2023.05.04
◇第38回静岡国際(5月3日/静岡・エコパスタジアム)
日本グランプリシリーズG1の静岡国際が行われた。
最も大きなインパクトを残したのは男子200mの鵜澤飛羽(筑波大)。予選から全体トップとなる学生歴代7位の20秒38(+1.1)をマークすると、決勝では20秒10(+2.6)と追い風参考ながら日本歴代3位相当のビッグパフォーマンスを見せた。
中学まで野球部で、肘のケガで高校から陸上の道へ。高2でインターハイ100m、200mを制している逸材だ。筑波大1年目の関東インカレで左ハムストリングスを痛めて戦線離脱したが、地道な身体作りで戻ってきた。「200mで世界選手権を狙います」と見据えている。
オレゴン世界選手権セミファイナリストで20秒32の2位の上山紘輝(住友電工)や、飯塚翔太(ミズノ)は「刺激になりました」と口をそろえた。ここからさらに調子を上げてくるだろう。
女子200mは鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が復調。「まだまだ。前半が良くない」と言うものの、予選23秒37(+0.3)、決勝23秒68(-0.4)と日本人トップに入った。23秒17の自己記録更新は近そうだ。
兒玉芽生(ミズノ)はA決勝に進めず、B決勝では24秒93(+0.7)までタイムを落とした。「もたついてしまった。現状を受け入れるしかないです」と前を向く。だが、これまで何度となく苦境を乗り越えて強くなってきただけに、これを成長の糧にするだろう。
地元・静岡の高校生、小針陽葉(富士市立高2)は予選で高校歴代3位となる23秒52の好記録をマーク。「自分の走りができました。良い経験にしたいです」と満面に笑み浮かべていた。
男子400mでは佐藤拳太郎(富士通)が日本歴代7位の45秒31をマーク。実に8年ぶりの自己新だった。中島佑気ジョセフ(東洋大)も自己ベストとなる45秒46(学生歴代6位)をマークしている。
男子ハンマー投では日本選手権で4度優勝を誇る柏村亮太(ヤマダホールディングス)が自身の日本歴代4位の記録を塗り替える72m92を投げて優勝した。女子走幅跳は秦澄美鈴(シバタ工業)が6m75(+2.0)の大会タイ記録で制している。女子400mは久保山晴菜(今村病院)が53秒16とこちらも自己記録を更新して日本人最上位の2位に入っている。
日本グランプリシリーズは、5月4日にゴールデンゲームズinのべおか(宮崎)、5月5日に水戸招待(茨城)、5月6、7日に木南記念(大阪)と続く。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.11.17
-
2025.11.16
2025.11.16
橋岡優輝が家族での初教室「楽しみながら陸上に触れて」
-
2025.11.14
-
2025.11.13
-
2025.11.15
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.11.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.17
クイーンズ駅伝「クマ対応」出没時間によって開催・中止を本部で決定 広瀬川沿い、1区の松島町、利府町内を警戒
一般社団法人日本実業団陸上競技連合は11月17日、全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城/11月23日)における「クマ対応」を発表した。 頻発するクマによる被害を鑑みての対応。松島町の文化交流館前のスタート地点 […]
2025.11.17
長谷川体育施設が日本陸連のオフィシャルサポーティングカンパニーに “協働”と“共創”目指す
日本陸連は11月17日、新たな協賛企業として、スポーツ施設総合建設業の長谷川体育施設(本社・東京都世田谷区/仁ノ平俊和社長)が決定したと発表した。11月からの契約で、カテゴリーとしては「オフィシャルサポーティングカンパニ […]
2025.11.17
男子は東京世界陸上5000m11位のキプサング、女子はアメバウが制覇 そろってツアー2勝目/WAクロカンツアー
世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの第4戦「クロス・インターナショナル・デ・ソリア」が11月16日、スペイン北部のソリアで開催され、男子(8km)はM.キプサング(ケニア)が23分10秒で優勝した。 キプサ […]
2025.11.17
女子砲丸投・鞏立姣が現役引退 世界選手権2連覇含む8大会連続メダル獲得
女子砲丸投の五輪・世界選手権金メダリストの鞏立姣(中国)が現役を引退することがわかった。 鞏立姣は東京五輪で金メダルを獲得している36歳。世界選手権では2017年ロンドン、19年ドーハ大会で2連覇している。 18歳で初出 […]
2025.11.16
佐久長聖2時間4分57秒で27連覇 長野東1時間8分10秒でV17 地区代表は2年連続で長野日大&新潟一/北信越高校駅伝
北信越高校駅伝が11月16日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムを発着とする駅伝周回コースで行われ、男子(7区間42.195Km)は佐久長聖(長野)が2時間4分57秒で27連覇を決めた。女子(5区間21.0975Km) […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025