2025.12.22
◇全国高校駅伝・女子(12月21日/京都・京都市たけびしスタジアム京都発着:5区間21.0975km)
全国高校駅伝の女子が行われ、長野東が大会歴代・高校歴代2位となる1時間6分30秒で2年連続3度目の優勝を果たした。
ディフェンディングチャンピオンの長野東が前回同様、全中継所をトップで、しかし前回以上の力強い盤石のタスキリレーで2年連続3度目の頂点に立った。
横打史雄監督は「すごいですね、本当にすごい選手たちだなと思います。高校生の成長のすごさに驚かされるばかりです」と、目を細めて選手たちを称えた。
前回の優勝メンバーが4人残っていたが、4人全員が前回とは異なる区間に起用された。エース区間の1区(6km)を任されたのは、前回区間賞で流れを作った真柴愛里(3年)ではなく、3000mでインターハイ6位、国民スポーツ大会少年A2位の川上南海(2年)だった。
「昨年、愛里先輩が1区でタスキを渡してくださった時の感動が忘れられなくて、次は自分がそういった感動を与えられる走りをしたいと思って、全力であきらめずに走りました」
そう振り返るように、雨が降るコンディションや仙台育英(宮城)の長森結愛(1年)、東北(東北/宮城)・男乕結衣(2年)らの揺さぶりに惑わされることなく、冷静にレースを進めた。
最後は立命館宇治(京都)・芦田和佳(3年)とのデッドヒートになったが、「競り合いになった時に絶対に勝つ」という強い気持ちでリードを奪い、区間歴代5位の19分06秒で中継所に飛び込んだ。
前回、優勝のゴールテープを切った主将の田畑陽菜(3年)は、2年ぶりの2区へ。「1年生の時の自分を超える」と、2秒後にスタートした立命館宇治や3秒後に走り出した仙台育英を気にすることなく、前だけを見て脚を運んだ。
2位に浮上してきた薫英女学院(大阪)の河村璃央に区間賞を譲ったことは残念がったが、「3区には留学生もいたので、愛里に絶対に1位でタスキを渡す」と、堂々の走りでリードを拡大した。
そして、優勝を決定づけたのが、3区の真柴だった。実は11月後半に左太もも裏を軽く肉離れし、1区予定から3区に回ったという経緯がある。ただ、真柴は「留学生たちに負けない」と新たなモチベーションでスタートラインに立ち、実際に故障明けを感じさせない圧巻のパフォーマンス。9分06秒の区間新記録で独走態勢を築く。
「区間日本人最高記録(9分21秒)を上回る9分19秒が目標でしたが、悪天候の中で出せるか不安でした。前回走った6kmの半分だったので、すごく短く感じて、4区の結彩(本田、1年)が見えるのも早くてビックリしましたが、結彩が見えたらもう一回元気が出ました」
4区の本田は、真柴から「絶対優勝しようね」という言葉とともにタスキを受け、「中学の頃からテレビで見て、ずっとあこがれの舞台だった」という都大路へと飛び出す。
ルーキーでの区間3位は十分に及第点と言えるが、本田は「前半は攻め切れなかった。区間賞を目指していたので悔しいです」と自身の走りには満足していなかった。
それでも主導権を他校に渡すことなく、アンカーの今井玲那(2年)がVロードをひた走る。「この1年間、優勝を目標にやってきました」という一心で、チームメイトが待つ競技場で最高の笑顔でフィニッシュテープを切った。
大会歴代2位、留学生のいない高校歴代では2位となる1時間6分30秒という好タイムでの圧勝劇。横打監督が最終的なオーダーを選手に伝えたのは、レース前日だった。そこで1人1人の目標タイムを合計すると、1時間6分17秒だったという。
「私としては1時間6分台は出したいなと。そうしないと確実に勝つレースにはならないだろうなと思っていましたので、そこは読み通りでした。でも、生徒たちの走りは想定以上でしたね」
連覇がかかる大会で、重圧がなかったはずはない。今井が言うように「うまくいかないこともあった」。しかし、長野東は「今年のチームで優勝しよう」を合言葉に、自分たちができることにフォーカスした。その結果が仙台育英、埼玉栄(埼玉)、豊川(愛知)に続く史上4校目の2連覇だった。
文/小野哲史
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.03.21
プレス工業に阿見ACのアブラハムが加入! 「長距離への転向とロードレースに注力したい」
-
2026.03.21
-
2026.03.21
-
2026.03.21
-
2026.03.21
-
2026.03.21
2026.03.16
GMO・吉田圭太と100mHの安達楓恋が結婚!「これからも二人で」青学大の先輩後輩
-
2026.03.16
-
2026.03.15
-
2026.03.16
-
2026.02.27
-
2026.03.16
-
2026.03.07
-
2026.03.01
Latest articles 最新の記事
2026.03.21
東京世界陸上男子20km競歩7位の吉川絢斗がサンベルクスを退社 「自分の可能性に挑戦していきたい」
2025年東京世界選手権男子20km競歩で7位に入賞している吉川絢斗が3月21日、自身のインスタグラムで3月20日をもってサンベルクスを退社したと発表した。 神奈川・中大附横浜高ではインターハイ5000m競歩で6位入賞。 […]
2026.03.21
プレス工業に阿見ACのアブラハムが加入! 「長距離への転向とロードレースに注力したい」
プレス工業陸上部は3月21日、チームのSNSで阿見ACのグエム・アブラハムが4月1日付で加入すると発表した。 アブラハムは南スーダン出身の26歳。2021年東京五輪に1500m、24年パリ五輪には800mで代表入りし、世 […]
2026.03.21
早大入学の高校生が快走! 鳥取城北・本田桜二郎が3000m高校歴代3位、西脇工・新妻遼己は10位
「Spring Trial in Waseda」は3月21日、埼玉県所沢市の早大所沢キャンパス織田幹雄記念陸上競技場で行われ、男子3000mで本田桜二郎(鳥取城北高3)が高校歴代3位の7分55秒77をマークした。 本田は […]
2026.03.21
世界室内にパリ五輪女子800m銀メダリストのドゥグマら出場できず ビザ申請が承認されず
ポーランドで3月20日から開催されている世界室内選手権に、エチオピアのT.ドゥグマら複数の選手がビザの問題で入国できず、参加できないことが報じられている。 ドゥグマは女子800mのパリ五輪銀メダリスト。24年には世界室内 […]
2026.03.21
米国が5月の世界リレー男女4×400mリレー派遣見送りへ トップ選手が参加を希望せず
5月2、3日にボツワナで開催される世界リレーに、米国が男子・女子の4×400mリレーへ選手を派遣しないことが明らかとなった。他の種目については出場予定となっている。 「(同大会へ)参加を希望する米国のトップアスリートを見 […]
Latest Issue
最新号
2026年4月号 (3月13日発売)
別冊付録 記録年鑑 2025
東京マラソン、大阪マラソン、名古屋ウィメンズマラソン