HOME 高校

2023.06.18

男子400mH・橋本諒生が50秒96でV!ライバルと「49秒台対決ができるように」女子は瀧野未来が連覇/IH近畿
男子400mH・橋本諒生が50秒96でV!ライバルと「49秒台対決ができるように」女子は瀧野未来が連覇/IH近畿

近畿地区大会男子400mHを制した橋本諒生(乙訓3京都)

◇インターハイ近畿地区大会(6月15日~18日/和歌山・紀三井寺公園競技場)3日目

夏の北海道インターハイを懸けた近畿地区大会の3日目が行われ、男子400mハードルは橋本諒生(乙訓3京都)が初の50秒台突入となる50秒96で優勝を飾った。

広告の下にコンテンツが続きます

6月上旬の京都府大会を51秒24の大会新記録で制していた橋本だが、前日の準決勝で脚にケイレンを起こし、万全の状態ではなかったという。だが、持ち前のキレのあるハードリングで序盤から先行すると、最後まで勢いを途切れさせることなくフィニッシュ。2位(52秒04)の徳田隼(寝屋川3大阪)に1秒以上の大差をつけた。

それでも、「目標の一つだった50秒台を出せたことは良かったですが、後半は向かい風に負け、身体が浮いてしまったのが反省点。それがなければ大会記録(50秒62)も更新できたと思うので残念です」と悔しさをにじませた。

昨年は近畿大会を2位で突破したものの、インターハイでは力を出し切れずに予選で敗退した。しかし、秋のU18大会300mハードルでは、高校最高記録(35秒75)を持っていた同学年の渕上翔太(東福岡)に次ぐ2位を占めた。

冬季は走力強化に取り組んだ。5月に「人生で初めて走りました」と言う400mで48秒56をマークしてその成果を確認したが、「まだ前半が遅い」とし、「さらにスピードを磨き、持ち味のハードリングを生かしたレースができるようにしたい」と語る。

各地でハイレベルの記録が出ているが、頂点に立つために、意識するライバルがいる。「インターハイでは、渕上選手と49秒台対決ができるようがんばりたい」。橋本は、夏に向けての意気込みを口にした。

2位から7位が52秒台と、インターハイ出場権を懸けた争いは大混戦となり、それを制した徳田は自己新。52秒30で兵庫覇者の金田壮平(社3)が3位に続いた。

女子は昨年の徳島インターハイ覇者・瀧野未来(京都橘3)が58秒74で貫録勝ち。約10日前のU20アジア選手権でも金メダルを獲得しているが、ハードな日程にも「タイムはダメでしたが、15歩でいく3台目までスムーズにこなせたことは収穫」と納得の表情を見せる。

連覇が懸かるインターハイに向けて、「この流れを、16歩で行く6台目までうまくつなげられれば、目標の高校記録(57秒09)も出せると思います」ときっぱり。ここからさらにギアを上げていく心構えでいる。

京都橘はこの日、森本海咲希(3年)が200mを24秒26(±0)の自己新で制して100mとの2冠に輝き、初日の400mVの福井綾乃(3年)と合わせてスプリント種目を完全制覇。4×100mリレーを含む5種目を制するなど、学校対抗では52点でトップに立つ。最終日にも瀧野、福井を軸とした4×400mリレーなどが控えており、初の近畿総合優勝に向けて前進した。

全国インターハイは8月2日から6日に北海道・厚別公園競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。

文/花木 雫
写真/弓庭保夫

◇インターハイ近畿地区大会(6月15日~18日/和歌山・紀三井寺公園競技場)3日目 夏の北海道インターハイを懸けた近畿地区大会の3日目が行われ、男子400mハードルは橋本諒生(乙訓3京都)が初の50秒台突入となる50秒96で優勝を飾った。 6月上旬の京都府大会を51秒24の大会新記録で制していた橋本だが、前日の準決勝で脚にケイレンを起こし、万全の状態ではなかったという。だが、持ち前のキレのあるハードリングで序盤から先行すると、最後まで勢いを途切れさせることなくフィニッシュ。2位(52秒04)の徳田隼(寝屋川3大阪)に1秒以上の大差をつけた。 それでも、「目標の一つだった50秒台を出せたことは良かったですが、後半は向かい風に負け、身体が浮いてしまったのが反省点。それがなければ大会記録(50秒62)も更新できたと思うので残念です」と悔しさをにじませた。 昨年は近畿大会を2位で突破したものの、インターハイでは力を出し切れずに予選で敗退した。しかし、秋のU18大会300mハードルでは、高校最高記録(35秒75)を持っていた同学年の渕上翔太(東福岡)に次ぐ2位を占めた。 冬季は走力強化に取り組んだ。5月に「人生で初めて走りました」と言う400mで48秒56をマークしてその成果を確認したが、「まだ前半が遅い」とし、「さらにスピードを磨き、持ち味のハードリングを生かしたレースができるようにしたい」と語る。 各地でハイレベルの記録が出ているが、頂点に立つために、意識するライバルがいる。「インターハイでは、渕上選手と49秒台対決ができるようがんばりたい」。橋本は、夏に向けての意気込みを口にした。 2位から7位が52秒台と、インターハイ出場権を懸けた争いは大混戦となり、それを制した徳田は自己新。52秒30で兵庫覇者の金田壮平(社3)が3位に続いた。 女子は昨年の徳島インターハイ覇者・瀧野未来(京都橘3)が58秒74で貫録勝ち。約10日前のU20アジア選手権でも金メダルを獲得しているが、ハードな日程にも「タイムはダメでしたが、15歩でいく3台目までスムーズにこなせたことは収穫」と納得の表情を見せる。 連覇が懸かるインターハイに向けて、「この流れを、16歩で行く6台目までうまくつなげられれば、目標の高校記録(57秒09)も出せると思います」ときっぱり。ここからさらにギアを上げていく心構えでいる。 京都橘はこの日、森本海咲希(3年)が200mを24秒26(±0)の自己新で制して100mとの2冠に輝き、初日の400mVの福井綾乃(3年)と合わせてスプリント種目を完全制覇。4×100mリレーを含む5種目を制するなど、学校対抗では52点でトップに立つ。最終日にも瀧野、福井を軸とした4×400mリレーなどが控えており、初の近畿総合優勝に向けて前進した。 全国インターハイは8月2日から6日に北海道・厚別公園競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。 文/花木 雫 写真/弓庭保夫

