9月12日、アスリート・インテグリティー・ユニット(AIU、世界陸連の独立不正監査機関)は、男子短距離のエリヨン・ナイトン(米国)に対し、同日から4年間の出場停止処分を科したと発表した。
21歳のナイトンは、米国短距離界のホープとして注目されてきた選手。17歳だった21年にはウサイン・ボルトの200mU18世界記録を更新する20秒11を叩き出し、23年ブダペスト世界選手権200mでは銀メダルにも輝いている。
しかし、24年3月に米国アンチドーピング機構(USADA)が行った競技会外ドーピング検査で禁止物質「トレンボロン」が検出され、に暫定資格停止処分を受けた。その後、処分は一時解除され、パリ五輪では200mで4位に入賞。今季もレースに出場を続けていたが、全米選手権200mでは5位に終わり、東京世界選手権の代表入りは逃していた。
一方、AIUはUSADAによる処分解除を疑問視し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴。今回、CASがAIUの訴えを支持したことで、正式に出場停止処分が確定した。今後、ナイトン側の対応次第では、停止期間が短縮される可能性もあるという。
さらにAIUは、11日に女子1500mのディリベ・ウェルテジ(エチオピア)に下された暫定資格停止処分についても、CASが正当と認めたと報告。ウェルテジは13日に予定されるレースへの出場が認められなくなった。
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