◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)3日目
学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの最終日が行われ、男子800mは松本純弥(法政大)が1分48秒28で2年ぶり3回目の優勝を果たした。
二見優輝(筑波大)がラスト1周のバックストレートでかけるラストスパートに反応して首位に立つことをイメージしてスタートラインに立った松本。序盤は様子を見るかのように後方でレースを進めた。
200m通過した辺りから、じわじわと位置取りを上げながら入ったラスト1周。バックストレートに入ると二見がペースを上げようとしたところをすかさず反応して、一気に加速する。残り200mになる頃には二見に追いつくと、最後まで粘り切って後続を突き放してフィニッシュした。
2年ぶりの自己ベスト(1分47秒20)更新を狙っていたという松本。1周通過のタイムが54秒とスローペースだったため「勝負に切り替えて、冷静に対処したことでイメージしていた通りにできました。ラストスパートに自信があるので、2位を離せたことは良かったです」と振り返る。
日本インカレ男子800mでの4連覇を目標に掲げ、法政二高から法大へ。1年、2年と順調に連覇を重ねたが、昨年は2位と優勝を逃した。
4連覇こそ叶わなかったが、最後となった日本インカレの舞台で“定位置”に戻ってきた松本。800mでの日本記録更新が今後の大きなターゲットだが、「まずは自己ベストを更新したい」と語る。今回の優勝を弾みにして、一歩ずつ高みを目指す。
2位になったのは日本選手権覇者の金子魅玖人(中大)。海外の経験を積みながら、オレゴン世界選手権の参加標準記録(1分45秒20)を切ることを視野に入れつつ、海外での3試合を含む連戦を重ねた。疲労感はあるものの、昨年より「忍耐力がついた」と言う。
二見と松本がラストスパートをかけた後、身につけた忍耐力を生かしてラスト100m付近で松本に追いつく。「残りは松本さんと勝負しようと思いましたが、速くて勝負になりませんでした」と悔しさをにじませた。
文/野田しほり
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二見優輝(筑波大)がラスト1周のバックストレートでかけるラストスパートに反応して首位に立つことをイメージしてスタートラインに立った松本。序盤は様子を見るかのように後方でレースを進めた。
200m通過した辺りから、じわじわと位置取りを上げながら入ったラスト1周。バックストレートに入ると二見がペースを上げようとしたところをすかさず反応して、一気に加速する。残り200mになる頃には二見に追いつくと、最後まで粘り切って後続を突き放してフィニッシュした。
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