2024.06.28
◇第108回日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)2日目
第108回日本選手権の2日目が行われ、女子三段跳は14m16の日本記録保持者・森本麻里子(オリコ)が5回目に13m64(+0.2)をマークして6連覇を飾った。
パリを引き寄せる執念のジャンプだった。前回大会で日本記録を樹立し、ブタペスト世界選手権にも出場した森本。今季は3月末に左足首を痛め、4月いっぱいリハビリ生活が続いた。スパイクを履き始めたのが5月に入ってから。「ケガが長引き、間に合うかどうかわからない状況でした」と苦難の道のりを明かす。その中でつかんだ優勝に、「たくさんの人に支えられたお陰で優勝することができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と頬を涙が伝った。
「精神的につらい時期もあった」と打ち明けるが、懸命なリハビリで復帰にこぎつけ、13m後半を跳べる感覚をつかんでこの日を迎えていた。
「まだスピード練習もほとんど積めていなかったので、助走のつながりがかみ合わない部分がありました」と森本。1、3、4回目のファウルがその言葉を表しているが、2回目に13m55(-0.4)。5回目を含めて、「それでも13m後半を跳べたことは自信になります」とホッと胸をなで下ろす。
ワールドランキングでパリ五輪も出場圏内にあり、今回の優勝でさらにそれが近づくことに。このままいけば男子では五輪3連覇を果たしてお家芸と言われた三段跳では、日本人女子初の出場となる。「実力的に、まだ世界とは遠いですが、選ばれれば五輪の舞台でベストパフォーマンスを発揮できるよう準備していきたい」と力強く話した。
4月末の織田記念を制し、直前の学生個人でも優勝するなど好調な学生記録保持者の船田茜理(武庫川女大院)が5回目に13m42(+0.4)を跳び、2位に。13mオーバーはこの2人のみと、上位陣が実力の差を示した大会となった。
【動画】女子三段跳で6連覇となった森本麻里子の跳躍
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.12
月刊陸上競技2025年12月号
-
2025.11.12
-
2025.11.10
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.13
ロス五輪のスケジュールが発表! 初日に女子100m決勝を実施 6日目午前に男子3000m障害決勝と女子やり投予選 フィナーレは男子マラソン
11月12日、2028年ロサンゼルス五輪の実行委員会は、全競技の実施日程を発表し、陸上競技についても各種目のラウンドスケジュールが明らかになった。 ロサンゼルス大会では、陸上競技を開幕週に実施することがすでに昨年の時点で […]
2025.11.12
月刊陸上競技2025年12月号
Contents EKIDEN REVIEW 全日本大学駅伝 駒大 最多V17! 王者の帰還。 追跡 藤田敦史監督が語る「勝つべくして勝った試合」 中大、青学大がトップスリー 学生駅伝Close-up 國學院大 出雲V2 […]
2025.11.12
日本陸連アスレティックスアワード 新人賞に古賀ジェレミー、清水空跳、坂ちはる、小林香菜の4人が選出
日本陸連は年間表彰式となるアスレティックス・アワード2025の受賞者一覧を発表した。 「2025年の活躍が顕著であり、将来が期待される競技者」に与えられる新人賞には日本陸連、東京運動記者クラブからそれぞれ男女1名ずつ、計 […]
2025.11.12
日本陸連アワード優秀選手賞に勝木隼人、藤井菜々子、村竹ラシッド、山西利和がノミネート!11/29にMVP発表
日本陸連は年間表彰式となるアスレティックス・アワード2025の受賞者一覧を発表した。 「2025年において優秀な成績を収めた競技者」を表彰する優秀選手賞にノミネートしたのは、男子35km競歩の勝木隼人(自衛隊体育学校)、 […]
2025.11.12
ホノルルマラソンに堀尾謙介、神野大地がエントリー ソウル五輪代表・浅井えり子さんも出場
11月12日、ホノルルマラソンの事務局は、12月14に日に開催される「JALホノルルマラソン2025」に堀尾謙介と神野大地(ともにM&Aベストパートナーズ)がエントリーしたことを発表した。 堀尾は22年の東京で […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025