◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)7日目
東京世界陸上7日目のイブニングセッションが行われ、女子やり投予選B組に出場した武本紗栄(オリコ)は55m11で総合30位に終わり、決勝進出はならなかった。
「コンディションはとても良く、1番仕上げてこられた」という武本にとって、2度目の世界陸上だった。先に終わったA組の結果を含め、決勝進出のためには「61mはいる。61mは投げられるだろうと自信を持っていた」。
今季のシーズンベストは60m51だったが、62m39の自己記録を持つ武本には61mは決して遠いターゲットではなかった。
しかし、1回目は60mにも及ばず、55m11。「あれ?おかしいな」と思いつつ、2回目も54m23と記録を伸ばせなかった。3回目はやりが右に逸れてファウル。「焦る気持ちはなかったが、立て直すことができませんでした」と肩を落とした。
「この国立が満員になっているところをピットから見て、すごく幸せな気持ちになりましたし、選手としてここに立つことができて、本当に自分のことを認めてあげないとなと思います。でも、その声援を力に変えることができなかったのが情けないというか、悔しい気持ちでいっぱいです」
昨年のパリ五輪代表を逃した後、「変わらないといけない」いう思いから豪州に赴き、現地の指導者の下で技術の改善にも着手してきた。「1年間、考え方や技術の変えてきたところで、まだそれが定着していなかった」と武本は感じている。「投げたい気持ちが強くて、突っ込んでしまい、本来の動きが全然できませんでした」。
悔しい思いを抱えつつ、武本は前を見据える。
「やらないといけないことは明確なので、それを再現性を持ってできるように、身体に染みつくまで、意識をせずに身体が動くまでやる必要があると思います。私はこれで引退ではないので、すぐに切り替えて、来年も日本でアジア大会がありますし、パリに行けなかったので、ロスでメダルを取れるように。また、あっという間に来ると思うので、しっかり準備していきます」
厳しい結果に終わった日本女子やり投チームの一員としても、このまま終わるわけにはいかない。
文/小野哲史
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.19
世界陸上銅の勝木隼人がエントリー 女子は前回Vの谷純花ら/元旦競歩
-
2025.12.19
-
2025.12.19
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.14
中学駅伝日本一決定戦がいよいよ開催 女子11時10分、男子12時15分スタート/全中駅伝
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.19
世界陸上銅の勝木隼人がエントリー 女子は前回Vの谷純花ら/元旦競歩
東京陸協は26年1月1日に開催される第74回元旦競歩(兼東京選手権競歩)のエントリー選手を発表した。 男子20kmには、9月の東京世界選手権35kmで銅メダルに輝いた勝木隼人(自衛隊体育学校)がエントリー。23年ワールド […]
2025.12.19
箱根駅伝Stories/東海大のスピードスター・兵藤ジュダ リベンジの1区で「やっぱり区間賞がほしい」
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 失意から復活、トラックで勢い 前回の箱根駅伝予選会で総合14位に終わ […]
2025.12.19
箱根駅伝Stories/前回の雪辱期する中央学大・市川大世 「区間5位以内を目指して積極的な走りを」
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 全日本では4人抜きの力走 3年ぶりに11月の全日本大学駅伝に戻ってき […]
2025.12.19
箱根駅伝Stories/過去最高順位を見据える城西大 強力4年生軸に「アッと驚くような試合がしたい」
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 主要区間の経験者残る 前回6位の城西大がチーム最高成績の3位以内を目 […]
2025.12.19
予選会と5000m平均はともに仙台育英トップ 2番手は学法石川 鳥取城北は安定感/全国高校駅伝・データ編男子
男子第76回全国高校駅伝(12月21日/京都・7区間42.195km)に出場する58校を都道府県大会と地区大会で出されたタイムと、5000mのチーム内上位7人の平均タイム(12月上旬判明分)でランキング化した。 男子レー […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