インターハイ近畿地区大会2日目の優勝者

●男子 200m 津田伊万(洛南3京都) 21秒20(-0.9) 400mH 橋本諒生(乙訓3京都) 50秒96 3000m障害 加嶋 翼(洛南2京都) 9分08秒16 5000m競歩 逢坂草太朗(川西緑台3兵庫) 20分23秒60=大会新 走高跳 川﨑俊祐(市尼崎3兵庫) 2m10 やり投 渡邉 宙(草津東3) 65m20 ●女子 200m 森本海咲希(京都橘3) 24秒26(±0) 400mH 瀧野未来(京都橘3) 58秒74 5000m競歩 林 千華(立命館宇治2京都) 24分00秒55 棒高跳 松井愛果(大塚2大阪) 3m80 三段跳 釣本陽香(大阪桐蔭3) 12m48 (+0.1) 円盤投 矢野結衣(添上2奈良) 42m25

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.05.02

単独インタビュー「私は田中希実ですと自信を持って言えるようになった」プロ1年目の総括と思い描くパリでのレース

昨年4月、田中希実は実業団チームを離れて「New Balance」所属の“プロランナー”としてのキャリアをスタートさせた。 プロとして駆け抜けた1年。ブダペスト世界選手権では5000m8位入賞し、ダイヤモンドリーグ(DL […]

NEWS 塩尻和也、太田智樹、相澤晃がパリ五輪に近づくか!?田澤が欠場、次の勢力は!?/日本選手権10000m

2024.05.02

塩尻和也、太田智樹、相澤晃がパリ五輪に近づくか!?田澤が欠場、次の勢力は!?/日本選手権10000m

パリ五輪代表選考会となる第108回日本選手権10000mが5月3日に静岡・小笠山総合運動公園静岡スタジアムで行われる。男子の有力選手を見ていこう。 【女子のみどころ】3連覇中の本命・廣中が不在 小海遥、五島莉乃、高島由香 […]

NEWS 3連覇中の本命・廣中が不在 小海遥、五島莉乃、高島由香の三つ巴か/日本選手権10000m

2024.05.02

3連覇中の本命・廣中が不在 小海遥、五島莉乃、高島由香の三つ巴か/日本選手権10000m

パリ五輪代表選考会となる第108回日本選手権10000mが5月3日に静岡・小笠山総合運動公園静岡スタジアムで行われる。女子の有力選手を見ていこう。 【男子の見どころ】塩尻和也、太田智樹、相澤晃がパリ五輪に近づくか!?田澤 […]

NEWS セイコーGGPやり投に新井涼平、巖優作、佐藤友佳らが追加登録! 海外勢は87m35のハーマンがエントリー

2024.05.02

セイコーGGPやり投に新井涼平、巖優作、佐藤友佳らが追加登録! 海外勢は87m35のハーマンがエントリー

日本陸連は4月24日、セイコーゴールデングランプリ陸上2024東京(5月19日/東京・国立競技場)の男女やり投の全出場選手を発表した。 男子は、すでに出場が発表されていたディーン元気(ミズノ)、﨑山雄太(愛媛競技力本部) […]

NEWS 世界陸連オフィシャルサポーターの森永製菓が世界リレーを協賛/アメリカでしか手に入らない「Chargel」プレゼントキャンペーンも実施!
PR

2024.05.02

世界陸連オフィシャルサポーターの森永製菓が世界リレーを協賛/アメリカでしか手に入らない「Chargel」プレゼントキャンペーンも実施!

森永製菓株式会社は5月2日、世界陸連(WA)が主催する世界リレーバハマ2024(5月4日~5日)への協賛を決定したことを発表した。 森永製菓は1899年創業の食品メーカーで、菓子のほかスポーツ栄養部門にも力を入れ「inゼ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top