2022.11.03
鹿児島県大会は11月2日、指宿市営陸上競技場を発着点に行われ、女子(5区間21.0975km)は神村学園が1時間7分27秒で7連覇。男子(7区間42.195km)は出水中央が2時間7分22秒で2年連続で優勝した。
神村学園は4年連続でオール区間賞。1区の田島愛梨(3年)では8秒だったリードを、フィニッシュでは3分56秒まで広げて完勝した。海沿いを走るため、風の影響を受けやすいコース。今回は2区と5区がやや強い向かい風を受けた。有川哲蔵監督は「1時間7分30秒以内なら合格点」としており、設定タイム内のフィニッシュに「まずまず」と及第点を与えた。
指揮官が評価したのは後半区間だ。3区の沖田萌々(3年)と4区の小倉陽菜(1年)は、いずれも3kmを9分30秒台と、2人とも3000mの自己ベストとほぼ同じぐらいで走った。また、5区のカリバ・カロライン(2年)も、5kmを14分58秒と脅威的な区間新。揺るぎない強さを見せた。
一方、2018年以来4年ぶりの全国大会優勝を見据えて課題も示した有川監督。「全国大会はここ3年、1区がうまくいかなくて、差を詰められてないまま5区に入るパターンで負けています。カロラインは間違いなく走ってくれるので、カロラインまでにトップと何秒差でつなげられるかですね。それを考えると、前半区間の走りが大事になってくるので、その課題を修正して都大路に挑みたいと思います」と話していた。
男子は昨年、全国初出場を果たした出水中央が終始先頭を守って2年連続で全国切符。流れを作ったのは1区の飯田翔大(2年)だった。ライバルの鹿児島城西に5秒差、鹿児島実には7秒差でトップ中継。2区の松尾和貴(1年)も区間賞で引き離すと、2位と14秒差をタスキを受けた4区の池田結楽(3年)がリードを49秒まで広げた。
5区の清水喜一郎(3年)とアンカーの西川結人(3年)も区間トップで、区間賞は5つ。エースの玉目陸(2年)が夏に盲腸の手術を受けた影響で、県大会は不在だったが、3年生が夏以降に一気に成長を上げて、チームを牽引した。玉目隆博監督は「3人の3年生を中心によく戦ってくれました。とにかくホッとしています。連覇がこんなに大変だと思いませんでした」と安堵した様子。2度目の全国に向けて「8位入賞を目指したい」と昨年の14位を上回る目標を掲げた。
全国大会は12月25日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。
文/田端慶子
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