HOME 国内

2023.12.11

4位田澤廉「じっくり練習する期間がなくて」それでも2年ぶりの自己新 米国でレースの意向/日本選手権10000m
4位田澤廉「じっくり練習する期間がなくて」それでも2年ぶりの自己新 米国でレースの意向/日本選手権10000m

23年日本選手権10000m4位の田澤廉

◇第107回日本選手権10000m(12月10日/東京・国立競技場)

パリ五輪代表選考会を兼ねた第107回日本選手権10000mが行われ、男子は塩尻和也(富士通)が27分09秒80の日本新記録で優勝した。

昨年のオレゴン、今夏のブダペスト世界選手権に出場した田澤廉(トヨタ自動車)は、トップ3入りこそ逃したものの、27分22秒31で4位。2年前に出した自己記録(27分23秒44)を更新した。

広告の下にコンテンツが続きます

レース中は2位に入ったチームの先輩・太田智樹の後ろについて進めた田澤。「太田さんがうまくいけそうに思っていました」。勝負をうかがったが、8700mあたりから優勝争いから脱落。「9000mから上げたかったのですが、腰が痛くなって」と語った。

今季は3月に渡米して「THE TEN」に出たのを皮切りに、5月に2回、7月のアジア選手権、8月の世界選手権、10月のアジア大会を含め、10000mは今回で7レース目だった。

「1ヵ月じっくり練習する期間がなくて……」と振り返る。試合が続くだけに、調整の繰り返し。今大会に向けて、学生時代から指導を受ける駒大・大八木弘明総監督とともに渡米して3週間ほど練習してきたというが、期間が短かったようだ。

「レースに出ていたため、自分の練習ができていないんですよ、この1年。だから成長していないですね。大八木さんも練習が積めていないこともわかっていると思います」

今回5000mの通過は13分40秒あたりで通過。「ちょっときつかったかな」と思ったそう。そこから粘った。

今季の流れを踏まえると、やはり実力があるところは証明してみせた。「思ったよりも走れました。正直27分40秒くらいかなと。悪い中でも自己ベストを出せたのは良かったですね」と淡々とした様子だった。

優勝した塩尻は日本人で初めて27分10秒切りを達成。「すごいですね。残り2000mから行く。キツいところからペースを上げられるというのは本当にすごい選手。なかなかできない」と田澤は王者を称えた。

しかし、次は自分の番。「アメリカでレースを考えているので、満足するレースをしたい。これからまだ期間があるので、そこに向けてがんばります」と力強く語った。

◇第107回日本選手権10000m(12月10日/東京・国立競技場) パリ五輪代表選考会を兼ねた第107回日本選手権10000mが行われ、男子は塩尻和也(富士通)が27分09秒80の日本新記録で優勝した。 昨年のオレゴン、今夏のブダペスト世界選手権に出場した田澤廉(トヨタ自動車)は、トップ3入りこそ逃したものの、27分22秒31で4位。2年前に出した自己記録(27分23秒44)を更新した。 レース中は2位に入ったチームの先輩・太田智樹の後ろについて進めた田澤。「太田さんがうまくいけそうに思っていました」。勝負をうかがったが、8700mあたりから優勝争いから脱落。「9000mから上げたかったのですが、腰が痛くなって」と語った。 今季は3月に渡米して「THE TEN」に出たのを皮切りに、5月に2回、7月のアジア選手権、8月の世界選手権、10月のアジア大会を含め、10000mは今回で7レース目だった。 「1ヵ月じっくり練習する期間がなくて……」と振り返る。試合が続くだけに、調整の繰り返し。今大会に向けて、学生時代から指導を受ける駒大・大八木弘明総監督とともに渡米して3週間ほど練習してきたというが、期間が短かったようだ。 「レースに出ていたため、自分の練習ができていないんですよ、この1年。だから成長していないですね。大八木さんも練習が積めていないこともわかっていると思います」 今回5000mの通過は13分40秒あたりで通過。「ちょっときつかったかな」と思ったそう。そこから粘った。 今季の流れを踏まえると、やはり実力があるところは証明してみせた。「思ったよりも走れました。正直27分40秒くらいかなと。悪い中でも自己ベストを出せたのは良かったですね」と淡々とした様子だった。 優勝した塩尻は日本人で初めて27分10秒切りを達成。「すごいですね。残り2000mから行く。キツいところからペースを上げられるというのは本当にすごい選手。なかなかできない」と田澤は王者を称えた。 しかし、次は自分の番。「アメリカでレースを考えているので、満足するレースをしたい。これからまだ期間があるので、そこに向けてがんばります」と力強く語った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.08

甲南学園陸上競技部創部100周年式典を開催!中尾恭吾主将「次の100年へつなげたい」

甲南学園陸上競技部創部100周年記念式典、および記念祝賀会が11月8日、神戸市内のホテルで開催された。 甲南大学、甲南高校・中学校を運営する甲南学園の歴史は1911年の幼稚園創立からスタート。翌年に小学校、1919年に中 […]

NEWS 女子5000mで山田桃愛が15分33秒70の自己新  3000mで高3・栃尾佳穂9分11秒48/京都陸協記録会

2025.11.08

女子5000mで山田桃愛が15分33秒70の自己新 3000mで高3・栃尾佳穂9分11秒48/京都陸協記録会

11月8日、京都市の東寺ハウジングフィールド西京極で第6回京都陸協記録会が行われ、女子5000mでは山田桃愛(しまむら)が15分33秒70の自己新で全体トップとなった。 山田は埼玉県出身の24歳。小学生時代に発症した骨髄 […]

NEWS 5000m競歩で山田大智が高校新! 従来の記録を10秒近く更新する19分20秒59

2025.11.08

5000m競歩で山田大智が高校新! 従来の記録を10秒近く更新する19分20秒59

11月8日、兵庫県尼崎市の尼崎市記念公園陸上競技場で第6回尼崎中長距離記録会が行われ、男子5000m競歩で山田大智(西脇工高3兵庫)が19分20秒59の日本高校新記録を樹立した。従来の高校記録は住所大翔(飾磨工高/現・富 […]

NEWS 中部・北陸実業団駅伝の区間エントリー発表! 最長4区はトヨタ紡織・西澤侑真、トヨタ自動車・湯浅仁が出場

2025.11.08

中部・北陸実業団駅伝の区間エントリー発表! 最長4区はトヨタ紡織・西澤侑真、トヨタ自動車・湯浅仁が出場

11月8日、中部実業団連盟と北陸実業団連盟は、ニューイヤー駅伝の予選を兼ねた第65回中部・第55回北陸実業団対抗駅伝(11月9日)の区間エントリーを発表した。 中部では、昨年大会新記録で優勝を果たしたトヨタ紡織が4区(1 […]

NEWS 中電工は1区・相葉直紀、6区・北村惇生  中国電力は池田勘汰を6区に起用/中国実業団対抗駅伝

2025.11.08

中電工は1区・相葉直紀、6区・北村惇生 中国電力は池田勘汰を6区に起用/中国実業団対抗駅伝

中国実業団連盟は11月8日、第64回中国実業団対抗駅伝(11月9日)の区間エントリーを発表した。 前回大会で3年ぶりの優勝を果たした中電工は、優勝の立役者となった北村惇生を2年連続でエース区間の6区(19km)に登録した […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top