HOME 国内、箱根駅伝

2025.01.03

駒大・佐藤圭汰が復活の7区区間新「復路優勝に貢献できてうれしい」世界陸上へ3種目日本新狙う/箱根駅伝
駒大・佐藤圭汰が復活の7区区間新「復路優勝に貢献できてうれしい」世界陸上へ3種目日本新狙う/箱根駅伝

25年箱根駅伝7区で区間新・区間賞を獲得した佐藤圭汰(駒大)

◇第101回箱根駅伝(東京・大手町~神奈川・箱根町往復/10区間217.1km)

箱根駅伝が2日間にわたって行われ、青学大が2年連続の総合優勝を果たした。2位に入った駒大の7区で、佐藤圭汰(3年)が1時間0分43秒の区間新で区間賞を獲得した。「10ヵ月ぶりのレースで不安もありましたが、想定したペースで走れました。復路優勝に貢献できたといのが本当にうれしいです」と安堵の表情を浮かべる。

暗い長いトンネルからようやく抜け出した。5000mで13分09秒45(日本歴代2位)、10000mで27分28秒50を持つ佐藤だが、今年3月以降はレースから姿を消した。

広告の下にコンテンツが続きます

「4月に右恥骨の故障がわかりました。立っているだけでも痛かった」

冬季に米国でトレーニングしたが、ややロスのあるフォームで質の高い高負荷のトレーニングをしたことが影響したのではないか、と考えている。一度は良くなったものの、9月に再び痛みが出た。「いずれしていたと思うし、弱いところがわかった」と今は割り切っているが、当初は苦しい日々を過ごす。

「競技復帰できるかわからない状態で、正直、自信も失いました」。だが、いろいろな人の支えで何とか前を向いたと監査する。

痛みが和らいでからは「接地だったり、腕振りをコンパクトにしてバランス良く振ったり、フォーム改善に取り組みました」。弱いと指摘された大臀筋や臀部周りの補強、そして「動かし方」の意識を変えたという。

往路4位で終え、「僕と伊藤(蒼唯、3年/6区)で良い流れを作ろう。絶対にやってやる」と話し合って走り出した。さすがに「練習不足で18kmからはペースが上がらなかった」と振り返り、「7割くらいの状態」だというのだから、その潜在能力の高さに改めて驚かされる。

「最上級生として引っ張っていき、リベンジしたい」。そう強い思いを持ちつつも、やはりずっと目指してきたトラックでの日本代表への気持ちは揺らがない。昨年はパリ五輪を目指すところさえも立てなかった。

「昨年は何もレースに出られなかった悔しさがあります。今年は東京世界選手権があるので、しっかり出場したい。5000mで12分台を目指して、そのために明日からは1500m、3000m、5000mで日本記録を出すのを目標に練習していきます」

