HOME 国内、世界陸上、日本代表
東京世界陸上財団の尾縣会長 連日の盛況に「深い感動を覚えた。一過性にならないように陸上をアピールしたい」/東京世界陸上
東京世界陸上財団の尾縣会長 連日の盛況に「深い感動を覚えた。一過性にならないように陸上をアピールしたい」/東京世界陸上

会見する東京世界陸上財団の尾縣会長(右)。左は世界陸連のコー会長

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)9日目

東京世界陸上最終日の9月21日、世界陸連のセバスチャン・コー会長と東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が、大会総括の会見を行った。

初日から連日多くの観客が訪れ、尾縣会長は「何よりの喜びで深い感動を覚えます。大きな声援が響き、アスリートの背中を力強く押しました」と語った。

広告の下にコンテンツが続きます

過去に日本では世界陸上を2度開催し、総入場者数は1991年の東京大会が58万1462人、2007年大阪大会は35万9000人。尾縣会長は今大会が60万人を超える見込みを明かし、「これまで馴染みのなかった方々が陸上競技の魅力に触れ、新たなファンになってくださったことは大会として大きな成果の一つ」と胸を張った。

また、大会ロゴや、メダルデザイン、大会マスコットの開発過程で「若い世代の声を積極的に取り入れた」とし、都内小学校でリレーバトンを寄贈するバトンプロジェクトや競技体験、観戦招待などを通じて「尊敬、決意、友情というキッズアスレティックスの価値観を子供たちと体現できた」と強調。また、持続可能な大会運営にも力を注いだとし、次世代エネルギーの使用や環境に配慮した取り組みなどを通じて、「スポーツと環境との共生を強く発信できました。これらの取り組みは今大会の大きなレガシーになります」と話した。

2021年東京五輪はコロナ禍のため無観客で開催され、感染拡大を理由に批判的な声も多かった。加えて、大会後には談合事件など一連の不祥事があり、「国際大会が成立するのか不安があった」と尾縣会長。しかし、「多くの観客のみなさん、テレビやインターネットを通じて多くの声援を送っていただいたということで私たちは認められたという思いを持った」と安堵の様子を見せた。

広告の下にコンテンツが続きます

日本で3度目の世界陸上は今日をもって閉幕する。「絶対一過性にはしないように、いろいろな手を打っていきたい。具体的にはアスリートとファンの触れあいというものも大切ですし、学校教育におけるスポーツのあり方、陸上のあり方をアピールしていかないといけない」と尾縣会長。6月まで日本陸連の会長も務めていたこともあり、「子供から高齢者も含めた“大きな陸上”を打ち出していきたい。もっと多くの社会を巻き込んでいきたい」と語った。

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)9日目 東京世界陸上最終日の9月21日、世界陸連のセバスチャン・コー会長と東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が、大会総括の会見を行った。 初日から連日多くの観客が訪れ、尾縣会長は「何よりの喜びで深い感動を覚えます。大きな声援が響き、アスリートの背中を力強く押しました」と語った。 過去に日本では世界陸上を2度開催し、総入場者数は1991年の東京大会が58万1462人、2007年大阪大会は35万9000人。尾縣会長は今大会が60万人を超える見込みを明かし、「これまで馴染みのなかった方々が陸上競技の魅力に触れ、新たなファンになってくださったことは大会として大きな成果の一つ」と胸を張った。 また、大会ロゴや、メダルデザイン、大会マスコットの開発過程で「若い世代の声を積極的に取り入れた」とし、都内小学校でリレーバトンを寄贈するバトンプロジェクトや競技体験、観戦招待などを通じて「尊敬、決意、友情というキッズアスレティックスの価値観を子供たちと体現できた」と強調。また、持続可能な大会運営にも力を注いだとし、次世代エネルギーの使用や環境に配慮した取り組みなどを通じて、「スポーツと環境との共生を強く発信できました。これらの取り組みは今大会の大きなレガシーになります」と話した。 2021年東京五輪はコロナ禍のため無観客で開催され、感染拡大を理由に批判的な声も多かった。加えて、大会後には談合事件など一連の不祥事があり、「国際大会が成立するのか不安があった」と尾縣会長。しかし、「多くの観客のみなさん、テレビやインターネットを通じて多くの声援を送っていただいたということで私たちは認められたという思いを持った」と安堵の様子を見せた。 日本で3度目の世界陸上は今日をもって閉幕する。「絶対一過性にはしないように、いろいろな手を打っていきたい。具体的にはアスリートとファンの触れあいというものも大切ですし、学校教育におけるスポーツのあり方、陸上のあり方をアピールしていかないといけない」と尾縣会長。6月まで日本陸連の会長も務めていたこともあり、「子供から高齢者も含めた“大きな陸上”を打ち出していきたい。もっと多くの社会を巻き込んでいきたい」と語った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.21

赤﨑暁 日本人過去最高タイの2位 2時間6分15秒の自己新でロス五輪MGC出場権獲得 /ベルリンマラソン

◇ベルリンマラソン(9月21日/ドイツ・ベルリン) ベルリンマラソンが行われ、男子はS.サウェが2時間2分16秒で優勝した(記録は速報値)。 日本人トップは赤﨑暁(九電工)が2時間6分15秒で2位に入った。日本人がベルリ […]

NEWS 【男子100m】松下碩斗(静岡高)10秒47=高1歴代6位タイ

2025.09.21

【男子100m】松下碩斗(静岡高)10秒47=高1歴代6位タイ

静岡県高校新人大会第1日は9月20日、草薙総合運動場陸上競技場で行われ、男子100m予選でオープン参加となった松下碩斗(静岡1)が高1歴代6位タイとなる10秒47(+0.7)をマークした。 東海地区大会の準決勝でマークし […]

NEWS 世界陸連コー会長が大会総括「私の“世界記録”として記憶に残る大会」/東京世界陸上

2025.09.21

世界陸連コー会長が大会総括「私の“世界記録”として記憶に残る大会」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場) 9日目 東京世界陸上最終日の9月21日、世界陸連のセバスチャン・コー会長と東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が、大会総括の会見を行った。 コー会長は、競技面や環境などあ […]

NEWS 東京世界陸上財団の尾縣会長 連日の盛況に「深い感動を覚えた。一過性にならないように陸上をアピールしたい」/東京世界陸上

2025.09.21

東京世界陸上財団の尾縣会長 連日の盛況に「深い感動を覚えた。一過性にならないように陸上をアピールしたい」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)9日目 東京世界陸上最終日の9月21日、世界陸連のセバスチャン・コー会長と東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が、大会総括の会見を行った。 初日から連日多くの観客が訪れ、尾 […]

NEWS 【男子100m】増田陽太(八王子高)10秒48=高1歴代8位タイ

2025.09.21

【男子100m】増田陽太(八王子高)10秒48=高1歴代8位タイ

東京都高校新人大会は9月21日、駒沢オリンピック公園競技場で行われ、男子100mで増田陽太(八王子1)が高1歴代8位タイとなる10秒48(+1.7)で2位に入った。 増田の従来の自己記録は東京都高校新人大会第5・6支部予 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top