HOME 大学

2025.04.05

「5000m、10000mも勝って3冠が目標」 摂南大・藤田剛志が自ら仕掛けて“連覇”飾る/関西ICハーフ
「5000m、10000mも勝って3冠が目標」 摂南大・藤田剛志が自ら仕掛けて“連覇”飾る/関西ICハーフ

25年関西インカレのハーフマラソンを制した藤田剛史

4月4日、各地方の地区インカレに先駆けて、第102回関西インカレのロードの部、男子ハーフマラソンがヤンマーフィールド長居・ヤンマーフィールド長居付設長距離走路で行われた。1部男子では10km手前で仕掛けた藤田剛志(摂南大4)が1時間4分57秒で優勝。藤田は前回大会、2部で優勝を果たしており“変則2連覇”となった。

今季、2014年の第91回大会以来の1部復帰を果たした摂南大。そのオープニングを飾るレースでエースが快走した。スタート時の気温が12度とやや肌寒い条件。風もほぼなく好記録が期待されたが、序盤からスローな展開となる。入りの5kmを15分30秒前後で通過した際には、同時スタートの2部の選手たちとともに30人近い大集団でレースは進んだ。

「前半は力を使わず後半勝負と思っていました」とにらんでいた藤田は、10km手前で集団を崩そうと、やや仕掛け気味に飛び出す。この揺さぶりでレースが動き、15kmに行くまでに高村瑛太(関大2)とのマッチレースとなった。

藤田は「飛び出した時点で高村君につかれた時は少し焦りましたが、自分の力を信じて最後までズムを崩さず走り切ることができました」とスピードを維持。その後、食らいついた高村を引き離して逃げ切り勝ちを収めた。「チームの1部残留には、優勝しなくていけないと思っていました。役割が果たせて良かったです」とホッと胸をなで下ろす。

3月のEXPO EKIDENは関西学連選抜のメンバーに選ばれながら出走は叶わず。「(EXPO EKIDENの)リベンジができたのも良かった」と笑顔で話した。冬季には課題のスタミナ強化に積極的に取り組んできたといい、「5月のトラックの部でも5000m、10000mの両方で勝って、3冠達成が目標。5000mは13分台、10000mでは28分台を狙いたい」と力強く話した。

後半も粘りを見せた高村が12秒差で2位を確保。終盤、3位集団から抜け出した武内里賢(京産大4)が1時間5分15秒で3位だった。

広告の下にコンテンツが続きます

2部は、1部の3位集団でレースを進めた門脇睦樹(龍谷大3)が1時間5分16秒で初優勝。昨年の関西インカレ2部5000m3位の吉川新(関西福祉大4)、前回4位の伴遼典(龍谷大4)が1時間6分03秒の同タイムで2、3位に続いた。

