2023.12.20
2023年アスレティックス・アワード受賞者と歴代MVPをチェック
◇日本陸連アスレティックス・アワード2023各賞受賞者
●アスリート・オブ・ザ・イヤー
北口榛花(JAL)
ブダペスト2023世界選手権の女子やり投で、フィールド種目の日本女子選手として初の金メダルを獲得。ダイヤモンドリーグでは3勝を挙げ、ファイナルでも日本選手初の優勝を果たすなど、目覚ましい活躍を見せた。拠点とするチェコの言語を習得してコーチや現地メディアとも流ちょうにコミュニケーションを取るなど、競技成績以外の努力や言動も注目され、日本の陸上選手に対する社会的評価も高めた。
●優秀選手賞
・川野将虎(旭化成)
ブダペスト2023世界選手権の男子35km競歩で銅メダルを獲得。オレゴン2022世界選手権の銀メダルに続く好成績を残し、近年は世界の有力国として君臨する日本の競歩勢の強さを世界に強くアピールした。
・泉谷駿介(住友電工)
ブダペスト2023世界選手権の男子110mハードルで、この種目の日本選手として初めて決勝に進出し5位入賞。ダイヤモンドリーグにおいても、ローザンヌ大会で優勝、ファイナル4位の成績を残すなど世界トップレベルの存在へと飛躍し、活況を呈している日本のハードル勢を力強くけん引した。
・サニブラウン アブデルハキーム(東レ)
ブダペスト2023世界選手権の男子100mで6位入賞。世界各国の選手層が極めて厚く激戦の男子100mで、オレゴン2022世界選手権7位に続く2大会連続の決勝進出と入賞を果たした偉業は、世界的にも高い評価を受けた。
・三浦龍司(順大)
ブダペスト2023世界選手権の男子3000m障害物で6位入賞。ダイヤモンドリーグにおいても入賞を重ね、ファイナルでも5位に入るなど、安定した実績を残し、日本選手がトラック長距離種目でも世界に通用することを印象づけた。
・田中希実(New Balance)
女子5000mにおいてブダペスト2023世界選手権8位入賞。また、昨年までの従来の日本記録を23秒余りも引き上げた。ダイヤモンドリーグや世界ロードランニング選手権大会でも入賞。さらに、数多くの種目やレースに出場するなど、独自のスタイルによる果敢な挑戦がファンの関心を大きく引き寄せた。
●新人賞
〔東京運動記者クラブ選出〕
・村竹ラシッド(順大)
9月の日本インカレ男子110mハードルで日本タイ記録の13秒04をマーク。今春に左脚肉離れに見舞われた苦難を乗り越え、さらなる進化を見せた。ブダペスト2023世界選手権5位入賞の泉谷駿介選手に並ぶ好記録で、来季以降の飛躍を予感させた。
・鈴木優花(第一生命グループ)
マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)では冷静なレース運びを見せ、終盤で一気に先頭に立って優勝。パリ五輪代表に内定した。マラソン3レース目ながら勝負強い走りが持ち味。初出場となるパリ2024オリンピックでの活躍に期待が懸かる。
〔日本陸連選出〕
・宮尾真仁(東洋大)
醴泉2023U20アジア陸上競技選手権の男子三段跳でU20日本記録を樹立し金メダルを獲得。その記録は今年のU20年代で世界5位に相当し、将来のさらなる活躍が期待される。
・瀧野未来(京都橘高3)
女子400mハードルにおいて、醴泉2023U20アジア陸上競技選手権で金メダルを獲得。その後、U20日本記録も樹立した。日本国内の大会でも個人種目、リレー種目ともに多くの優勝を果たすなど、U20年代の女子競技者の中でも顕著な活躍を見せ、今後一層の飛躍が期待される。
●特別賞
フン・ワンタク(香港/IRWJ:国際競歩審判員)
コロナ禍で海外からの審判員の招聘が難しかった2021年4月に、石川県輪島市で開催した大会に来日し国際競歩審判員として従事。渡航に伴う待機期間中もオンラインで本業の勤務を行うなど厳しい環境もいとわず受け入れて、この大会の記録が東京2020オリンピック参加資格対象条件を満たすことに貢献し、日本選手を同オリンピックでの活躍へと導く影の立役者となった。その他にも日本で開催する数多くの大会で国際競歩審判員として活躍し、長きにわたって日本の競歩界に貢献している。
◇日本陸連アスリート・オブ・ザ・イヤー 歴代受賞者
2007年 土佐礼子
2008年 オリンピック男子4×100mリレーメンバー
(塚原直貴、末續慎吾、高平慎士、朝原宣治)
2009年 村上幸史
2010年 福島千里
2011年 室伏広治
2012年 室伏広治
2013年 福士加代子
2014年 右代啓祐
2015年 谷井孝行
2016年 オリンピック男子4×100mリレーメンバー
(山縣亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥)
2017年 荒井広宙
2018年 大迫 傑
2019年 鈴木雄介
2021年 新谷仁美
2021年 池田向希
2022年 山西利和
2023年 北口榛花
2023年アスレティックス・アワード受賞者と歴代MVPをチェック
