◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム)4日目
学生日本一を決める日本インカレの3日目が行われ、男子800mは1年生の山鹿快琉(育英大)がU20日本歴代4位の1分46秒79の大会新で優勝した。
残り300m付近で地元・岡山にある環太平洋大の前田陽向が仕掛けると、岡村颯太(鹿屋体大)も反応。力のある2人の競り合いの後ろにいたのが山鹿だった。
「やっぱり強いな、と。自分の中でワクワク感がありました」
直線で180cmの長身を生かした大きな走りで一気にトップに立ち、そのまま1年生優勝を果たした。
前橋育英高(群馬)出身で、昨年は1分48秒69を出していたものの、インターハイは体調不良で棄権した。育英大に進んだのは「実家から通えるのと、荷造りが苦手なので」と笑う。
初の日本インカレに「多少は緊張した」と言うが、山鹿が大事にしているのが「楽しむこと」。今大会に向けて「関東インカレ(2部優勝)のあとは一段落ついて、ここから上げていこう」とリフレッシュしたという。
レースについては「もう一段階、二段階上げないといけない」と自己記録を2秒近く更新しても気にしていない。大会記録も「いつも通りやればと思っていた」だけで、「走りの展開(評価)だったりは周囲の人が見て答えを出してくれるもの。自分が出せるほどではないです」と淡々と語る。
小学校から陸上を始め、100mから長距離までやったなか、中2から800mを専門としたのは
「一番いい結果が出た」ことと「心の底から楽しいと思えた」から。
今をときめく日本記録保持者の落合晃(滋賀学園高、現・駒大)と同学年だが、「あまり他の選手は意識しません。いずれ一緒の舞台でやると思っています」。
ハイレベルなレースをすればするほど、「陸上競技はやっぱりおもしろなって思います」。中距離にきらりと光る若きホープによる日本インカレVも「結果は通過点」と山鹿。「人生を変えてくれたもの」という800mを心の底から楽しんで走り続けていくつもりだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.06.08
大塚製薬・三浦拓朗が関西実業団で現役ラストラン 西脇工、中大と主軸で活躍
2025.06.08
小池祐貴が100m10秒17で初優勝「日本選手権に向けていい準備ができた」/関西実業団
2025.06.04
横浜市の三ツ沢陸上競技場が移転へ 再整備基本構想案から変更
-
2025.06.05
-
2025.06.06
-
2025.06.05
2025.05.28
女子10000mがレース途中で異例の中断!! 大雨と雷の影響も選手困惑/アジア選手権
2025.05.15
2025全日本大学駅伝出場チーム
-
2025.05.16
-
2025.05.15
-
2025.05.11
-
2025.05.15
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.06.08
200m飯塚翔太が20秒54の大会新V!! 走高跳・長谷川直人も快勝/WAコンチネンタルツアー
6月8日、台湾の台北市でWAコンチネンタルツアー・ブロンズの台湾オープン2日目が行われ、男子200mでは飯塚翔太(ミズノ)が20秒54(±0)の大会新記録で優勝を果たした。 飯塚は5月末のアジア選手権に続いての海外レース […]
2025.06.08
大塚製薬・三浦拓朗が関西実業団で現役ラストラン 西脇工、中大と主軸で活躍
大塚製薬の三浦拓朗が自身のSNSで関西実業団選手権での現役引退を明らかにし、6月8日の1500mレースでラストランとなった。タイムレース決勝の4組に出場し4分01秒75で10着だった。 三浦は兵庫県出身の25歳。西脇工高 […]
2025.06.08
小池祐貴が100m10秒17で初優勝「日本選手権に向けていい準備ができた」/関西実業団
◇第69回関西実業団選手権(6月7日~8日/大阪・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居) 関西実業団選手権の最終日が行われ、男子100mは小池祐貴(住友電工)が10秒17(+0.2)で大会初優勝を飾った。 5月 […]
2025.06.08
サニブラウンが語る次世代への思い 2年目迎えるDAWN GAMES主催「いろんな人と触れ合って成長してほしい」
男子100mで世界選手権2大会連続入賞中のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が、今年も主催大会「DAWN GAMES Powered by TORAY」を開催することを発表した。この大会はサニブラウンが「日本の陸上 […]
2025.06.08
筑波大が5年ぶり総合V奪還!最終日に優勝2、2位1種目の大逆転劇 主将・齋藤乃彩「全員でつかんだ勝利」/日本IC
◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム)4日目 学生日本一を決める日本インカレの最終日4日目が行われ、女子学校対抗は筑波大が71点で5年ぶり28回目の優勝を飾った。 最終種目 […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析