駒大のエース、そして日本のエースとなるべく、大器がいよいよ本気で世界を目指していく。

◇第101回箱根駅伝(東京・大手町~神奈川・箱根町往復/10区間217.1km) 箱根駅伝が2日間にわたって行われ、青学大が2年連続の総合優勝を果たした。2位に入った駒大の7区で、佐藤圭汰(3年)が1時間0分43秒の区間新で区間賞を獲得した。「10ヵ月ぶりのレースで不安もありましたが、想定したペースで走れました。復路優勝に貢献できたといのが本当にうれしいです」と安堵の表情を浮かべる。 暗い長いトンネルからようやく抜け出した。5000mで13分09秒45(日本歴代2位)、10000mで27分28秒50を持つ佐藤だが、今年3月以降はレースから姿を消した。 「4月に右恥骨の故障がわかりました。立っているだけでも痛かった」 冬季に米国でトレーニングしたが、ややロスのあるフォームで質の高い高負荷のトレーニングをしたことが影響したのではないか、と考えている。一度は良くなったものの、9月に再び痛みが出た。「いずれしていたと思うし、弱いところがわかった」と今は割り切っているが、当初は苦しい日々を過ごす。 「競技復帰できるかわからない状態で、正直、自信も失いました」。だが、いろいろな人の支えで何とか前を向いたと監査する。 痛みが和らいでからは「接地だったり、腕振りをコンパクトにしてバランス良く振ったり、フォーム改善に取り組みました」。弱いと指摘された大臀筋や臀部周りの補強、そして「動かし方」の意識を変えたという。 往路4位で終え、「僕と伊藤(蒼唯、3年/6区)で良い流れを作ろう。絶対にやってやる」と話し合って走り出した。さすがに「練習不足で18kmからはペースが上がらなかった」と振り返り、「7割くらいの状態」だというのだから、その潜在能力の高さに改めて驚かされる。 「最上級生として引っ張っていき、リベンジしたい」。そう強い思いを持ちつつも、やはりずっと目指してきたトラックでの日本代表への気持ちは揺らがない。昨年はパリ五輪を目指すところさえも立てなかった。 「昨年は何もレースに出られなかった悔しさがあります。今年は東京世界選手権があるので、しっかり出場したい。5000mで12分台を目指して、そのために明日からは1500m、3000m、5000mで日本記録を出すのを目標に練習していきます」 駒大のエース、そして日本のエースとなるべく、大器がいよいよ本気で世界を目指していく。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.25

アディダス新シューズ発売イベントに箱根駅伝を沸かせた太田蒼生と平林清澄が登壇!

アディダス ジャパンは11月25日、「ADIDAS EKIDEN DAY」を都内で開き、ゲストトークセッションにGMOインターネットグループで青学大出身の太田蒼生、ロジスティードで國學院大出身の平林清澄が一緒に登壇した。 […]

NEWS 正月の駅伝へ意気込み!GMO・嶋津雄大「勝ち抜いてニューイヤーを」東京国際大・菅野裕二郎「雰囲気良くトレーニングができている」

2025.11.25

正月の駅伝へ意気込み!GMO・嶋津雄大「勝ち抜いてニューイヤーを」東京国際大・菅野裕二郎「雰囲気良くトレーニングができている」

ミズノの新シューズ発表イベントが11月25日に行われ、嶋津雄大(GMOインターネットグループ)、髙久龍(ヤクルト)、東京国際大の菅野裕二郎(4年)と小柴裕士郎(2年)が出席した。 実業団勢はニューイヤー駅伝、東京国際大勢 […]

NEWS 2025年最も輝きを放ったCrystalAthleteは中島佑気ジョセフ!選手、ファン、メディア投票の「GetsurikuAwards2025」発表

2025.11.25

2025年最も輝きを放ったCrystalAthleteは中島佑気ジョセフ!選手、ファン、メディア投票の「GetsurikuAwards2025」発表

月陸Onlineが2022年に創設した「Getsuriku Awards」。選手やファン、メディアからの投票によって、そのシーズンで『最も輝きを放った選手=Crystal Athlete』として表彰しています。 期間内に […]

NEWS 大学女子駅伝2冠へ!城西大の主将・金子陽向「10年間の集大成の走りを」本間香「優勝へ区間賞・区間新を」

2025.11.25

大学女子駅伝2冠へ!城西大の主将・金子陽向「10年間の集大成の走りを」本間香「優勝へ区間賞・区間新を」

ミズノの新シューズ発表イベントが11月25日に行われ、10月の全日本大学女子駅伝で優勝した城西大の主将・金子陽向(4年)と本間香(1年)が参加した。 1区区間新で優勝への流れを作った本間と、アンカーとして1分以上の差を跳 […]

NEWS 日本選手権混成競技は6月6日、7日 木南記念は5月10日開催 2026年競技日程の一部が発表

2025.11.25

日本選手権混成競技は6月6日、7日 木南記念は5月10日開催 2026年競技日程の一部が発表

日本陸連は、ホームページで2026年度の主催競技会日程の一部を発表した。 日本選手権混成競技(岐阜・長良川)は6月6日、7日の両日に開催されることが新たに判明した。日本選手権(愛知・瑞穂)はすでに6月12日~14日に行わ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top