◇日本陸連アスレティックス・アワード2023各賞受賞者 ●アスリート・オブ・ザ・イヤー 北口榛花(JAL) ブダペスト2023世界選手権の女子やり投で、フィールド種目の日本女子選手として初の金メダルを獲得。ダイヤモンドリーグでは3勝を挙げ、ファイナルでも日本選手初の優勝を果たすなど、目覚ましい活躍を見せた。拠点とするチェコの言語を習得してコーチや現地メディアとも流ちょうにコミュニケーションを取るなど、競技成績以外の努力や言動も注目され、日本の陸上選手に対する社会的評価も高めた。 ●優秀選手賞 ・川野将虎(旭化成) ブダペスト2023世界選手権の男子35km競歩で銅メダルを獲得。オレゴン2022世界選手権の銀メダルに続く好成績を残し、近年は世界の有力国として君臨する日本の競歩勢の強さを世界に強くアピールした。 ・泉谷駿介(住友電工) ブダペスト2023世界選手権の男子110mハードルで、この種目の日本選手として初めて決勝に進出し5位入賞。ダイヤモンドリーグにおいても、ローザンヌ大会で優勝、ファイナル4位の成績を残すなど世界トップレベルの存在へと飛躍し、活況を呈している日本のハードル勢を力強くけん引した。 ・サニブラウン アブデルハキーム(東レ) ブダペスト2023世界選手権の男子100mで6位入賞。世界各国の選手層が極めて厚く激戦の男子100mで、オレゴン2022世界選手権7位に続く2大会連続の決勝進出と入賞を果たした偉業は、世界的にも高い評価を受けた。 ・三浦龍司(順大) ブダペスト2023世界選手権の男子3000m障害物で6位入賞。ダイヤモンドリーグにおいても入賞を重ね、ファイナルでも5位に入るなど、安定した実績を残し、日本選手がトラック長距離種目でも世界に通用することを印象づけた。 ・田中希実(New Balance) 女子5000mにおいてブダペスト2023世界選手権8位入賞。また、昨年までの従来の日本記録を23秒余りも引き上げた。ダイヤモンドリーグや世界ロードランニング選手権大会でも入賞。さらに、数多くの種目やレースに出場するなど、独自のスタイルによる果敢な挑戦がファンの関心を大きく引き寄せた。 ●新人賞 〔東京運動記者クラブ選出〕 ・村竹ラシッド(順大) 9月の日本インカレ男子110mハードルで日本タイ記録の13秒04をマーク。今春に左脚肉離れに見舞われた苦難を乗り越え、さらなる進化を見せた。ブダペスト2023世界選手権5位入賞の泉谷駿介選手に並ぶ好記録で、来季以降の飛躍を予感させた。 ・鈴木優花(第一生命グループ) マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)では冷静なレース運びを見せ、終盤で一気に先頭に立って優勝。パリ五輪代表に内定した。マラソン3レース目ながら勝負強い走りが持ち味。初出場となるパリ2024オリンピックでの活躍に期待が懸かる。 〔日本陸連選出〕 ・宮尾真仁(東洋大) 醴泉2023U20アジア陸上競技選手権の男子三段跳でU20日本記録を樹立し金メダルを獲得。その記録は今年のU20年代で世界5位に相当し、将来のさらなる活躍が期待される。 ・瀧野未来(京都橘高3) 女子400mハードルにおいて、醴泉2023U20アジア陸上競技選手権で金メダルを獲得。その後、U20日本記録も樹立した。日本国内の大会でも個人種目、リレー種目ともに多くの優勝を果たすなど、U20年代の女子競技者の中でも顕著な活躍を見せ、今後一層の飛躍が期待される。 ●特別賞 フン・ワンタク(香港/IRWJ:国際競歩審判員) コロナ禍で海外からの審判員の招聘が難しかった2021年4月に、石川県輪島市で開催した大会に来日し国際競歩審判員として従事。渡航に伴う待機期間中もオンラインで本業の勤務を行うなど厳しい環境もいとわず受け入れて、この大会の記録が東京2020オリンピック参加資格対象条件を満たすことに貢献し、日本選手を同オリンピックでの活躍へと導く影の立役者となった。その他にも日本で開催する数多くの大会で国際競歩審判員として活躍し、長きにわたって日本の競歩界に貢献している。 ◇日本陸連アスリート・オブ・ザ・イヤー 歴代受賞者 2007年 土佐礼子 2008年 オリンピック男子4×100mリレーメンバー (塚原直貴、末續慎吾、高平慎士、朝原宣治) 2009年 村上幸史 2010年 福島千里 2011年 室伏広治 2012年 室伏広治 2013年 福士加代子 2014年 右代啓祐 2015年 谷井孝行 2016年 オリンピック男子4×100mリレーメンバー (山縣亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥) 2017年 荒井広宙 2018年 大迫 傑 2019年 鈴木雄介 2021年 新谷仁美 2021年 池田向希 2022年 山西利和 2023年 北口榛花
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