2025.12.21
◇全国高校駅伝・男子(12月21日/京都・京都市たけびしスタジアム京都発着:7区間42.195km)
全国高校駅伝の男子が行われ、学法石川(福島)が悲願の初優勝を飾った。県勢においても田村(1995年/46回)の2位を上回る初V。2年前に佐久長聖(長野)が作った2時間1分00秒を更新し、史上初の2時間1分切りとなる2時間0分36秒で都大路を駆け抜けた。
高校陸上界が誇るスピードスター軍団がついに駅伝の頂点に立った。これまで、5000m13分台を当たり前の水準に引き上げる一役を担ってきた同校。トラックを中心に強化を進め、過去、相澤晃(現・旭化成)、遠藤日向(現・住友電工)といった世界に羽ばたく選手も巣立ってきた。
だが、全国高校駅伝では優勝候補に挙げられながらも、過去最高は3位。悔しさを味わってきた。それでも、松田和宏監督は信念を曲げず「他と違う強化方針でやってきた」と、今大会に向かった。
そのスピードを見せつけたのが1区の増子陽太(3年)。松田監督が「想定通りの走りをしてれた」と称える増子の走りは圧巻だった。ライバル、西脇工(兵庫)の新妻遼己(3年)と最後は一騎打ちとなるなか、坂道で押し切って突き放した。そのタイムは28分20秒で日本人最高記録(鈴木琉胤/八千代松陰、現・早大)を23秒上回った。
そこで流れに乗ると、伸び伸びと先頭を走る。「4区で追いつかれるかな」と想定していた松田監督だったが、その差は開いていく。3区の栗村凌(3年)の区間賞で他校に一撃を与えると、4区・佐藤柊斗(3年)も力強く区間3位で走り抜けた。
「追いつかれても6区で勝負できるように」と松田監督が送り出した5000m13分台の保芦摩比呂(3年)が区間2位のダメ押し。アンカーは「度胸がある」と1年生の美澤央佑に託した。
美澤は「追いかける展開だと思っていました。走る前は緊張していましたが、6区までの走りを見て不安に思っている場合じゃない」と1年生らしからぬ落ち着きぶりを披露。「大会新も狙った」と2時間1分切りを達成した。
タイムはあるが駅伝では勝てない――。そんなふうにも評価されてきたが、大学では各校の主力となり、日本一、日本代表へと成長していった。今年も早大の山口智規がトラックを席巻。後輩の追い風になっていた。
「期待通り。頑張ったな、と労いたい」と松田監督も笑顔が浮かぶ。先輩たちが代々貫き、磨いてきたスピードを、ついに駅伝の舞台でも証明した学法石川。悲願の初優勝で、数々の栄光を持つ福島の長距離史にまた一つ歴史を刻んだ。
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