HOME 国内

2025.03.25

400mH山本亜美が富士通へ「より一層の覚悟持って」目指すはロス五輪
400mH山本亜美が富士通へ「より一層の覚悟持って」目指すはロス五輪

4月から富士通に進む山本亜美(立命大)

富士通が3月25日、2025年度新加入選手の合同取材会見を開き、男子長距離の篠原倖太朗(駒大)、平林樹(城西大)、鈴木康也(麗澤大)、女子400mハードルの山本亜美(立命大)が登壇した。

23年ブダペスト世界選手権代表の山本。社会人になって楽しみなのは「オフィスカジュアルみたいな服を着るのが楽しみです」と、“らしい”一面をのぞかせる。

強豪・富士通に「ジャージを着られてうれしいです。気品と威厳があるチームというイメージ。私でいいんですか?という感じです」と肩をすくめるが、実績は十分。日本選手権は4連覇中で、55秒台まであと0.06秒に迫る日本歴代5位の56秒06。卒業後も立命大を拠点にトレーニングする予定だ。

広告の下にコンテンツが続きます

京都橘高時代に届かず、恋い焦がれた4×400mリレーでの日本一を目指して立命大に進んだ山本。自分のために走るヨンパーよりも「マイルが好き」。それが大きなモチベーションで、大学2、4年時に日本インカレを制したことが一番の思い出だ。

だからこそ、「社会人でやる陸上が楽しいのかな」と競技を続けるか悩みもあった。「日本代表になったら引退してもいい」と考え、実際に23年には世界選手権だけでなく、アジア大会、ワールドユニバーシティゲームズなど国際舞台を経験。だが、昨年のパリ五輪を逃したことで「あと出ていないのはオリンピックだけ」だという気持ちが芽生えた。誰でも狙える立場にいけるわけではないと感じ、「狙える位置にいる人生はそうそうない。私は目指さないといけない側(立場)の人間」。覚悟は決まった。

この冬は長く悩まされていたアキレス腱痛の治療に時間を要し「バイクやウエイトトレーニング」で補強。今年に入ってから「痛みもなく練習できるようになりました。毎朝、痛みもなくハッピーです!」。

広告の下にコンテンツが続きます

将来の目標は「400mハードルの日本記録(55秒34)更新と五輪出場」だ。今年はまず、「55秒80の世界選手権の開催国枠派遣設定記録を出して日本選手権優勝すること」と掲げる。

社会人として、そして名門の一員として、「学生の時も覚悟を持ってはやっていましたが、より一層の覚悟を持ってやりたい。嫌なことがあったから辞めるという簡単なことではない。難しいことがあっても自分の目標に向かっていきたい」と力を込めた。

また、同じく男子400mハードルで、すでに東京世界選手権の参加標準記録を突破している井之上駿太(法大)も入社するが、合宿のためVTRで意気込みを語り、「伝統と歴史があって重いですが走っている姿に馴染むように結果を出したいです」とコメントした。

富士通が3月25日、2025年度新加入選手の合同取材会見を開き、男子長距離の篠原倖太朗(駒大)、平林樹(城西大)、鈴木康也(麗澤大)、女子400mハードルの山本亜美(立命大)が登壇した。 23年ブダペスト世界選手権代表の山本。社会人になって楽しみなのは「オフィスカジュアルみたいな服を着るのが楽しみです」と、“らしい”一面をのぞかせる。 強豪・富士通に「ジャージを着られてうれしいです。気品と威厳があるチームというイメージ。私でいいんですか?という感じです」と肩をすくめるが、実績は十分。日本選手権は4連覇中で、55秒台まであと0.06秒に迫る日本歴代5位の56秒06。卒業後も立命大を拠点にトレーニングする予定だ。 京都橘高時代に届かず、恋い焦がれた4×400mリレーでの日本一を目指して立命大に進んだ山本。自分のために走るヨンパーよりも「マイルが好き」。それが大きなモチベーションで、大学2、4年時に日本インカレを制したことが一番の思い出だ。 だからこそ、「社会人でやる陸上が楽しいのかな」と競技を続けるか悩みもあった。「日本代表になったら引退してもいい」と考え、実際に23年には世界選手権だけでなく、アジア大会、ワールドユニバーシティゲームズなど国際舞台を経験。だが、昨年のパリ五輪を逃したことで「あと出ていないのはオリンピックだけ」だという気持ちが芽生えた。誰でも狙える立場にいけるわけではないと感じ、「狙える位置にいる人生はそうそうない。私は目指さないといけない側(立場)の人間」。覚悟は決まった。 この冬は長く悩まされていたアキレス腱痛の治療に時間を要し「バイクやウエイトトレーニング」で補強。今年に入ってから「痛みもなく練習できるようになりました。毎朝、痛みもなくハッピーです!」。 将来の目標は「400mハードルの日本記録(55秒34)更新と五輪出場」だ。今年はまず、「55秒80の世界選手権の開催国枠派遣設定記録を出して日本選手権優勝すること」と掲げる。 社会人として、そして名門の一員として、「学生の時も覚悟を持ってはやっていましたが、より一層の覚悟を持ってやりたい。嫌なことがあったから辞めるという簡単なことではない。難しいことがあっても自分の目標に向かっていきたい」と力を込めた。 また、同じく男子400mハードルで、すでに東京世界選手権の参加標準記録を突破している井之上駿太(法大)も入社するが、合宿のためVTRで意気込みを語り、「伝統と歴史があって重いですが走っている姿に馴染むように結果を出したいです」とコメントした。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.15

100mH中島ひとみは初の国際大会でセミファイナリスト 「みなさんから大輪の花束をいただいた感じ」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上の3日目のイブニングセッションが行われ、女子100mハードルの準決勝2組に出場した中島ひとみ(長谷川体育施設)は13秒02(-0.2)で組7着で駆け抜け […]

NEWS 棒高跳デュプランティスが6m30クリア!!今季4度目の世界新、国立の夜空に舞う/東京世界陸上

2025.09.15

棒高跳デュプランティスが6m30クリア!!今季4度目の世界新、国立の夜空に舞う/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上3日目のイブニングセッションが行われ、男子棒高跳のアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)が6m30の世界新記録で3連覇を飾った。 今大会最初の世界 […]

NEWS 3000m障害・三浦龍司が最終盤までメダル争い 「間違いなく手応えはある」 最終障害後に順位落とす/東京世界陸上

2025.09.15

3000m障害・三浦龍司が最終盤までメダル争い 「間違いなく手応えはある」 最終障害後に順位落とす/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上3日目のイブニングセッションが行われ、男子3000m障害決勝で三浦龍司(SUBARU)が8分35秒90で8位に入った。23年ブダペスト大会に続く、2大会 […]

NEWS 100mH・福部真子は準決勝で敗退も「大歓声の中で2レースを走れたのはすごく財産」/東京世界陸上

2025.09.15

100mH・福部真子は準決勝で敗退も「大歓声の中で2レースを走れたのはすごく財産」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上3日目のイブニングセッションが行われ、女子100mハードル準決勝1組で福部真子(日本建設工業)は13秒06(-0.5)で7着に終わった。 福部は反応良く […]

NEWS 女子100mH中島ひとみは準決勝13秒02で組7着 序盤は上位争いを繰り広げる/東京世界陸上

2025.09.15

女子100mH中島ひとみは準決勝13秒02で組7着 序盤は上位争いを繰り広げる/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)3日目 東京世界陸上の3日目のイブニングセッションが行われ、女子100mハードルの準決勝2組に出場した中島ひとみ(長谷川体育施設)は13秒02(-0.2)で組7着となり、各 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top