関西インカレののトラック&フィールドの部は5月4~7日の4日間、ヤンマースタジアム長居およびヤンマーフィールド長居で行われる。

文/花木 雫

4月4日、各地方の地区インカレに先駆けて、第102回関西インカレのロードの部、男子ハーフマラソンがヤンマーフィールド長居・ヤンマーフィールド長居付設長距離走路で行われた。1部男子では10km手前で仕掛けた藤田剛志(摂南大4)が1時間4分57秒で優勝。藤田は前回大会、2部で優勝を果たしており“変則2連覇”となった。 今季、2014年の第91回大会以来の1部復帰を果たした摂南大。そのオープニングを飾るレースでエースが快走した。スタート時の気温が12度とやや肌寒い条件。風もほぼなく好記録が期待されたが、序盤からスローな展開となる。入りの5kmを15分30秒前後で通過した際には、同時スタートの2部の選手たちとともに30人近い大集団でレースは進んだ。 「前半は力を使わず後半勝負と思っていました」とにらんでいた藤田は、10km手前で集団を崩そうと、やや仕掛け気味に飛び出す。この揺さぶりでレースが動き、15kmに行くまでに高村瑛太(関大2)とのマッチレースとなった。 藤田は「飛び出した時点で高村君につかれた時は少し焦りましたが、自分の力を信じて最後までズムを崩さず走り切ることができました」とスピードを維持。その後、食らいついた高村を引き離して逃げ切り勝ちを収めた。「チームの1部残留には、優勝しなくていけないと思っていました。役割が果たせて良かったです」とホッと胸をなで下ろす。 3月のEXPO EKIDENは関西学連選抜のメンバーに選ばれながら出走は叶わず。「(EXPO EKIDENの)リベンジができたのも良かった」と笑顔で話した。冬季には課題のスタミナ強化に積極的に取り組んできたといい、「5月のトラックの部でも5000m、10000mの両方で勝って、3冠達成が目標。5000mは13分台、10000mでは28分台を狙いたい」と力強く話した。 後半も粘りを見せた高村が12秒差で2位を確保。終盤、3位集団から抜け出した武内里賢(京産大4)が1時間5分15秒で3位だった。 2部は、1部の3位集団でレースを進めた門脇睦樹(龍谷大3)が1時間5分16秒で初優勝。昨年の関西インカレ2部5000m3位の吉川新(関西福祉大4)、前回4位の伴遼典(龍谷大4)が1時間6分03秒の同タイムで2、3位に続いた。 関西インカレののトラック&フィールドの部は5月4~7日の4日間、ヤンマースタジアム長居およびヤンマーフィールド長居で行われる。 文/花木 雫

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.07.30

【世界陸上プレイバック】―15年北京―十種競技・イートンが世界新でV2 50km競歩で谷井孝行が銅メダル 荒井も4位入賞、16歳サニブラウン初出場

今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]

NEWS 「東京レガシースタジアム」を10月17日~19日に開催! 100m走タイムチャレンジや中長距離スペシャルアカデミーを実施

2025.07.30

「東京レガシースタジアム」を10月17日~19日に開催! 100m走タイムチャレンジや中長距離スペシャルアカデミーを実施

一般財団法人東京マラソン財団と東京都は7月30日、東京レガシーハーフマラソン2025(10月19日)の開催に合わせて、「東京レガシースタジアム」を10月17日から19日の3日間、国立競技場や明治公園で実施することを発表し […]

NEWS ベルリンマラソンに日本トップランナー集結!パリ6位赤﨑暁、日本記録保持者・鈴木健吾らが登録 ロス五輪への一歩となるか

2025.07.30

ベルリンマラソンに日本トップランナー集結!パリ6位赤﨑暁、日本記録保持者・鈴木健吾らが登録 ロス五輪への一歩となるか

9月21日にドイツで開催されるベルリンマラソンのエリート選手が主催者から発表され、日本男子のトップランナーたちが名を連ねた。 パリ五輪6位入賞の赤﨑暁(九電工)は、出場となれば3月の東京以来となるマラソン。東京世界選手権 […]

NEWS ベルリンマラソンにロンドン王者サウェらがエントリー!青森山田出身ワンジルも3年ぶり登録

2025.07.30

ベルリンマラソンにロンドン王者サウェらがエントリー!青森山田出身ワンジルも3年ぶり登録

9月21日にドイツで開催されるベルリンマラソンのエリート選手が発表された。男子には今年のロンドンマラソン優勝のS.サウェ(ケニア)が出場予定。ブダペスト世界選手権6位のM.メンゲシャ(エチオピア)やオレゴン世界選手権7位 […]

NEWS 学生世界最速はワラザ 200mも制して2冠 女子10000mはルカンが大会新/ユニバ

2025.07.30

学生世界最速はワラザ 200mも制して2冠 女子10000mはルカンが大会新/ユニバ

2年に一度開催される学生の総合スポーツ世界大会、FISUワールドユニバーシティゲームズの陸上競技が7月21日から27日、ドイツ、ライン・ルールで開催された。 男子100mはB.ワラザ(南アフリカ)が10秒16(-0.7) […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年8月号 (7月14日発売)

2025年8月号 (7月14日発売)

詳報!日本選手権
IH地区大会

page top