HOME 国内、日本代表、海外、五輪
400mHベンジャミンが待望の金 1万mはチェベトが制し2冠達成 男子4×100mRはカナダV、オーダー変更した日本5位/パリ五輪Day9
400mHベンジャミンが待望の金 1万mはチェベトが制し2冠達成 男子4×100mRはカナダV、オーダー変更した日本5位/パリ五輪Day9

24年パリ五輪男子400mH金メダルのベンジャミン

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)9日目

パリ五輪・陸上競技9日目はイブニングセッションに決勝。8種目でチャンピオンが決まった。

トラックでは最初に女子4×100mリレーが行われた。雨天のレースは1走にアッシャー・スミスを起用した英国がリードする。米国はバトンミスがありながらも大きく遅れることなくアンカーへ。英国、ドイツが先行するなかで4走・リチャードソンが大逆転。米国が41秒78で金メダルを獲得した。

広告の下にコンテンツが続きます

2位は英国で41秒85、3位はドイツで41秒97。五輪連覇を目指したジャマイカは5位に終わった。

男子4×100mリレーはV候補の米国が1走のコールマンで抜け出すも、2走・ベドナレクとのバトンで失敗した。レースは日本とカナダとトップ争いを繰り広げると、最後は4走・デグラスが快走。カナダが37秒50で28年ぶりの金メダルを獲得した。

2位は37秒57で南アフリカが入り、3位は37秒61の英国だった。日本は予選からオーダーを変更し、1走から順に坂井隆一郎(大阪ガス)、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、桐生祥秀(日本生命)、上山紘輝(住友電工)で臨み、37秒78で5位。2大会ぶりの入賞を果たした。なお、米国は失格している。

女子400mは序盤でサルワ・エイド・ナセル(バーレーン)が先行していたが、バックストレートでブダペスト世界選手権覇者のマリレイディ・パウリノ(ドミニカ共和国)が逆転。最終コーナーをトップで駆け抜けて、48秒17(世界歴代4位)の五輪新で完勝した。

2位はナセルで48秒53。終盤追い上げたナタリア・カチマレク(ポーランド)が48秒98で3位に入った。

女子七種競技は6種目を終えてブダペスト世界選手権Vのカタリナ・ジョンソン・トンプソン(英国)と五輪3連覇を目指すナフィサトゥ・ティアム(ベルギー)との差が121点。最終800mはジョンソン・トンプソンが先行するかたちでレースを進めて、2分04秒90の自己新でフィニッシュする。逃げ切りたいティアムも2分10秒62の自己新でカバー。ふたりの激戦は36点差で決着がつき、ティアムが6880点で前人未踏の五輪3連覇を成し遂げた。

2位のジョンソン・トンプソンは6844点。3位は6707点のノール・ヴィツ(ベルギー)だった。

女子10000mは世界記録を保持するベアトリス・チェベト(ケニア)がラスト勝負を制して、30分43秒25で優勝。5000mとの長距離2冠に輝いた。ナディア・バットクレッティ(イタリア)が30分43秒35のナショナルレコードで2位。シファン・ハッサン(オランダ)が30分44秒12の3位に入り、5000mに続いてメダルを獲得した。

男子400mハードルは世界記録保持者のカールステン・ワルホルム(ノルウェー)が前半リードした。しかし、後半はライ・ベンジャミン(米国)が強かった。8台目のハードルを最初に跳び越えると、ワルホルムを突き放す。今季世界最高タイの46秒46で悲願の金メダルに輝いた。

2位は47秒06でワルホルム。3位は47秒26でアリソン・ドス・サントス(ブラジル)と、メダル獲得者は東京五輪と同じ顔ぶれになった。
 
女子砲丸投は東京五輪6位のマディソン・リー・ウェシェ(ニュージーランド)が2投目に19m58をマーク・。イエミジ・オグンレイェ(ドイツ)が5投目に19m73で逆転するも、すぐさまウェシェが自己新となる19m86を投げ込んだ。6投目は身長185㎝のオグンレイェが唯一〝大台突破〟となる20m00をプット。2度目の逆転劇で金メダルに輝いた。

2位はウェシェで、3位は宋佳媛(中国)で19m32だった。

男子三段跳は世界歴代3位の18m18を持つホルダン・ディアス・フォルト(スペイン)が1回目に17m86(+0.1)をマーク。その後は記録を伸ばすことができなかったが、17m80台を3回マークして、金メダルに輝いた。

追いかけたいペドロ・ピチャルド(ポルトガル)は2回目に17m84(+0.2)、6回目に17m81(-0.4)を跳ぶものの、五輪連覇に2cm届かず、銀メダル。アンディ・ディアス(イタリア)がシーズンベストの17m64(+0.7)で銅メダルを獲得した。

