HOME 国内、世界陸上、日本代表
男子3000m障害・青木涼真「そろそろ決勝に行かないと」を実現!渾身スパートで5着/世界陸上
男子3000m障害・青木涼真「そろそろ決勝に行かないと」を実現!渾身スパートで5着/世界陸上

予選5着で初の決勝進出を決めた青木涼真

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)1日目

ブダペスト世界陸上1日目のモーニングセッションが行われ、男子3000m障害では青木涼真(Honda)が8分20秒54の今季ベストをマークして5着に食い込み、自身初の世界大会決勝進出を果たした。

広告の下にコンテンツが続きます

2021年東京五輪、昨年のオレゴン世界選手権と3年連続の世界大会挑戦。ここまではいずれも予選敗退に終わり、「そろそろ決勝に行かないと自分の目標にたどりつかない」と気合十分。ここ数年、練習拠点の1つにしている米国のプロチーム「バウワーマン・トラッククラブ」のコーチからも「お前の力なら予選は通る」と言われていたそうで、心身ともに充実した状態で臨んだ。

マークする相手を複数人決め、レースの動きに合わせて先頭集団で戦う。そしてラスト1周。決勝進出には5着に入らなければならないが、9人の集団の中で8番手だ。それでも青木は、「勝てるかな」という不安はあったものの「ラスト1周まで残っているという高揚感がありました」。加えて、この争いを勝ち抜けば「自分のレベルを確認できる」というチャレンジの姿勢も、終盤のスパートの力になった。

最後の障害を越えた時点では前方の5人から少し離された6番手争いだったが、そこから猛然と追い込み、1人かわしてフィニッシュに飛び込む。日本勢として2003年パリ大会の岩水嘉孝(トヨタ自動車)以来の決勝進出に、「ここで(決勝に)行って経験を積めたらパリ五輪、東京世界選手権と自分の目標に近づくと思っていた。その通過ラインとして、ひとつ安心しました」と笑顔で振り返った。

3日後の決勝に向けては、「決勝はまったく未知です」と苦笑い。だが、「かといって、何も用意しないで臨んだらこの機会が無駄になってしまう」と目線を上げる。

広告の下にコンテンツが続きます

室内シーズンから積極的にレースをこなし、スピードを磨いてきた。6月の日本選手権では障害手前で転倒するアクシデントに見舞われて7位にとどまったが、7月のアジア選手権で日本勢36年ぶりの金メダルに輝くなど成長の跡を見せる。

「ここから上は少しずつ刻んでいくことになる。12番ぐらいを目標に、1人ずつ食って行かないと上には上がれない」と青木。3組4着で予選突破した三浦龍司(順大)のレースぶりも「勉強したい」と、この先の自分が目指すものに向けてさらなる成長へのきっかけをつかみに行く。

決勝は8月22日午後9時42分(日本時間23日午前4時42分)に行われる。

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)1日目 ブダペスト世界陸上1日目のモーニングセッションが行われ、男子3000m障害では青木涼真(Honda)が8分20秒54の今季ベストをマークして5着に食い込み、自身初の世界大会決勝進出を果たした。 2021年東京五輪、昨年のオレゴン世界選手権と3年連続の世界大会挑戦。ここまではいずれも予選敗退に終わり、「そろそろ決勝に行かないと自分の目標にたどりつかない」と気合十分。ここ数年、練習拠点の1つにしている米国のプロチーム「バウワーマン・トラッククラブ」のコーチからも「お前の力なら予選は通る」と言われていたそうで、心身ともに充実した状態で臨んだ。 マークする相手を複数人決め、レースの動きに合わせて先頭集団で戦う。そしてラスト1周。決勝進出には5着に入らなければならないが、9人の集団の中で8番手だ。それでも青木は、「勝てるかな」という不安はあったものの「ラスト1周まで残っているという高揚感がありました」。加えて、この争いを勝ち抜けば「自分のレベルを確認できる」というチャレンジの姿勢も、終盤のスパートの力になった。 最後の障害を越えた時点では前方の5人から少し離された6番手争いだったが、そこから猛然と追い込み、1人かわしてフィニッシュに飛び込む。日本勢として2003年パリ大会の岩水嘉孝(トヨタ自動車)以来の決勝進出に、「ここで(決勝に)行って経験を積めたらパリ五輪、東京世界選手権と自分の目標に近づくと思っていた。その通過ラインとして、ひとつ安心しました」と笑顔で振り返った。 3日後の決勝に向けては、「決勝はまったく未知です」と苦笑い。だが、「かといって、何も用意しないで臨んだらこの機会が無駄になってしまう」と目線を上げる。 室内シーズンから積極的にレースをこなし、スピードを磨いてきた。6月の日本選手権では障害手前で転倒するアクシデントに見舞われて7位にとどまったが、7月のアジア選手権で日本勢36年ぶりの金メダルに輝くなど成長の跡を見せる。 「ここから上は少しずつ刻んでいくことになる。12番ぐらいを目標に、1人ずつ食って行かないと上には上がれない」と青木。3組4着で予選突破した三浦龍司(順大)のレースぶりも「勉強したい」と、この先の自分が目指すものに向けてさらなる成長へのきっかけをつかみに行く。 決勝は8月22日午後9時42分(日本時間23日午前4時42分)に行われる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.22

佐久長聖1年の橋本蒼平が5000m14分30秒50でトップ/SGH文スポ チャレンジ

12月23日、滋賀県守山市のSGホールディングスグループ陸上競技場で令和7年度SGH文スポ チャレンジ競技会が開催された。 同大会は主に前日の全国高校駅伝(男子)に出場した学校のうち、出走できなかった選手たちを中心に参加 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/継続中最長シード・東洋大 激動のシーズンに高まる結束力 2年生世代が台頭

2025.12.22

箱根駅伝Stories/継続中最長シード・東洋大 激動のシーズンに高まる結束力 2年生世代が台頭

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 「チームのために走る」 20年連続で箱根駅伝のシード権を守り続けてい […]

NEWS 箱根駅伝Stories/悔しさを味わってきた東農大・原田洋輔 「がっつり爪痕を残したい」 地元・戸塚で貢献を

2025.12.22

箱根駅伝Stories/悔しさを味わってきた東農大・原田洋輔 「がっつり爪痕を残したい」 地元・戸塚で貢献を

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 10月の箱根駅伝予選会で東農大は6位を占め、2 […]

NEWS 箱根駅伝Stories/ハーフで強さ示してきた帝京大・島田晃希 「エース区間を走りたい」期待の“大器”最後の舞台へ

2025.12.22

箱根駅伝Stories/ハーフで強さ示してきた帝京大・島田晃希 「エース区間を走りたい」期待の“大器”最後の舞台へ

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 身近にあった箱根駅伝 この1年で帝京大の長距離種目の歴代記録がガラリ […]

NEWS 大学対校男女混合駅伝のアンバサダーに堀未央奈が就任!来年2月15日開催、22チーム出場

2025.12.22

大学対校男女混合駅伝のアンバサダーに堀未央奈が就任!来年2月15日開催、22チーム出場

第6回全国大学対校男女混合駅伝の大会要項が公開され、大会アンバサダーに元乃木坂46の堀未央奈さんが選ばれた。 堀さんは乃木坂46の2期生として加入し、『バレッタ』でセンターを務めるなど人気メンバーとして活躍。21年3月に […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top