世界選手権の兼 […]

NEWS 7月4日の千歳大会を皮切りに全5戦! ホクレンDC2026の開催日が決定

2025.12.13

7月4日の千歳大会を皮切りに全5戦! ホクレンDC2026の開催日が決定

ホクレン・ディスタンスチャレンジ2026の開催日が12月12日に発表された。 2025年は6月と7月に開催されたが、来年は例年通り7月の開催。7月4日の千歳大会を皮切りに、8日の網走大会、11日の北見大会、15日の深川大 […]

NEWS 國學院大がライフネット生命とスポンサーシップ契約「箱根路で最高の景色を見せられるよう邁進」

2025.12.12

國學院大がライフネット生命とスポンサーシップ契約「箱根路で最高の景色を見せられるよう邁進」

ライフネット生命保険株式会社は12月12日、昨年から結んでいる國學院大陸上競技部とのスポンサーシップ契約を延長したと発表した。 2008年に開業したライフネット生命は、オンライン生保のリーディングカンパニーとして知られる […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top