2023.08.26
◇愛媛全中(8月22日~25日/愛媛・県総合運動公園競技場)
第50回全日本中学校選手権(以下、全中)の最終日(4日目)が行われ、男子110mハードル(高さ91.4cm)では高城昊紀(宮崎西高附3)が、13秒50(-1.2)の中学新記録を打ち立てて優勝した。
降りしきる雨や向かい風をもろともせず、髙城はトラックを大記録で駆け抜けていった。前回、岩本咲真(八屋・福岡/現・東福岡高1年)がマークした中学記録を100分の1秒更新。「スタートもまずまずで、3台目以降の加速がこれまで以上にスムーズに行けました。後半もスピードを維持できたことが良かったです」と、満面の笑みを浮かべた。
7月下旬の宮崎県中学総体予選で、岩本が持っていた中学記録に0.01秒迫る13秒52(-0.5)をマーク。「(全中に向けて)プレッシャーや緊張もありましたが、(前日に行われた)予選で13秒63(+0.2)を出し、決勝は自分の走りに集中できました」と言う。中盤まで競り合った佐々木空(春江3福井)を後半で突き放し、中学日本一に輝いた。
昨年、中2初の13秒台となる13秒90の学年別最高記録を出した。冬季練習でスピード強化に取り組み、昨年まで11秒40だった100mが11秒14まで短縮。「スピードが向上して、足首が強くなったことで、ハードリングから次の1歩がスムーズに行けるようになったことが大きいです」と話す。
「まだ実感が沸きませんが、本当にうれしい」と笑顔を見せた高城。宮崎勢の男子としては、1977年の第4回大会走幅跳の清水重臣(宮崎西)、1985年の第12回大会800mの村田信裕(宮崎西)に続く38年ぶり3回目の優勝となった。
「大舞台で向かい風のなか、記録を更新できたことは今後の自信になります」。全中のハードルは、中学規格(高さ91.4cm)で行われるが、今後はU20規格(99.1cm)、高校(インターハイ路線)は一般規格(106.7cm)と高くなる。「なるべく早く適応して、高校でも1年からインターハイなどで活躍できるよう頑張りたいです」と意気込む。
2位の佐々木も、中学歴代5位タイの13秒76で走り、前回に続いてハイレベルなレースだった。
文/花木 雫
■男子110mH(中学規格)中学歴代5傑
13.50 -1.2 髙城 昊紀(宮崎西附3宮崎) 2023. 8.25
13.51 0.4 岩本 咲真(八屋3福岡) 2022. 8.21
13.68 0.4 村田 隼(立花3兵庫) 2022. 8. 7
13.74 0.5 田原 歩睦(平城東3奈良) 2019. 8.24
13.76 1.5 山田 真大(三雲3三重) 2018.10.21
13.76 -1.2 佐々木 空(春江3福井) 2023. 8.25
13.79 1.8 鹿田 真翔(飯山3香川) 2018. 8. 5
13.84 0.6 矢澤 航(岩崎3神奈川) 2006. 8.21
13.84 0.5 紺野 稜真(白鷹3山形) 2019. 8.24
13.85 1.3 芳賀 智文(東陽3東京) 2003. 7.12
13.85 0.8 久保田倖輔(播磨南3兵庫) 2016. 7.17
愛媛全中最終日の優勝者
【男子】 100m 片山瑛太(鎌ケ谷二3千葉)10秒75(-0.4) 1500m 田中悠大(岩出二3和歌山)3分56秒59 110mH 髙城昊紀(宮崎西高附3宮崎) 13秒50(-1.2)=中学新、大会新 4×100mR 福田南(岡山) 42秒56 走高跳 清水怜修(毛呂山3埼玉) 2m00 走幅跳 関口我空(あずま3群馬) 6m99(+0.6) 【女子】 100m 岡林結衣(大津2高知) 12秒12(+0.8) 1500m 黒田六花(京山3岡山) 4分26秒98 100mH 香取奈摘(三和3茨城) 13秒69(-1.5) 4×100mR 京都光華(京都) 48秒18 砲丸投 小川莉緒(東海3三重) 14m97
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.03
男子円盤投世界記録保持者・アレクナ 来季からオレゴン大に編入
2025.07.02
日本選手権初日のスタートリスト発表!100m予選でサニブラウンと桐生祥秀が同組
-
2025.07.02
-
2025.07.02
-
2025.07.02
-
2025.07.02
2025.07.02
HOKAの新作レーシングシューズ「ROCKET X 3」が7月2日に新登場!
-
2025.07.01
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.03
男子円盤投世界記録保持者・アレクナ 来季からオレゴン大に編入
7月2日、米国のオレゴン大は男子円盤投の世界記録保持者であるマイコラス・アレクナ(リトアニア)が、来季からチームに加入することを発表した。 アレクナは2002年生まれの22歳。シドニー、アテネ五輪で2度金メダルを獲得して […]
2025.07.02
青学大・小河原陽琉が5000m13分56秒66で全体トップ 3000mは鳥井健太が8分12秒74/絆記録会
第15回絆記録挑戦会が7月2日、東京・町田GIONスタジアムで行われ、青学大勢が多数出場した。 男子5000mは1月の箱根駅伝10区区間賞で、5月の関東インカレ(2部)1500mで2位に入っていた小河原陽琉(2年)が13 […]
2025.07.02
日本選手権初日のスタートリスト発表!100m予選でサニブラウンと桐生祥秀が同組
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた第109回日本選手権の1日目のスタートリストが発表された。 男子100m予選は全7組。9秒96で東京世界選手権の参加標準記録(10秒00)をただ1人突破しているサニブラウン・アブデル・ハ […]
2025.07.02
駒大・佐藤圭汰が日本選手権5000mスタートリストから外れる 東京世界陸上出場厳しく
日本陸連は7月2日、今年9月の東京世界選手権代表選考を兼ねた日本選手権(東京・国立競技場)第1日(7月4日)のスタートリストを発表し、男子5000mにエントリーしていた佐藤圭汰(駒大)が外れた。佐藤は出場資格獲得条件の一 […]
2025.07.02
「TOKYO ナイトリレーフェス in 国立競技場」が10月17日開催!東京レガシーハーフマラソンの前々日イベント 7 月2日から参加者募集
一般財団法人東京マラソン財団は7月2日、東京レガシーハーフマラソン2025(10月19日)の前々日イベントとして、10月17日に「TOKYO ナイトリレーフェス in 国立競技場」を開催することを発表した。 国立競技場内 […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会