2025.02.14
世界陸連(WA)の独立不正調査機関「アスリート・インテグリティ・ユニット(AIU)」は2月14日、アンチ・ドーピング規則違反の疑いで暫定的資格停止処分中だった男子競歩の池田向希(旭化成)に対し、違反の裁定を下した。資格停止期間は2024年11月1日からの4年間となり、ロサンゼルス五輪への道は事実上閉ざされたことになる。
2024年6月28日に、23年6月~8月にかけてAIUが実施した血液検査値から、血液ドーピング(事前に採取した自身の血液を大会前に体内に戻すことで赤血球量を増やし、パフォーマンス向上を狙う方法)の疑いがあること、弁明がある場合は所定の期日までに提出すべきとの通知を受けたことが発端。これに対し、池田は7月24日にAIUへ弁明書を提出した。
だが、AIUは24年11月1日、アンチ・ドーピング規則違反として正式に立件すること、解決されるまでの間の暫定的資格停止処分を下すとの通知を受けている。
これに対しても池田、旭化成サイドは真っ向から否定し、11月15日には資格停止処分の取り消しを求める申し立て、およびWA懲戒委員会の審問を求める書面を提出。さらに11月30日にはアンチ・ドーピング規則違反立件に対する不服申し立てを行っている。
そこから今年2月6~8日にかけて懲戒委員会の審問が行われたが、AIUの判断を覆すには至らず。違反が認定され、2023年6月20日以降の成績の取り消し、2024年11月1日から4年間の資格停止処分という裁定が下った。
池田は文書でコメントを発表し、「私は絶対にドーピングをしていませんので、今回の裁定は全く納得がいきません。あらぬ疑いをかけられ、全くもって理解し難い状況です」と改めて潔白を主張する。東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権20km競歩が2月16日に開催予定だが、それに向けて「出場を諦めずに練習に取り組んでいました」。だが、それも叶わなかった。
旭化成としても、「スポーツ界におけるドーピングには強く反対し、これを撲滅するためのAIUをはじめとする各種国際・国内機関の理念と活動を全面的に支持する姿勢に、変わりはありません」とする一方、今回の裁定に対しては池田へのヒアリング、多くの専門家による医学的見地から「池田選手のアンチ・ドーピング規則違反はないものと認識しており、今回の裁定については極めて遺憾です」と訴える。
今後は正式な裁定書面を確認、必要な情報を収集したうえで、「対応について池田選手および関係者の皆様と協議・検討してまいります」とコメント。池田も「裁定の詳細が入り次第、適切な対応を検討いたしますので、今後ともご理解とご支援をいただければ幸いです」としている。
池田向希のコメント全文「極めて不条理」
■池田向希のコメント 私は絶対にドーピングをしていませんので、今回の裁定は全く納得がいきません。あらぬ疑いをかけられ、全くもって理解し難い状況です。 裁定が出た本日まで、今後の大会の出場を諦めずに練習に取り組んでいました。このまま身に覚えのないことで処分を課されるのは、極めて不条理と思わずにいられません。 裁定の詳細が入り次第、適切な対応を検討いたしますので、今後ともご理解とご支援をいただければ幸いです。 ■旭化成のコメント 当社は、スポーツ界におけるドーピングには強く反対し、これを撲滅するためのAIUをはじめとする各種国際・国内機関の理念と活動を全面的に支持する姿勢に、変わりはありません。 一方で当社は、池田選手本人からのヒアリングのみならず、医学的見地からも多くの専門家の方々の意見書を頂戴し、池田選手のアンチ・ドーピング規則違反はないものと認識しており、今回の裁定については極めて遺憾です。 Disciplinary Tribunal からの正式な裁定書面の内容を含め、必要な情報を収集の上、今後の対応について池田選手および関係者の皆様と協議・検討してまいります。RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.06.11
月刊陸上競技2026年7月号
-
2026.06.11
-
2026.06.11
-
2026.06.05
2026.05.13
ユニクロ女子陸上競技部が新ユニフォームを発表! 東日本実業団選手権から着用予定
2026.05.19
2026高校最新ランキング【男子】
-
2026.05.27
Latest articles 最新の記事
2026.06.11
月刊陸上競技2026年7月号
Contents トップアスリート特集&NEWS ノア・ライルズ 魅せたとびきりZENKAIパワー To the top 2026 村竹ラシッド(JAL) 何度跳ね返されても挑み続ける 橋岡優輝(富士通)歩んできた険しい […]
2026.06.11
朝原宣治さんが日本マスターズ連合の会長に就任! 「マスターズ陸上の魅力を社会全体に広げていきたい」
日本マスターズ陸上競技連合は6月11日に理事会を開催し、新会長に北京五輪男子4×100mリレー銀メダリストの朝原宣治さんを選任したと発表した。 マスターズ陸上は、競技レベルや記録に関係なく、生涯にわたって陸上競技を楽しむ […]
2026.06.11
100m連覇懸かる桐生祥秀「2連覇とタイムを狙いたい」10年前は「100%悔しさ」/日本選手権
◇第110回日本選手権(6月12~14日/愛知・パロマ瑞穂スタジアム) 名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権を翌日に控え、男子100m前回Vの桐生祥秀(日本生命)が前日会見に登壇した。 広告の下にコンテンツが続き […]
2026.06.11
坂口はなが投てき3冠に挑戦 女子400mHは楠田ゆうなと笠松悠花が激突! 110mH・髙城昊紀は記録に注目/IH南九州
滋賀インターハイ(7月30日~8月5日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。 インターハイ南九州地区大会(熊本、宮崎、鹿児島、沖縄)は6月12日から15日まで沖縄県総合運動公園陸上競技場で開かれる。 広告の下にコンテ […]
Latest Issue
最新号
2026年7月号 (6月12日発売)
特集 村竹&橋岡&諸田
インターハイ特集!