HOME バックナンバー
【誌面転載】アジア大会PREVIEW 男子4×100mリレー
【誌面転載】アジア大会PREVIEW 男子4×100mリレー

ジャカルタ・アジア大会PREVIEW(『月刊陸上競技』2018年9月号誌面転載記事)

男子4×100mリレー

ハイレベルの「アジア」に挑む男子リレー 2年後の東京五輪へジャカルタから始動

 2020年7月24日に開幕する東京五輪。そのちょうど2年前となる7月24日、ヨーロッパに遠征していた男子短距離陣がロンドンからの便で帰国し、東京国際空港(羽田)で囲み会見に応じた。新聞やテレビにとってはタイムリーな日の帰国で、選手たちには「東京五輪まであと2年ですが?」という質問が相次いだ。
 桐生祥秀(日本生命)は「リオ(五輪)からもう2年経ったんだと思うと、東京(五輪)までの2年もすぐに来ますね」と笑顔でコメント。飯塚翔太(ミズノ)は「陸上の魅力をどんどん発信して、認知度を上げていかないと」と、日頃から意識している選手目線でのアピールを忘れなかった。
 脚の違和感からダイヤモンドリーグ(DL)ロンドン大会(7月21日~ 22日)の100mと4×100mリレーをキャンセルし、一足早く7月21日に帰国した山縣亮太(セイコー)も、空港で同じ質問を受けると「2年はあっという間ですね」と、桐生と似たような感想を示し、「いよいよ近づいてきたな」とつぶやいていた。
 山縣、飯塚、桐生、ケンブリッジ飛鳥(Nike)とバトンをつなぎ、男子4×100mリレーで銀メダルを獲得したリオ五輪から2年。日本中を感動の渦に巻き込み、その渦中にいた彼らの、ここまでの2年間は「あっという間」という言葉がピッタリなのだろう。「銀」の先にあるのは「金」のみ。「東京五輪では金メダルを」という目標を掲げた4人は今、着実にその道のりの折り返し点まで来ている。
 日本陸連強化委員会も、2018年を「オリンピックも世界選手権もない中間年」という従来のような捉え方をせず、「アジア大会から東京五輪への具体的なプロセスがスタートする重要な年」(麻場一徳強化委員長)と認識を新たにしている。実際、競歩種目はアジア大会で金メダルを取れば来年のドーハ世界選手権代表に決まり、世界選手権でメダルを取って日本人最上位になれば東京五輪の代表に内定する。まさにジャカルタ発、ドーハ経由、東京行きの新規ルートが開設し、アジア大会はその出発点となる。
 男子短距離も、アジア大会が2年後を見据えた第一歩になることに違いはない。日本のレベルが上がっているとはいえ、アジアにも中国や中東などに多くのライバルがおり、そう簡単に「金メダル」と言える現状ではない。しかし、リオ五輪銀メダルメンバーがそろって口にする「リレーで金、個人でファイナル進出」の目標を2年後実現するためには、ぜひともジャカルタで「アジア・ナンバーワン」の座を取っておきたい。

広告の下にコンテンツが続きます

※この先は2018年8月10日発売の『月刊陸上競技』9月号でご覧ください

ジャカルタ・アジア大会PREVIEW(『月刊陸上競技』2018年9月号誌面転載記事)

