2024.05.19
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場)
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが行われ、男子110mハードルは村竹ラシッド(JAL)が13秒22(-0.6)で快勝した。
「13秒1台後半ぐらいのつもりでいった」ものの、「スターティングブロックで前脚に力をかけ過ぎて」スタートの反応が遅れ、1台目の入りで左隣の高山峻野(ゼンリン)に先行された。
それでも、3台目あたりから立て直してトップに立つと、その後は力強く抜け出す。「後半は気持ち良く走れました」と、今年3月の全アフリカ大会王者であるルイ・フランソワ・メンディ(セネガル)に0.28秒差をつけてフィニッシュラインを駆け抜けた。
前半で「下手をしたら0.1秒ぐらいのロス」があっても、自身4度目となるパリ五輪参加標準記録(13秒27)突破。昨年は4月にケガがあってシーズン前半を棒に振ったため、比較は難しいが、「出力自体が上がっている感覚があります」。この日も、後半は「もう2、3台ぐらいあってもさらに加速できそう」と言うほどの身体の余裕があったという。
「課題が山積み」ながら、「これから暑くなってどんどん身体が動いてくるので、(動きを)合わせることができればもっともっとタイムは出せると思います」と手応えは十分。「日本選手権で1位を取って代表内定を決めるのは絶対」だが、あくまでも「ピークはパリ五輪」に置く。
3年前の東京五輪は、最終選考会の日本選手権の予選で参加標準記録を突破する13秒28をマークしながらも、準決勝で不正スタートのため失格となった。その悔しさを乗り越え、順大の先輩である泉谷駿介(住友電工)ともに13秒04の日本記録を持つまでになった社会人ルーキーは、「パリで最高のパフォーマンスを」と言葉に力を込めた。
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