HOME 中学

2024.08.21

中学最速は小寺慎之助! 男子100m中学記録保持者が逆転で激戦制す/福井全中
中学最速は小寺慎之助! 男子100m中学記録保持者が逆転で激戦制す/福井全中

24年福井全中男子100mで優勝した小寺慎之助

【動画】小寺慎之助が男子100m制す!中学最速決定戦をチェック!

◇福井全中(8月17日~20日/福井・福井県営陸上競技場) 第51回全日本中学校選手権(以下、全中)の4日目・最終日が行われ、男子100mは大会直前の関東大会で10秒46の中学新記録を叩き出していた小寺慎之助(習志野四3千葉)が10秒70(-1.4)で悲願の全国タイトルを手にした。 前日の予選では、向かい風3.7mに阻まれ10秒93と6番目のタイムで決勝に駒を進めていた小寺。「予選はスタートからリズムに乗れず、(決勝に残れるか)最後の組が終わるまでヒヤヒヤでした」と振り返る。決勝当日の朝練習でも「緊張などから動きが硬くなっていた」というが、「周囲の励ましのお陰で落ち着いてスタートラインに立つことができました」と本来の力を発揮。「得意の後半で抜け出すイメージ通りのレースができました」と、フィニッシュ直前で逃げる井原琉翔(箕面五3大阪)をかわして、笑顔を爆発させた。 前回の全中でこの種目を制している同じ千葉の片山瑛太(鎌ヶ谷二/現・市船橋高)に憧れる。「片山先輩に続いて優勝することができてとてもうれしいです。関東大会で中学記録を出し、追われるプレッシャーもありましたが、勝てて安心しました」とホッと胸をなで下ろす。 昨年は骨盤の剥離骨折などで全中には出場していないものの、その際のリハビリはもちろん、冬から「スタートからしっかり重心に乗っていけるようになり、前半で温存したパワーを後半で発揮できるようになったことが大きい。得意の後半は、持ち味のバネを生かし特に前裁きがうまくできるようになりました」と、好調の要因を口にする。167cm、50kgとまだまだ華奢ながら、後半の爆発力には目を見張るものがあった。 秋にはU16大会が控える。「そこで、インターハイでも1年で2位に入り10秒26のベストを持っている清水さん(空跳、星稜高)と勝負し、勝つことが目標。中学記録もできれば10秒3~2台まで上げたい」と力強く抱負を話す。 また、好スタートから飛び出した井原が0秒03差の2位。直前の近畿大会で4.8mの追い風参考ながら10秒39を叩き出していた実力を発揮。「優勝が目標だったので悔しいですが、力を出し切れたので悔いはありません」と胸を張った。2月のスピードスケートの全中で500mを制している宮本哲朗(帯広一3北海道)が自己新の10秒84で3位と健闘。氷上に続き陸上のトラックでもメダルを獲得するなど気を吐いた。 今日で4日間の全日程が終了。最優秀選手は男子が110mハードルを制した後藤大樹(四街道北3千葉)、女子は800m優勝の石原万結(京山3岡山)が獲得した。 文/花木 雫

【動画】小寺慎之助が男子100m制す!中学最速決定戦をチェック!

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.22

佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ

SGH文スポ チャレンジ競技会上位成績 11組 橋本蒼平(佐久長聖1長野) 14.30.50 足立悠(鳥取城北2鳥取)  14.36.84 洞口稟太郎(九州学院3熊本)14.41.67 竹ノ下鳳瞳(鳥取城北2鳥取)14. […]

NEWS 箱根駅伝Stories/継続中最長シード・東洋大 激動のシーズンに高まる結束力 2年生世代が台頭

2025.12.22

箱根駅伝Stories/継続中最長シード・東洋大 激動のシーズンに高まる結束力 2年生世代が台頭

エース候補が待望の復活 なかでも、エース候補として台頭してきたのが松井海斗(2年)だ。昨年はU20世界選手権5000mに出場(16位)したものの、その直後に頸椎椎間板ヘルニアを発症。手術の影響で三大駅伝すべてを欠場した。 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/悔しさを味わってきた東農大・原田洋輔 「がっつり爪痕を残したい」 地元・戸塚で貢献を

2025.12.22

箱根駅伝Stories/悔しさを味わってきた東農大・原田洋輔 「がっつり爪痕を残したい」 地元・戸塚で貢献を

“1秒差”をスマートフォンの画面に設定 大学進学後も原田は地道な努力を重ね、「速いペースで淡々と押せる」という持ち味を武器に、1年目から箱根駅伝予選会に出場する機会をつかんだ。 しかし、初めてのハーフマラソンは1時間6分 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/ハーフで強さ示してきた帝京大・島田晃希 「エース区間を走りたい」期待の“大器”最後の舞台へ

2025.12.22

箱根駅伝Stories/ハーフで強さ示してきた帝京大・島田晃希 「エース区間を走りたい」期待の“大器”最後の舞台へ

高2の秋で大きく飛躍 三重県出身の島田は、全日本大学駅伝のコースが自宅から1kmほどにあり、子どもの頃から沿道で学生ランナーの走りを見てきた。9歳上の兄と7歳上の姉が陸上競技をやっていた影響もあって、小学5年になると陸上 […]

NEWS 大学対校男女混合駅伝のアンバサダーに堀未央奈が就任!来年2月15日開催、22チーム出場

2025.12.22

大学対校男女混合駅伝のアンバサダーに堀未央奈が就任!来年2月15日開催、22チーム出場

第6回大学対校男女混合駅伝出場チームをチェック! ・シード校 日本体育大学   6年連続6回目 大東文化大学   2年連続2回目(第2回大会はエントリー後、欠場) 順天堂大学    6年連続6回目 駿河台大学    3年 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top