◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)9日目
パリ五輪・陸上競技9日目はイブニングセッションに決勝。8種目でチャンピオンが決まった。
トラックでは最初に女子4×100mリレーが行われた。雨天のレースは1走にアッシャー・スミスを起用した英国がリードする。米国はバトンミスがありながらも大きく遅れることなくアンカーへ。英国、ドイツが先行するなかで4走・リチャードソンが大逆転。米国が41秒78で金メダルを獲得した。
2位は英国で41秒85、3位はドイツで41秒97。五輪連覇を目指したジャマイカは5位に終わった。
男子4×100mリレーはV候補の米国が1走のコールマンで抜け出すも、2走・ベドナレクとのバトンで失敗した。レースは日本とカナダとトップ争いを繰り広げると、最後は4走・デグラスが快走。カナダが37秒50で28年ぶりの金メダルを獲得した。
2位は37秒57で南アフリカが入り、3位は37秒61の英国だった。日本は予選からオーダーを変更し、1走から順に坂井隆一郎(大阪ガス)、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、桐生祥秀(日本生命)、上山紘輝(住友電工)で臨み、37秒78で5位。2大会ぶりの入賞を果たした。なお、米国は失格している。
女子400mは序盤でサルワ・エイド・ナセル(バーレーン)が先行していたが、バックストレートでブダペスト世界選手権覇者のマリレイディ・パウリノ(ドミニカ共和国)が逆転。最終コーナーをトップで駆け抜けて、48秒17(世界歴代4位)の五輪新で完勝した。
2位はナセルで48秒53。終盤追い上げたナタリア・カチマレク(ポーランド)が48秒98で3位に入った。
女子七種競技は6種目を終えてブダペスト世界選手権Vのカタリナ・ジョンソン・トンプソン(英国)と五輪3連覇を目指すナフィサトゥ・ティアム(ベルギー)との差が121点。最終800mはジョンソン・トンプソンが先行するかたちでレースを進めて、2分04秒90の自己新でフィニッシュする。逃げ切りたいティアムも2分10秒62の自己新でカバー。ふたりの激戦は36点差で決着がつき、ティアムが6880点で前人未踏の五輪3連覇を成し遂げた。
2位のジョンソン・トンプソンは6844点。3位は6707点のノール・ヴィツ(ベルギー)だった。
女子10000mは世界記録を保持するベアトリス・チェベト(ケニア)がラスト勝負を制して、30分43秒25で優勝。5000mとの長距離2冠に輝いた。ナディア・バットクレッティ(イタリア)が30分43秒35のナショナルレコードで2位。シファン・ハッサン(オランダ)が30分44秒12の3位に入り、5000mに続いてメダルを獲得した。
男子400mハードルは世界記録保持者のカールステン・ワルホルム(ノルウェー)が前半リードした。しかし、後半はライ・ベンジャミン(米国)が強かった。8台目のハードルを最初に跳び越えると、ワルホルムを突き放す。今季世界最高タイの46秒46で悲願の金メダルに輝いた。
2位は47秒06でワルホルム。3位は47秒26でアリソン・ドス・サントス(ブラジル)と、メダル獲得者は東京五輪と同じ顔ぶれになった。
女子砲丸投は東京五輪6位のマディソン・リー・ウェシェ(ニュージーランド)が2投目に19m58をマーク・。イエミジ・オグンレイェ(ドイツ)が5投目に19m73で逆転するも、すぐさまウェシェが自己新となる19m86を投げ込んだ。6投目は身長185㎝のオグンレイェが唯一〝大台突破〟となる20m00をプット。2度目の逆転劇で金メダルに輝いた。
2位はウェシェで、3位は宋佳媛(中国)で19m32だった。
男子三段跳は世界歴代3位の18m18を持つホルダン・ディアス・フォルト(スペイン)が1回目に17m86(+0.1)をマーク。その後は記録を伸ばすことができなかったが、17m80台を3回マークして、金メダルに輝いた。
追いかけたいペドロ・ピチャルド(ポルトガル)は2回目に17m84(+0.2)、6回目に17m81(-0.4)を跳ぶものの、五輪連覇に2cm届かず、銀メダル。アンディ・ディアス(イタリア)がシーズンベストの17m64(+0.7)で銅メダルを獲得した。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.09.08
故・川越学氏の『お別れ会』、10月5日に都内で開催
2025.09.08
東京世界陸上特設ページ
-
2025.09.08
-
2025.09.08
2025.09.03
開幕迫る東京世界陸上!聖地・国立競技場の大会装飾も公開 準備も最終段階
-
2025.09.06
-
2025.09.02
2025.08.16
100mH・福部真子12秒73!!ついに東京世界選手権参加標準を突破/福井ナイトゲームズ
2025.08.27
アディダス アディゼロから2025年秋冬新色コレクションが登場!9月1日より順次販売
-
2025.08.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.09.08
故・川越学氏の『お別れ会』、10月5日に都内で開催
8月22日に合宿先の北海道で急逝した長距離指導者・川越学氏(63歳)の『お別れ会』が、10月5日(日)午前11時~12時に「梅窓院 観音堂」(東京都港区南青山2-26-38)で行われることがわかった。長女で女優の川越美結 […]
2025.09.08
サニブラウン100m3大会連続ファイナルへ ケガの影響なし「状態上がってきた」宮崎合宿締めくくり、いよいよ本番へ/東京世界陸上
男子短距離で東京世界選手権代表のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が宮崎県内でトレーニングし、練習後に報道陣の取材に応じた。 9月に入って約1週間、6月にも行っていた宮崎で世界選手権に向けた最終調整。暑いなか、最終 […]
2025.09.08
月刊陸上競技2025年10月号
Contents 別冊付録 東京2025世界陸上観戦ガイド いよいよ、世界陸上が開幕! 直前、東京世界陸上情報 世界陸上 日本代表発表 総勢80名 日本代表一覧 日本代表首脳陣インタビュー 山崎一彦 強化委員長 「1人で […]
2025.09.08
北口榛花が初プロデュース!中高生対象「はるかなる教室」今秋開催「魅力や楽しさ感じて」参加者募集
女子やり投のパリ五輪金メダリストで世界選手権連覇中の北口榛花(JAL)がマネジメント契約を結ぶスポーツビズは、中高生を対象とした陸上教室を今年10月18日に開催すると発表した。 世界女王から直接アドバイスをもらえる貴重な […]
Latest Issue
最新号

2025年10月号 (9月9日発売)
【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/