男子4×100mリレー

ハイレベルの「アジア」に挑む男子リレー 2年後の東京五輪へジャカルタから始動

 2020年7月24日に開幕する東京五輪。そのちょうど2年前となる7月24日、ヨーロッパに遠征していた男子短距離陣がロンドンからの便で帰国し、東京国際空港(羽田)で囲み会見に応じた。新聞やテレビにとってはタイムリーな日の帰国で、選手たちには「東京五輪まであと2年ですが?」という質問が相次いだ。  桐生祥秀(日本生命)は「リオ(五輪)からもう2年経ったんだと思うと、東京(五輪)までの2年もすぐに来ますね」と笑顔でコメント。飯塚翔太(ミズノ)は「陸上の魅力をどんどん発信して、認知度を上げていかないと」と、日頃から意識している選手目線でのアピールを忘れなかった。  脚の違和感からダイヤモンドリーグ(DL)ロンドン大会(7月21日~ 22日)の100mと4×100mリレーをキャンセルし、一足早く7月21日に帰国した山縣亮太(セイコー)も、空港で同じ質問を受けると「2年はあっという間ですね」と、桐生と似たような感想を示し、「いよいよ近づいてきたな」とつぶやいていた。  山縣、飯塚、桐生、ケンブリッジ飛鳥(Nike)とバトンをつなぎ、男子4×100mリレーで銀メダルを獲得したリオ五輪から2年。日本中を感動の渦に巻き込み、その渦中にいた彼らの、ここまでの2年間は「あっという間」という言葉がピッタリなのだろう。「銀」の先にあるのは「金」のみ。「東京五輪では金メダルを」という目標を掲げた4人は今、着実にその道のりの折り返し点まで来ている。  日本陸連強化委員会も、2018年を「オリンピックも世界選手権もない中間年」という従来のような捉え方をせず、「アジア大会から東京五輪への具体的なプロセスがスタートする重要な年」(麻場一徳強化委員長)と認識を新たにしている。実際、競歩種目はアジア大会で金メダルを取れば来年のドーハ世界選手権代表に決まり、世界選手権でメダルを取って日本人最上位になれば東京五輪の代表に内定する。まさにジャカルタ発、ドーハ経由、東京行きの新規ルートが開設し、アジア大会はその出発点となる。  男子短距離も、アジア大会が2年後を見据えた第一歩になることに違いはない。日本のレベルが上がっているとはいえ、アジアにも中国や中東などに多くのライバルがおり、そう簡単に「金メダル」と言える現状ではない。しかし、リオ五輪銀メダルメンバーがそろって口にする「リレーで金、個人でファイナル進出」の目標を2年後実現するためには、ぜひともジャカルタで「アジア・ナンバーワン」の座を取っておきたい。 ※この先は2018年8月10日発売の『月刊陸上競技』9月号でご覧ください

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.20

ハファシマナがブルンジ勢として4連覇! 女子はアメバウが快勝 世界陸連クロカン・ツアーが開幕/WAクロカンツアー

世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドの初戦ゾルノツァ国際クロスが10月19日、スペインで開催され、男子(8.7km)はE.ハファシマナ(ブルンジ)が25分50秒、女子(8.7km)はL.アメバウ(エチオピア) […]

NEWS トロイティチが2時間3分30秒の大会新V チェプテゲイが自己新 女子はデスタが2時間17分37秒/アムステルダムマラソン

2025.10.20

トロイティチが2時間3分30秒の大会新V チェプテゲイが自己新 女子はデスタが2時間17分37秒/アムステルダムマラソン

アムステルダムマラソンが10月19日、オランダで開催され、男子はG.トロイティチ(ケニア)が2時間3分30秒で、女子はA.デスタ(エチオピア)が2時間17分37秒で優勝した。 男子優勝のトロイティチは今年の東京マラソンで […]

NEWS 其田健也が2時間8分33秒で16位 中間点まで先頭集団に食らいつく/アムステルダムマラソン

2025.10.20

其田健也が2時間8分33秒で16位 中間点まで先頭集団に食らいつく/アムステルダムマラソン

10月19日、オランダでアムステルダムマラソンが行われ、ブダペスト世界選手権代表の其田健也(JR東日本)が2時間8分33秒で16位に入った。 其田はスタートから1km3分を切るペースを刻む先頭集団につけ、5kmを14分3 […]

NEWS U18女子走幅跳・岡林結衣 1年ぶり自己新の6m03で栄冠! 6回目に逆転V/U18・16大会

2025.10.20

U18女子走幅跳・岡林結衣 1年ぶり自己新の6m03で栄冠! 6回目に逆転V/U18・16大会

◇第19回U18・第56回U16大会(10月17~19日/三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場)3日目 U18・U16大会の最終日となる3日目が行われ、U18女子走幅跳では岡林結衣(高知農高1高知)が最終6回目の跳躍で6 […]

NEWS バログン・ハルが300m37秒88の高校歴代2位&U18最高記録! 「後半に第2のギアを上げられた」/U18・16大会

2025.10.20

バログン・ハルが300m37秒88の高校歴代2位&U18最高記録! 「後半に第2のギアを上げられた」/U18・16大会

◇第19回U18・第56回U16大会(10月17~19日/三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場)3日目 U18・U16大会の最終日となる3日目が行われ、U18女子300mはバログン・ハル(市川高2千葉)が37秒88の大会 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top