2023.02.26
◇大阪マラソン2023(2月26日/大阪・大阪府庁前~大阪城公園)
初マラソンに挑戦した24歳の西山和弥(トヨタ自動車)が30km以降に存在感を見せて日本人トップの6位。前回覇者の星岳(コニカミノルタ)がマークした初マラソン日本最高記録の2時間7分31秒を、46秒更新する日本歴代7位タイの2時間6分45秒で駆け抜けた。
「星君が最高タイムを出していたので、自分にも可能性があれば出したいと思っていた出せてうれしい」
先頭が30kmを1時間30分13秒で通過し、ペースメーカーが離脱するとレースが動いた。海外勢が牽引し、40人以上いたトップグループが崩れていく。
その中で西山は必死に追った。飛び出した海外選手4人から離れたものの、35kmあたりからは5位グループを牽引。「35kmから苦しむとは思っていましたが、30kmで思いのほか余裕があった」。
西山のすぐ後ろには同じく初マラソンで同学年の池田燿平(Kao)がピタリとつく。「池田君が積極的で引くわけにはいかないと勝負した」と西山。5位グループを引っ張り続けるなかで初マラソンの苦しさを感じながらレースを進めたが、引かなかった。
「池田君に譲ろうかとも思ったが、ペースを落とすと2時間6分台に届かないと思ったので、タイムを狙って走った」。
40km過ぎでS.モコカ(南アフリカ)にかわされ6位に下がったが、日本人トップは変わらず、初マラソンの日本人で初めて2時間6分台をマークした。
「伸び悩んで苦しい思いでいましたが、すべてぶつけることができた」
中学時代から全国大会で活躍し、東洋大では1、2年時と2年連続で1区区間賞に輝いた。当時から注目を集めたが、箱根では3年時は1区14位、4年時は7区区間12位と低迷。それでも実業団入りしてから10000mで27分台をマークするなど、着実に成長してきた。
大学時代後半の悔しさや実業団で培ったものを結集させて、初マラソンで大きな結果へと結びついた。初マラソン日本最高に加え、MGC出場権を手にし、充実した表情を見せていた。
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