HOME 国内

2025.09.28

NEWS
200m佐藤風雅がセカンドベストで連覇 400m中島に「絶対に追いついてみせます」/全日本実業団
200m佐藤風雅がセカンドベストで連覇 400m中島に「絶対に追いついてみせます」/全日本実業団

男子200mを20秒68で制した佐藤風雅

◇第73回全日本実業団対抗選手権(9月26日~28日/山口・維新百年記念公園陸上競技場) 3日目

全日本実業団対抗の3日目に行われた男子200mは、佐藤風雅(ミズノ)が20秒68(-0.5)をマークして連覇を達成した。

400mで東京世界選手権に出場した佐藤だったが、予選敗退に終わり「ショックな負け方をして、その後に体調も崩しました」。同大会では、ともに競い合ってきた中島佑気ジョセフ(富士通)が44秒台を連発して34年ぶりの決勝進出を果たした。

広告の下にコンテンツが続きます

「正直、最初は気持ちが折れかけました。圧倒的な実力を3本見せられました」

嫉妬や羨望とは違う。自分の力のなさと自分への怒り、中島のポテンシャルと努力を知るがゆえに、素直に認めざるを得ない自分へのふがいなさ。「自分とジョセフを比べたときに、知識もすごいし、彼より努力をできていなかったのではないか」。

世界選手権後に「見て見ぬ振りをして次のシーズンに向かうこともできた」が、「そこも自分の伸びしろだ」と受け止め、前を向き、全日本実業団に気持ちを切り替えた。

広告の下にコンテンツが続きます

今季、400mのスタートからハマらなかったが、200mの前日練習で「スターティングブロックの高さを少し低くした」ことでスムーズな加速の感覚をつかめた。「こんな初歩的なことで変わる。もっと速くなれる」。出場を決めたことで、視野が広がった。

200m専門の選手や100mを得意とする選手もいるなか、飯塚翔太(ミズノ)からのアドバイスである「80mと120mに分けて、切り替えられました」。ブロックの高さの改善から、最後まで「硬くならずに流れた」とスムーズに200mを駆け抜けた。コンディションが万全ではないなか、昨年出したベストに0.01秒に迫り、手応えをつかんだという。

「僕が腐っていたら、その間に(佐藤)拳太郎さん(富士通)も速くなるかもしれない。ジョセフと拳太郎さんのところに、僕がいないというのは自分で許せません。絶対に追いついてみせます」

屈辱の東京世界選手権を経て、心身ともにたくましさをました佐藤風雅。再びの44秒台の、さらにその先へ。大きな一歩を踏みしめた。

◇第73回全日本実業団対抗選手権(9月26日~28日/山口・維新百年記念公園陸上競技場) 3日目 全日本実業団対抗の3日目に行われた男子200mは、佐藤風雅(ミズノ)が20秒68(-0.5)をマークして連覇を達成した。 400mで東京世界選手権に出場した佐藤だったが、予選敗退に終わり「ショックな負け方をして、その後に体調も崩しました」。同大会では、ともに競い合ってきた中島佑気ジョセフ(富士通)が44秒台を連発して34年ぶりの決勝進出を果たした。 「正直、最初は気持ちが折れかけました。圧倒的な実力を3本見せられました」 嫉妬や羨望とは違う。自分の力のなさと自分への怒り、中島のポテンシャルと努力を知るがゆえに、素直に認めざるを得ない自分へのふがいなさ。「自分とジョセフを比べたときに、知識もすごいし、彼より努力をできていなかったのではないか」。 世界選手権後に「見て見ぬ振りをして次のシーズンに向かうこともできた」が、「そこも自分の伸びしろだ」と受け止め、前を向き、全日本実業団に気持ちを切り替えた。 今季、400mのスタートからハマらなかったが、200mの前日練習で「スターティングブロックの高さを少し低くした」ことでスムーズな加速の感覚をつかめた。「こんな初歩的なことで変わる。もっと速くなれる」。出場を決めたことで、視野が広がった。 200m専門の選手や100mを得意とする選手もいるなか、飯塚翔太(ミズノ)からのアドバイスである「80mと120mに分けて、切り替えられました」。ブロックの高さの改善から、最後まで「硬くならずに流れた」とスムーズに200mを駆け抜けた。コンディションが万全ではないなか、昨年出したベストに0.01秒に迫り、手応えをつかんだという。 「僕が腐っていたら、その間に(佐藤)拳太郎さん(富士通)も速くなるかもしれない。ジョセフと拳太郎さんのところに、僕がいないというのは自分で許せません。絶対に追いついてみせます」 屈辱の東京世界選手権を経て、心身ともにたくましさをました佐藤風雅。再びの44秒台の、さらにその先へ。大きな一歩を踏みしめた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.28

【女子円盤投】藤原茉央(白子中3) 39m28=中学歴代9位

9月28日、三重県鈴鹿市のAGF鈴鹿陸上競技場で行われた鈴鹿市選手権において、中学女子円盤投の藤原茉央(白子3三重)が中学歴代9位となる39m28をマークした。 試合では2投目に36m51をスロー。3投目は記録を伸ばせな […]

NEWS 【女子棒高跳】村田蒼空(筑波大)  4m21=学生歴代5位 3年ぶり自己新

2025.09.28

【女子棒高跳】村田蒼空(筑波大) 4m21=学生歴代5位 3年ぶり自己新

9月28日、筑波大陸上競技場で第6回筑波大記録突破競技会が行われ、女子棒高跳で村田蒼空(筑波大)が学生歴代5位となる4m21をマークした。 小学生時代から棒高跳に取り組む村田は、群馬・前橋女高時代の21年にインターハイで […]

NEWS 100m水野琉之介が大会タイ&自己新の10秒19 女子円盤投・世古櫻紗が今季学生最高の49m36/関東学生新人

2025.09.28

100m水野琉之介が大会タイ&自己新の10秒19 女子円盤投・世古櫻紗が今季学生最高の49m36/関東学生新人

9月26日から28日の3日間、神奈川県の相模原ギオンスタジアムで第36回関東学生新人選手権が行われ、男子100mでは水野琉之介(早大)が10秒19(+1.6)の大会タイ記録で優勝を飾った。 水野は青森・浦町中学時代の20 […]

NEWS パリ五輪代表・樺沢和佳奈がケガから復帰「直視できなかった」世界の舞台へ再び/全日本実業団

2025.09.28

パリ五輪代表・樺沢和佳奈がケガから復帰「直視できなかった」世界の舞台へ再び/全日本実業団

◇第73回全日本実業団対抗選手権(9月26日~28日/山口・維新百年記念公園陸上競技場) 3日目 全日本実業団対抗の3日目に行われた女子5000mはカマウ・タビタ・ジェリ(三井住友海上)が15分06秒67をマークして優勝 […]

NEWS 200m佐藤風雅がセカンドベストで連覇 400m中島に「絶対に追いついてみせます」/全日本実業団

2025.09.28

200m佐藤風雅がセカンドベストで連覇 400m中島に「絶対に追いついてみせます」/全日本実業団

◇第73回全日本実業団対抗選手権(9月26日~28日/山口・維新百年記念公園陸上競技場) 3日目 全日本実業団対抗の3日目に行われた男子200mは、佐藤風雅(ミズノ)が20秒68(-0.5)をマークして連覇を達成した。 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top