2026.08.03
◇第21回U20世界選手権(8月5日~9日/米国オレゴン州ユージン・ヘイワードフィールド)
19歳以下の世界一を決めるU20世界選手権が8月5日から9日までの5日間、米国陸上の“聖地”ヘイワードフィールドで開催される。
日本からは男子27人、女子16人の計43人が出場。同地では2014年以来2度目の開催となるが、12年前は男子10000m競歩で松永大介(東洋大)が金メダル、男子100mで桐生祥秀(東洋大/現・日本生命)が銅メダルを獲得するなどメダル6個、国別対抗で6位という結果を残した。今大会も当時に負けず劣らず、日本の将来を担うホープたちが顔をそろえる。
その筆頭は、すでにシニアの日本代表に名を連ねる2人、男子400mハードルの後藤大樹(洛南高2京都)と、女子800mの久保凛(積水化学)だ。
後藤は6月の日本選手権で予選48秒31、決勝48秒09と立て続けに高校記録、U20日本記録、U18世界最高記録を更新。男子400mハードルで史上初の高校生優勝を成し遂げ、名古屋アジア大会代表にも選出された。その後も200mで高校歴代3位の20秒43をマークするなど底上げを図っている。
今季のU20世界リストでは堂々の1位。5月末のU20アジア選手権では金メダルを獲得しており、アジア王者として世界の頂点を目指す。
久保は2年前の前回大会にも出場し、6位に入賞。だが、現地入りしてからの体調不良もあり、目標のメダルを逃す悔しさも味わった。
そこから、昨年の日本選手権では自身の日本記録を1分59秒93から1分59秒52へと短縮。東京世界選手権でシニア世界デビューも果たした。今季は春先にやや出遅れがあったものの、日本選手権で3連覇を飾ってアジア大会代表入り。7月末に出国した選手団よりも先に渡米し、現地でレースをこなしながら調整している。
今季ベストによるエントリーリストでは9番目だが、2分切りの自己ベストを持つ選手は久保以外に3人という状況。メダル争いは十分に可能だろう。
この2人に負けず劣らずの実力を持つのが、男子100mの清水空跳(星稜高3石川)と菅野翔唯(東農大二高3群馬)、同110mハードルの古賀ジェレミー(順大)だ。
昨年のインターハイ1、2位で10秒00の高校新記録を樹立した清水と、追い風2.4mの参考記録ながら10秒06をマークした菅野は、インターハイではなくこの大会を目指して調整してきた。清水はケガが続いて公式戦の出場機会は少なかったが、「良い状態に持ってきた」と自信をのぞかせる。菅野は日本選手権で高校歴代4位の10秒16をマークするなど、着実に力をつけている印象だ。ともに、まずはファイナルの舞台に立ち、9秒台を持つ選手がいる中でどんな走りができるかが焦点となる。
メダル獲得としては、4×100mリレーに注目。清水、菅野を両エースに、200mのアブラハム光オシナチ(関大)と井手友郎(済美高3愛媛)、リレー代表で選出の篠崎博翔(東海大)が22年のコロンビア・カリ大会以来2度目の金メダルに挑む。
古賀は、U20アジア選手権を制した時に出した13秒05(U20日本記録)で出場選手リスト4位につける。上位3人は12秒台2人を含めていずれも米国勢。ハードル王国の威信を懸けてメダル独占を狙ってくるだろうが、古賀もすでに活況のシニアにあって上位に食い込む実力をつけている。その爆発力をもってすれば、メダル争いに割って入るだけではなく、頂点すらも夢ではないだろう。
1500m、3000mの本田桜二郎(早大)、5000mの増子陽太(早大)を中心とした中長距離勢は、アフリカ勢をいかに崩すかが上位へのカギ。本田は日本選手権で2位と健闘した1500mではU20日本記録(3分37秒18)の更新も視野に入れる。増子も日本選手権で7位入賞の力を発揮できるか。
女子では活況の100mハードルで今季、13秒20の高校新記録を樹立した藤田紗季(敦賀高2福井)と、13秒29の当時高校タイをマークした二階堂咲(神戸山手高3兵庫)が日本勢初のファイナルに挑戦。準決勝で高校生初の13秒1台に突入できれば、大いにチャンスがあるだろう。
このほか、男子走幅跳は前回10位の大森恵偉音(順大)と、6月に7m84の高校歴代7位をマークした長谷部光輝(県岐阜商高2)が出場。日本選手権2位と健闘した男子棒高跳の井上直哉(日体大)、日本選手団男子主将を務めるハンマー投のアツオビン・アンドリュウ(九州共立大)らフィールド陣の存在も見逃せない。男女競歩陣も、上位に食い込むチャンスがあるだろう。
この大会で好成績を上げ、世界へと羽ばたいた選手は数多い。シニアへの“登竜門”で、若き日本代表たちがどんな活躍を見せるか。
大会は8月5日から9日、米国オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドを舞台に行われる。
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