HOME 国内

2023.06.03

女子三段跳2位・髙島真織子 13m82の日本歴代3位も悔し涙「14mを跳びたかった」/日本選手権
女子三段跳2位・髙島真織子 13m82の日本歴代3位も悔し涙「14mを跳びたかった」/日本選手権

女子三段跳で日本歴代3位の好記録をマークしたものの、悔しい表情を見せた髙島真織子

◇第107回日本選手権(6月1日~4日/大阪・ヤンマースタジアム長居)3日目

ブダペスト世界選手権代表選考会を兼ねた日本選手権の3日目に女子三段跳が行われ、髙島真織子(九電工)が日本歴代3位の13m82(+1.3)をマークし、2位を占めた。これまでの自己記録(13m75)を7cm更新したにもかかわらず、「自己ベストは嬉しいですが、悔しい気持ちの方が大きいです」と笑顔はなかった。

5回目に13m82を跳び、一時はトップに立ったが、直後に森本麻里子(内田建設AC)に日本人2人目となる14m超えを見せつけられた。「去年から森本さんと船田(茜理/武庫川女大)が13m80台近くで戦っていたので、14mは誰よりも早く跳びたいと決めてやってきた」。それが叶わず、「本当はしっかりお祝いしたいんですけど…」と涙が頬を伝った。

「2週間前の九州実業団選手権のイメージだと、もっと記録を狙えるという感覚があった」という。実際、4回目はファールだったものの、14mに大きく近づく跳躍だった。その時の「ラスト6歩の駆け上がりから飛び出しまでが良かった」という部分を5回目の自己新ジャンプにつなげた。

日本新で5連覇を果たした森本の存在は、髙島にとって大きな刺激だ。

「自分1人だったらこの記録に満足していたかもしれません。でも、森本さんが先にどんどん行ってくれるので、自己ベストが出てもそこに甘んじることなく、練習に取り組めています」

広告の下にコンテンツが続きます

どの種目でも誰かがある記録の壁を破ると、それに続く選手がどんどん出てくる。女子三段跳もそんな雰囲気が漂ってきた。「またもう一回練習をしっかりがんばって、自分も14m台で戦いたい」。今の課題は助走を安定させること。この日流した悔し涙は、髙島をさらに強くするに違いない。

文/小野哲史

◇第107回日本選手権(6月1日~4日/大阪・ヤンマースタジアム長居)3日目 ブダペスト世界選手権代表選考会を兼ねた日本選手権の3日目に女子三段跳が行われ、髙島真織子(九電工)が日本歴代3位の13m82(+1.3)をマークし、2位を占めた。これまでの自己記録(13m75)を7cm更新したにもかかわらず、「自己ベストは嬉しいですが、悔しい気持ちの方が大きいです」と笑顔はなかった。 5回目に13m82を跳び、一時はトップに立ったが、直後に森本麻里子(内田建設AC)に日本人2人目となる14m超えを見せつけられた。「去年から森本さんと船田(茜理/武庫川女大)が13m80台近くで戦っていたので、14mは誰よりも早く跳びたいと決めてやってきた」。それが叶わず、「本当はしっかりお祝いしたいんですけど…」と涙が頬を伝った。 「2週間前の九州実業団選手権のイメージだと、もっと記録を狙えるという感覚があった」という。実際、4回目はファールだったものの、14mに大きく近づく跳躍だった。その時の「ラスト6歩の駆け上がりから飛び出しまでが良かった」という部分を5回目の自己新ジャンプにつなげた。 日本新で5連覇を果たした森本の存在は、髙島にとって大きな刺激だ。 「自分1人だったらこの記録に満足していたかもしれません。でも、森本さんが先にどんどん行ってくれるので、自己ベストが出てもそこに甘んじることなく、練習に取り組めています」 どの種目でも誰かがある記録の壁を破ると、それに続く選手がどんどん出てくる。女子三段跳もそんな雰囲気が漂ってきた。「またもう一回練習をしっかりがんばって、自分も14m台で戦いたい」。今の課題は助走を安定させること。この日流した悔し涙は、髙島をさらに強くするに違いない。 文/小野哲史

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top