2022.06.18
◇インターハイ南関東大会(6月17日~20日/栃木県宇都宮市)
インターハイを懸けた南関東大会の初日、女子跳躍で東京・明星学園コンビが魅せた。
午前10時、同時にスタートした走高跳と棒高跳。先に終えた走高跳では森﨑優希(2年)が1m69で優勝。さらに棒高跳では小林美月(3年)が3m90の大会新記録で制し、この日の跳躍タイトルを独占した。
昨年、1年生で挑んだインターハイで4位に入っている森﨑。「去年2位だったので優勝はうれしいですが記録は目標に届かなくて残念です」。出だしは好調で、1m61から試技を開始すると1m67まで1階で成功。だが、森﨑の他に6人が挑戦した1m70を誰もクリアできず。無効試技数の差で4人によるジャンプオフ(優勝決定戦)が行われた。
1週間前にU20日本選手権(1m71で3位)に出場していたことで「疲れが抜けなくていい状態ではなかったです」と森崎。それでも、今季「近かった踏み切りを1足長遠くできるようになって、きれいな跳躍になりました」と自信を深めており、ジャンプオフの1m69をただ1人成功して優勝を決めた。
中3で全国中学生大会を制し、昨年はU18大会優勝とタイトルを手にしてきたが、「課題はメンタル」。インターハイでは「まず1m76以上を跳びたいです」と自己ベストで上位争いに加わる構えだ。
同じく前回2位だった小林。こちらもU20日本選手権に出場しており3m90で優勝していた。そこから「疲労が腕もだるさが残っています。内心、焦りもありました」と心境を打ち明ける。それでも、自己ベスト4m00を持つだけに「今年は3年生として負けたくない」と、「自分の動きに集中しました」と言う。
3m50を跳ぶと、70を1回、80を2回目でクリアし、3m90で勝負を決した。続く4m05は失敗に終わったが「3本ともいい動きができて自信になりました」と手応えをつかんだという。
昨年はU20日本選手権で2位タイ。入賞ラインにいたインターハイは10位と悔しさを味わった。U18大会は3位、日本室内大阪大会は5位とあと一歩でタイトルを逃してきた小林。それでも1週間前のU20を制したことで自信を深めた。「助走から突っ込みが自分の持ち味。課題の空中動作を修正すればもっと跳べます」。小学生の頃から棒高跳をかじり、中学時代は「棒高跳をやるために」走幅跳やハードルに取り組んだ。「難しいけど記録が伸びやすいし、ハラハラするのが楽しい」。2度目のインターハイで見据えるのは高校記録4m13の更新だ。
明星学園の跳躍コンビが徳島でさらなる“ジャンプアップ”を見せて日本一をつかみにいく。
その他では、男子走幅跳は山口幸樹(東海大浦安3千葉)が7m47(-0.5)を跳んで優勝。同1500mは1年生の鈴木琉胤(八千代松陰・千葉)が高1歴代3位となる3分48秒59の大会新で制した。同400mは太田瑞渉(成田2千葉)が47秒34の好記録で1位。3位まで千葉勢が独占した。女子400mは54秒台のベストを持つ瀬田陽菜(東海大相模2神奈川)が55秒40でトップ。同ハンマー投は松田夏空(富士3東京)が47m31の自己新で制している。
地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。
◇南関東大会1日目の優勝者一覧
男子
400m 太田瑞渉(成田2千葉) 47秒34
1500m 鈴木琉胤(八千代松陰1千葉) 3分48秒59=大会新
棒高跳 宮嵜裕大(日体大柏2千葉) 5m00
走幅跳 山口幸樹(東海大浦安3千葉) 7m47(-0.5)
女子
400m 瀬田陽菜(東海大相模2神奈川) 55秒40
5000m競歩 長島奈南(成田3千葉) 24分23秒07
走高跳 森﨑優希(明星学園2東京) 1m69
棒高跳 小林美月(明星学園3東京) 3m90
ハンマー投 松田夏空(富士3東京) 47m31
やり投 吉沢花菜(川崎橘3神奈川) 44m45
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