2026.09.14
◇第74回全日本実業団対抗選手権(9月11~13日/京都・たけびしスタジアム京都)3日目
第74回全日本実業団対抗選手権の最終日(3日目)が行われ、女子800mでは田中希実(豊田自動織機)が5年ぶりに日本歴代7位の自己ベストを0.18秒更新する2分02秒18で3年ぶりの優勝。2分02秒30で2位の塩見綾乃(岩谷産業)とともに杉森美保(京セラ)が2004年にマークした2分02秒41の大会記録を22年ぶりに更新した。
「基本的に800mの練習はしていない」という田中は最後尾からのスタート。それでも徐々にポジションを上げ、塩見に次ぐ2番手で2周目に入る。「最近の中では鬼門だったと」というラスト200mでスパートをかけて塩見をかわすと、そのままトップでフィニッシュした。
「最後の伸びは低調だったと思いますが、ちゃんと勝てたというところは、内容としてはいいレースだったんじゃないかなと思います」と振り返った田中。名古屋アジア大会では1500m、5000m、10000mの3種目に出場する。「スタミナの部分もだいぶ自信は練習ではついてきているので、変幻自在なレースであったり、新しい自分と出会っていくのを楽しむような部分を大事にしたいなと思っています」とタフな挑戦に希望を膨らませていた。
男子400mハードルでは小田将矢(豊田自動織機)が48秒84で優勝。31歳にして初の48秒台をマークし、大会記録を7年ぶりに塗り替えた。
「自己ベストを更新して優勝できて、本当にうれしく思います」と小田。名大院から豊田自動織機に一般就職して、現在も開発系の仕事をフルタイムでこなしている。そんな中で、持ち味とする前半から積極的な走りを見せ、最後まで逃げ切るレースを見せた。
目指すは来年の北京世界選手権出場。「まだ自分自身でも伸びしろを感じていますし、まだまだ可能性はあると信じて、それを感じられる限りは挑戦したいと思っています」と意欲を燃やしていた。
女子400mハードルではアジア大会代表の梅原紗月(住友電工)が自己記録を0.01秒更新する日本歴代7位タイの56秒21で優勝。「周りを考えず、自分のレース展開には持っていけたので、そこがタイムにつながったかなと思っています」と満足そうだった。
京都府出身の梅原は中学3年生の時に初めて400mハードルを走ったのが、この競技場だったいう。地元・日本開催の全日本実業団でアジア大会に向けて弾みをつけた。
女子三段跳は髙島真織子(クラフティア)が13m82(+0.2)の大会新記録で優勝。今季に日本歴代2位となる14m04をマークした実力を示した。
「こっちに入ってから調子が良かったので、14mを狙えるかなというところはあったので、ちょっと調整し切れなかったかなという感じです。ホップの飛び出しのところが甘かったのと、ステップがちょっと被っていました」と好結果にも課題を上げ、今後を見据えていた。
男子200mはデーデー・ブルーノ(セイコー)が20秒65(-1.1)のセカンドベストで100mとの2冠を達成。今季はこれでシーズンアウトする予定となっており、「シーズン終盤に良いかたちで終われないことが多かったので、こうして2冠で終わったのは収穫でした」と手応えを感じていた。
女子走高跳はアジア大会代表の髙橋渚(センコー)と石岡柚季(日女体大職員)が1m85で並び、1m85を1回で跳んだ髙橋が、3回目クリアの石岡を抑えて3連覇を成し遂げた。
円盤投では、男子は湯上剛輝(トヨタ自動車)が57m03、女子は郡菜々佳(ニコニコのり)が55m24でそれぞれアジア大会代表の日本記録保持者が優勝。男子ハンマー投は中川達斗(山陽特殊製鋼)が72m04で連覇を果たし、女子ハンマー投はルーキーの村上来花(ゼンリン)が64m14で初優勝と、こちらもアジア大会代表が力を見せつけるかたちとなった。
対抗戦では団体(男女)総合と男子総合ともに大塚製薬が優勝。女子総合はアットホームが頂点に立った。
最優秀選手には女子棒高跳で4m51の日本新記録を樹立した諸田実咲(アットホーム)が選ばれた。敢闘賞には大会新をマークした男子5000m競歩の古賀友太(大塚製薬)に小田、田中、高島が選ばれている。
文/馬場遼
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