HOME 国内

2025.02.24

大会事務局「落ち度」と陳謝 折り返し地点のミスで約30m長く/大阪マラソン
大会事務局「落ち度」と陳謝 折り返し地点のミスで約30m長く/大阪マラソン

優勝したアダン(エチオピア、左)をはじめ好記録続出となったが運営面で課題を残した

◇大阪マラソン2025(2月24日/大阪・大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ)

JMCシリーズG1の大阪マラソンが東京世界選手権代表選考会を兼ねて行われ、イフニリング・アダン(エチオピア)が優勝した。近藤亮太(三菱重工)が初マラソン日本最高、日本歴代5位の2時間5分39秒で日本人トップの2位に入った。

アクシデントは30km過ぎにある天王寺公園近く、最後の折り返し地点。男子の先頭集団が正しい折り返し地点を越えると、テレビ中継用の固定カメラ台までも越えてから折り返した。先導する白バイと中継バイクも一緒だった。レース後、大会委員長を務める竹内章氏が会見を開いて事情を説明した。

広告の下にコンテンツが続きます

竹内氏によると、「本来は正しい折り返し地点の先にカラーコーンを設置して遮断する予定だった」が、それが正しく配置されていなかった。固定カメラより先の部分については、人が出入りしないように柵が設けられており、選手たちはそこで折り返している。

距離にして「30mほど」だとし、「順位に影響したかはハッキリとは言えないが、記録には影響したはず」。実際、30~31kmのラップは、それまでよりも約10秒ほど要していた。

そのことに気づいた30.5kmの関門にいたスタッフが慌てて修正に向かったが、実際にどれだけの選手が間違えたかは現時点で把握できてておらず、「ある程度の人数」とし、女子選手は先頭から正しいコースで走っている。

なお、競技規則上、総走行距離の0.1%以内(約42m)であれば「記録は公認される」とし、今回の記録も公認される。選手たちは気づいていなかったそうで、フィニッシュ後に「もったいなかったね」と知らされている選手も。日本人トップの近藤は、表彰式のあとの取材で、メディアから伝え聞き驚いていた。

関係者には事前に「ハンドブック、図面が渡されている」とし、カラーコーンは現場に「積まれていた」ことがわかっている。なお、レース中は「折り返し地点に競技役員は配置していない」。次回以降に向けて「配置せざるを得ない」とした。

竹内氏は「今後、このようなことがないようにしたい。落ち度でございます。大変申し訳ございませんでした」と陳謝した。

大阪マラソンは、歴史に幕を下ろしたびわ湖毎日マラソンと合併するかたちで22年に市民マラソンに加えて日本代表選考会を兼ねるレースとしてスタート。前回からコースを変更し、今回が2回目だった。なお、前回はコース違いなどはなかった。

◇大阪マラソン2025(2月24日/大阪・大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ) JMCシリーズG1の大阪マラソンが東京世界選手権代表選考会を兼ねて行われ、イフニリング・アダン(エチオピア)が優勝した。近藤亮太(三菱重工)が初マラソン日本最高、日本歴代5位の2時間5分39秒で日本人トップの2位に入った。 アクシデントは30km過ぎにある天王寺公園近く、最後の折り返し地点。男子の先頭集団が正しい折り返し地点を越えると、テレビ中継用の固定カメラ台までも越えてから折り返した。先導する白バイと中継バイクも一緒だった。レース後、大会委員長を務める竹内章氏が会見を開いて事情を説明した。 竹内氏によると、「本来は正しい折り返し地点の先にカラーコーンを設置して遮断する予定だった」が、それが正しく配置されていなかった。固定カメラより先の部分については、人が出入りしないように柵が設けられており、選手たちはそこで折り返している。 距離にして「30mほど」だとし、「順位に影響したかはハッキリとは言えないが、記録には影響したはず」。実際、30~31kmのラップは、それまでよりも約10秒ほど要していた。 そのことに気づいた30.5kmの関門にいたスタッフが慌てて修正に向かったが、実際にどれだけの選手が間違えたかは現時点で把握できてておらず、「ある程度の人数」とし、女子選手は先頭から正しいコースで走っている。 なお、競技規則上、総走行距離の0.1%以内(約42m)であれば「記録は公認される」とし、今回の記録も公認される。選手たちは気づいていなかったそうで、フィニッシュ後に「もったいなかったね」と知らされている選手も。日本人トップの近藤は、表彰式のあとの取材で、メディアから伝え聞き驚いていた。 関係者には事前に「ハンドブック、図面が渡されている」とし、カラーコーンは現場に「積まれていた」ことがわかっている。なお、レース中は「折り返し地点に競技役員は配置していない」。次回以降に向けて「配置せざるを得ない」とした。 竹内氏は「今後、このようなことがないようにしたい。落ち度でございます。大変申し訳ございませんでした」と陳謝した。 大阪マラソンは、歴史に幕を下ろしたびわ湖毎日マラソンと合併するかたちで22年に市民マラソンに加えて日本代表選考会を兼ねるレースとしてスタート。前回からコースを変更し、今回が2回目だった。なお、前回はコース違いなどはなかった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.29

秋田で開催予定の東北高校駅伝 クマ出没のためトラックレースに変更

10月29日、秋田陸協ならびに東北高体連陸上競技専門部は、11月6日に開催予定の東北高校駅伝をトラックレース形式で実施すると発表した。駅伝コースの近辺でクマの目撃が相次いでいるための措置としている。 東北高校駅伝は東北6 […]

NEWS 田中希実がホノルルマラソンの1マイルに3年連続出場へ!前回上位占めたライバルたちと再戦

2025.10.29

田中希実がホノルルマラソンの1マイルに3年連続出場へ!前回上位占めたライバルたちと再戦

「ホノルルマラソン2025」の前日に開催される1マイルレース「カラカウアメリーマイル」に、東京世界選手権代表の田中希実(New Balance)がエントリーしたことがわかった。これで3年連続となる。 同レースはハワイ・ワ […]

NEWS ブダペスト代表の西山和弥、15年連続の川内優輝らが招待選手に/防府読売マラソン

2025.10.29

ブダペスト代表の西山和弥、15年連続の川内優輝らが招待選手に/防府読売マラソン

防府読売マラソン大会事務局は10月29日、MGCシリーズ2025-26の第56回防府読売マラソン(男子G1)のエントリー選手を発表した。 男子招待選手は23年ブダペスト世界選手権代表の西山和弥(トヨタ自動車)、パリ五輪M […]

NEWS 世界陸連がトレッドミルの世界選手権「RUN X」の開催を発表!総額賞金10万ドル&世界ロードランニング選手権の出場権授与

2025.10.29

世界陸連がトレッドミルの世界選手権「RUN X」の開催を発表!総額賞金10万ドル&世界ロードランニング選手権の出場権授与

世界陸連(WA)は10月27日、イタリアのフィットネス製品メーカー、テクノジムと提携して第1回世界トレッドミル選手権「RUN X」を2026年に開催すると発表した。 「RUN X」では5kmの競技が行われ、予選はテクノジ […]

NEWS 【女子200m】酒井菜夏(金沢ACJr/北鳴中3)24秒37=中学歴代8位タイ

2025.10.29

【女子200m】酒井菜夏(金沢ACJr/北鳴中3)24秒37=中学歴代8位タイ

第3回河北郡市記録会は10月25日、石川県かほく市のうのけ総合公園陸上競技場で行われ、女子200mで酒井菜夏(金沢ACJr/金沢北鳴中3)が中学歴代8位タイ、北信越中学新記録となる24秒37(-0.2)をマークした。 酒 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top