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)9日目 パリ五輪・陸上競技9日目はイブニングセッションに決勝。8種目でチャンピオンが決まった。 トラックでは最初に女子4×100mリレーが行われた。雨天のレースは1走にアッシャー・スミスを起用した英国がリードする。米国はバトンミスがありながらも大きく遅れることなくアンカーへ。英国、ドイツが先行するなかで4走・リチャードソンが大逆転。米国が41秒78で金メダルを獲得した。 2位は英国で41秒85、3位はドイツで41秒97。五輪連覇を目指したジャマイカは5位に終わった。 男子4×100mリレーはV候補の米国が1走のコールマンで抜け出すも、2走・ベドナレクとのバトンで失敗した。レースは日本とカナダとトップ争いを繰り広げると、最後は4走・デグラスが快走。カナダが37秒50で28年ぶりの金メダルを獲得した。 2位は37秒57で南アフリカが入り、3位は37秒61の英国だった。日本は予選からオーダーを変更し、1走から順に坂井隆一郎(大阪ガス)、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、桐生祥秀(日本生命)、上山紘輝(住友電工)で臨み、37秒78で5位。2大会ぶりの入賞を果たした。なお、米国は失格している。 女子400mは序盤でサルワ・エイド・ナセル(バーレーン)が先行していたが、バックストレートでブダペスト世界選手権覇者のマリレイディ・パウリノ(ドミニカ共和国)が逆転。最終コーナーをトップで駆け抜けて、48秒17(世界歴代4位)の五輪新で完勝した。 2位はナセルで48秒53。終盤追い上げたナタリア・カチマレク(ポーランド)が48秒98で3位に入った。 女子七種競技は6種目を終えてブダペスト世界選手権Vのカタリナ・ジョンソン・トンプソン(英国)と五輪3連覇を目指すナフィサトゥ・ティアム(ベルギー)との差が121点。最終800mはジョンソン・トンプソンが先行するかたちでレースを進めて、2分04秒90の自己新でフィニッシュする。逃げ切りたいティアムも2分10秒62の自己新でカバー。ふたりの激戦は36点差で決着がつき、ティアムが6880点で前人未踏の五輪3連覇を成し遂げた。 2位のジョンソン・トンプソンは6844点。3位は6707点のノール・ヴィツ(ベルギー)だった。 女子10000mは世界記録を保持するベアトリス・チェベト(ケニア)がラスト勝負を制して、30分43秒25で優勝。5000mとの長距離2冠に輝いた。ナディア・バットクレッティ(イタリア)が30分43秒35のナショナルレコードで2位。シファン・ハッサン(オランダ)が30分44秒12の3位に入り、5000mに続いてメダルを獲得した。 男子400mハードルは世界記録保持者のカールステン・ワルホルム(ノルウェー)が前半リードした。しかし、後半はライ・ベンジャミン(米国)が強かった。8台目のハードルを最初に跳び越えると、ワルホルムを突き放す。今季世界最高タイの46秒46で悲願の金メダルに輝いた。 2位は47秒06でワルホルム。3位は47秒26でアリソン・ドス・サントス(ブラジル)と、メダル獲得者は東京五輪と同じ顔ぶれになった。   女子砲丸投は東京五輪6位のマディソン・リー・ウェシェ(ニュージーランド)が2投目に19m58をマーク・。イエミジ・オグンレイェ(ドイツ)が5投目に19m73で逆転するも、すぐさまウェシェが自己新となる19m86を投げ込んだ。6投目は身長185㎝のオグンレイェが唯一〝大台突破〟となる20m00をプット。2度目の逆転劇で金メダルに輝いた。 2位はウェシェで、3位は宋佳媛(中国)で19m32だった。 男子三段跳は世界歴代3位の18m18を持つホルダン・ディアス・フォルト(スペイン)が1回目に17m86(+0.1)をマーク。その後は記録を伸ばすことができなかったが、17m80台を3回マークして、金メダルに輝いた。 追いかけたいペドロ・ピチャルド(ポルトガル)は2回目に17m84(+0.2)、6回目に17m81(-0.4)を跳ぶものの、五輪連覇に2cm届かず、銀メダル。アンディ・ディアス(イタリア)がシーズンベストの17m64(+0.7)で銅メダルを獲得した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.20

旭化成のエマニエル・キプルトに出場停止処分 世界陸連が発表

世界陸連(WA)は12月19日、旭化成に所属するエマニエル・キプルト(ケニア)に対して、出場停止処分を科したと発表した。 処分理由の詳細について、WAは明らかにしていないが、「アスリート代理人規則に基づく異議申し立てを受 […]

NEWS 東京世界陸上代表・小池祐貴と中島ひとみが人気番組「逃走中」に参戦! 自慢のスプリントで逃げ切りなるか

2025.12.20

東京世界陸上代表・小池祐貴と中島ひとみが人気番組「逃走中」に参戦! 自慢のスプリントで逃げ切りなるか

東京世界選手権代表で男子短距離の小池祐貴(住友電工)と女子100mハードルの中島ひとみ(長谷川体育施設)が、フジテレビの人気番組「逃走中」に出演することが発表された。 小池は19年に100mで9秒98をマーク。今季は5月 […]

NEWS 川口桃佳が自己記録に迫る5000m15分26秒59 3年ぶりの15分30秒切り/日体大女子長距離競技会

2025.12.20

川口桃佳が自己記録に迫る5000m15分26秒59 3年ぶりの15分30秒切り/日体大女子長距離競技会

12月20日、神奈川県横浜市の日体大健志台陸上競技場で第26回日体大女子長距離競技会が行われ、5000m4組では川口桃佳(ユニクロ)が15分26秒59で1着となった。 川口は11月のクイーンズ駅伝で、1区を務め5位と好走 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/日大・山口彰太「万全の状態で本戦を」 2度目の舞台は往路で勝負

2025.12.20

箱根駅伝Stories/日大・山口彰太「万全の状態で本戦を」 2度目の舞台は往路で勝負

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 1年目はケガや長期離脱 「こうすれば良かった、という後悔が一切ない走 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/最後のエース区間へ意欲を燃やす神奈川大・宮本陽叶 あこがれのOBに「やっと記録で追いつけた」

2025.12.20

箱根駅伝Stories/最後のエース区間へ意欲を燃やす神奈川大・宮本陽叶 あこがれのOBに「やっと記録で追いつけた」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 エース区間で苦戦も悲観せず 神奈川大のエース・宮本陽叶(4年)が最後 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top