HOME 国内

2022.12.31

Playback日本記録2022/女子4×100mR11年ぶりの世界陸上出場&日本新 兒玉&君嶋がレベル引き上げる

オレゴン世界選手権4×100mR日本新のメンバーたち

2022年は3種目で5個の日本記録が誕生。うち2つはリレー種目で、オレゴン世界選手権でマークされたもの。

レジェンド抜きでついに11年ぶり快挙

ついに歴史が動いた。長く日本女子短距離界を引っ張ってきたレジェンド・福島千里が現役を引退。4×100mリレーの歴代表のほとんどに、その福島の名が刻まれている。

広告の下にコンテンツが続きます

だが、2011年テグ大会以来、11年ぶりに出場したオレゴン世界陸上で、こちらも11年5月以来、11年ぶりの日本新が誕生した。

その予兆はあった。兒玉芽生(ミズノ)が第一人者として君臨し、昨年は世界リレーで決勝に残って東京五輪にも出場。さらに、今季は兒玉に加えて君嶋愛梨沙(土木管理総合)も大きく飛躍し、2人は11秒3台で競り合うようになった。

君嶋が2走、兒玉が3走。1走には100mハードルで日本記録(当時)を持っていた青木益未(七十七銀行)、そしてアンカーには復活してきた御家瀬緑(住友電工)が入った。予選でマークした43秒33は、0.06秒日本記録を塗り替えるもの。世界陸上という舞台、そして福島抜きで出した記録だけに、その価値は大きい。

広告の下にコンテンツが続きます

それでも選手たちの表情は、一定の充実感を漂わせつつ悔しさがにじんでいた。「世界との差を痛感しました」と話していた兒玉。次は福島のように個人で出場するような力をつける。それが1人、2人と増えていけば、女子短距離の歴史はもっともっと動いていく。

次ページ 女子4×100mR日本歴代10傑

[caption id="attachment_90079" align="alignnone" width="762"] オレゴン世界選手権4×100mR日本新のメンバーたち[/caption] 2022年は3種目で5個の日本記録が誕生。うち2つはリレー種目で、オレゴン世界選手権でマークされたもの。

レジェンド抜きでついに11年ぶり快挙

ついに歴史が動いた。長く日本女子短距離界を引っ張ってきたレジェンド・福島千里が現役を引退。4×100mリレーの歴代表のほとんどに、その福島の名が刻まれている。 だが、2011年テグ大会以来、11年ぶりに出場したオレゴン世界陸上で、こちらも11年5月以来、11年ぶりの日本新が誕生した。 その予兆はあった。兒玉芽生(ミズノ)が第一人者として君臨し、昨年は世界リレーで決勝に残って東京五輪にも出場。さらに、今季は兒玉に加えて君嶋愛梨沙(土木管理総合)も大きく飛躍し、2人は11秒3台で競り合うようになった。 君嶋が2走、兒玉が3走。1走には100mハードルで日本記録(当時)を持っていた青木益未(七十七銀行)、そしてアンカーには復活してきた御家瀬緑(住友電工)が入った。予選でマークした43秒33は、0.06秒日本記録を塗り替えるもの。世界陸上という舞台、そして福島抜きで出した記録だけに、その価値は大きい。 それでも選手たちの表情は、一定の充実感を漂わせつつ悔しさがにじんでいた。「世界との差を痛感しました」と話していた兒玉。次は福島のように個人で出場するような力をつける。それが1人、2人と増えていけば、女子短距離の歴史はもっともっと動いていく。 次ページ 女子4×100mR日本歴代10傑
◇女子4×100mR日本歴代10傑 43.33 世界選手権代表(オレゴン) 2022.7.22 (青木,君嶋,兒玉,御家瀬) 43.39 日本選抜A(ゴールデンGP川崎) 2011.5.8 (北風,髙橋,福島,市川) 43.44 五輪代表(東京) 2021.8.5 (青山,兒玉,齋藤,鶴田) 43.58 日本代表A(国際GP大阪) 2009.5.9 (北風,福島,渡辺,髙橋) 43.61 日本代表(ゴールデンGP川崎)  2015.5.10 (渡辺,土井,福島,市川) 43.65 日本代表(アジアGP) 2011.5.22 (北風,髙橋,福島,市川) 43.67 日本代表(北京五輪プレ大会) 2008.5.24 (石田,信岡,福島,髙橋) 43.74 日本代表(ゴールデンGP東京) 2014. 5.11 (北風,土井,渡辺,市川) 43.77 日本代表(国際GP大阪) 2004.5.8 (石田,鈴木,坂上,小島) 43.79 日本選抜A(静岡国際) 2012.5.3 (土井,髙橋,福島,市川)

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.19

中距離特化イベントに北口榛花、寺田明日香ら豪華ゲスト「世代問わず交流」陸上界盛り上げへ垣根超え

中距離特化の競技会イベント「TWOLAPS MIDDLE DISTANCE CIRCUIT」のファイナル東京大会が10月19日に都内で行われ、豪華ゲストが参加して大会を盛り上げた。 トップ選手から一般ランナーまで、公認・ […]

NEWS 三井住友海上が大会新!4区から独走、3人が区間賞でクイーンズへ!/プリンセス駅伝

2025.10.19

三井住友海上が大会新!4区から独走、3人が区間賞でクイーンズへ!/プリンセス駅伝

◇第11回全日本実業団対抗女子駅伝予選会(プリンセス駅伝in宗像・福津/10月19日、福岡県宗像市・宗像ユリックスを発着 6区間42.195km) 第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)の出場権を懸けた第11 […]

NEWS 「もう二度と、こんな小説は書けない」池井戸潤原作『俺たちの箱根駅伝』ドラマ化決定!

2025.10.19

「もう二度と、こんな小説は書けない」池井戸潤原作『俺たちの箱根駅伝』ドラマ化決定!

日本テレビは来年、池井戸潤さん原作『俺たちの箱根駅伝』の連続ドラマ放送が決定したと発表した。 「半沢直樹」「下町ロケット」など人間ドラマを描く作家・池井戸さんによる『俺たちの箱根駅伝』は21年から23年まて『週刊文春』で […]

NEWS バレガが貫禄のV 日本人トップは大迫傑の6位「暑い中でしっかり走れた」/レガシーハーフ

2025.10.19

バレガが貫禄のV 日本人トップは大迫傑の6位「暑い中でしっかり走れた」/レガシーハーフ

◇東京レガシーハーフマラソン2025(10月18日/国立競技場発着:21.0975km) 東京レガシーハーフマラソンの男子エリートの部が行われ、セレモン・バレガ(エチオピア)が1時間1分22秒(速報値)で優勝した。 日差 […]

NEWS 法大は本戦に17秒届かず 落選校最速タイムも「この17秒は近いようで遠い」/箱根駅伝予選会

2025.10.19

法大は本戦に17秒届かず 落選校最速タイムも「この17秒は近いようで遠い」/箱根駅伝予選会

◇第102回箱根駅伝予選会(10月18日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第102回箱根駅伝予選会が行われ、中央学大が10時間32分23秒でトップ通過を果たした。法大は […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top