◇布勢スプリント2022(6月25、26日/鳥取・ヤマタスポーツパーク)2日目
日本グランプリシリーズ鳥取大会の「布勢スプリント2022」が行われた。
女子100mハードルは向かい風1.0となるなか、日本記録(12秒86)保持者の青木益未(七十七銀行)が12秒97で、13秒04の福部真子(日本建設工業)を抑えて優勝した。
青木は「予選で切りたかった」とオレゴン世界選手権の参加標準記録12秒84を狙って臨んだという。その予選は12秒97(+0.7)。別組で福部が自身初の12秒台となる12秒93(+1.7)をマークしており「決勝はいいレースをして、あわよくば2人とも切れるかな」と考えていたという。
ところがレース前に風向きが変わったこともあり目標に届かず。それでも「今年は12秒台を安定して出せているの」と評価した。100mでも高1でインターハイ優勝、今年は11秒51のベストを出し日本選手権では4位に入るスプリント力を持つ。その一方で「ハードリングは私が一番へた」と言うように課題に挙げている。
特に「上半身が起き上がってしまうところを抑えていきたい」と青木。それが噛み合えば「12秒8前半や12秒7台が出せると思います」と手応えをつかんでいる。
ワールドランキングで世界選手権出場の可能性を残すが、「東京五輪もぎりぎりだったので気にしないようにしています」と苦笑い。出場が決まれば「今日のような走りをして予選を突破して準決勝で勝負したい」と意気込みを語っていた。
予選で12秒台に入った福部。「12秒台はいつでも出せる」と話していたように、実際にマークして「この感じで12秒台なんだ」と振り返る。日本選手権時に脚を軽い肉離れし、左足の爪も痛めていたため「1回しかハードルを跳べなかった」という中での好記録だった。
まずは「12秒台を出せたのは自信になります」と話し、こちらもワールドランキングで世界選手権出場圏内に位置しており「決まればいいタイムが狙えるんじゃないかなと思います」と笑顔を見せた。
青木が岡山、福部が広島出身。中国地方出身の2人のハードラーが、鳥取から世界へ羽ばたこうとしている。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.06.29
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.30
【高校生FOCUS】男子棒高跳・井上直哉(阿南光高)「全国3冠取りたい」と意気込むボウルターは柔道黒帯
FOCUS! 高校生INTERVIEW 井上直哉 Inoue Naoya 阿南光高3徳島 注目の高校アスリートに焦点を当てる高校生FOCUS。今回はインターハイ徳島県大会男子棒高跳で5m21の県高校新記録をマークし、続く […]
2025.06.30
【学生長距離Close-upインタビュー】急成長を続ける大東大・大濱逞真 「自信を持ってエースと言えるように」
学生長距離Close-upインタビュー 大濱逞真 Ohama Takuma 大東大2年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。49回目は、大東大の大 […]
2025.06.30
64年東京五輪5000m銅のデリンジャー氏が死去 91歳 米国代表やオレゴン大コーチも務める
6月27日、米国の元長距離選手で、後にコーチとしても活躍したビル・デリンジャー氏が逝去した。91歳だった。 デリンジャー氏は5000mで3大会連続してオリンピックに出場(1956年メルボルン、1960年ローマ、1964年 […]
2025.06.30
100mトンプソンが世界歴代6位の9秒75!! シェリー・アンも最後の国内選手権で3位/ジャマイカ選手権
東京世界選手権の代表選考会となるジャマイカ選手権が6月26日から29日にキングストンで開催された。 男子100mはK.トンプソンが世界歴代6位、今季世界最高の9秒75(+0.8)で優勝した。トンプソンは現在23歳。これま […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会