HOME 国内、大学

2022.09.12

立命大が歓喜のマイルリレー連覇!山本亜美は400mHと2冠に涙/日本IC
立命大が歓喜のマイルリレー連覇!山本亜美は400mHと2冠に涙/日本IC

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)3日目

広告の下にコンテンツが続きます

学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの最終日が行われた。女子のフィナーレを飾る4×400mリレーは、2走でトップに立った立命大がそのまま逃げ切り、3分38秒43の好タイムで前回の初優勝に続く2連覇を果たした。

メンバーはそのままながら予選から走順を入れ替えて臨んだ立命大。「決勝に残ったどのチームとも差がなくて混戦になると思っていたので、レース展開を予想し、少しでも個々がより持ち味を発揮できる走順をコーチや仲間と話し合って決めました」。ただ1人昨年の優勝を経験している工藤芽衣がその理由を説明する。

予選は1走から順に吉岡里奈、山本亜美、工藤、そして初日の400mで5位に食い込んでいる松尾季奈で臨み3分42秒67で4組1位で通過。決勝は当初、関西インカレ決勝時と同様、松尾、山本、吉岡、工藤とつなぐ予定だったが、工藤が「高校時代から走っていて慣れている」ことと「追いかけてこそ力を出せるタイプ」ことを考慮して昨年同様の2走に入って流れを作った。

予選の2走からアンカーへと代わった山本も高校時代から慣れ親しんだ走順。その経験を重視したオーダーがズバリと当たった。

広告の下にコンテンツが続きます

決勝の序盤は1走に400m覇者の森山静穂を投入した福岡大が大きくリードを奪うも、2走の工藤が、「前半は無理せず、ラストの直線でトップに立つ想定通りの走りができました」と話すように、徐々に福岡大との差を詰めて、身体一つリードを奪い先頭で3走の吉岡へとバトンをつないだ。

その後も、混戦となる2位争いを尻目にリードを広げた立命大。直前の400mハードルでVを飾り勢いに乗るアンカーの山本へ。「高校時代に叶わなかったマイルリレーで日本一を取りたくて立命大への進学を決めた」という山本。昨年はケガもあって「400mハードルもダメで、マイルもメンバーに入ることができずチームに貢献できませんでしたが、今年はスタート前から走れる喜びをかみしめながら全力で挑みました」と涙を浮かべる。

5位から順位を上げて2位に上がってきたのは、高校時代のチームメートで400mで2位に食い込んでいる園田学園女大の安達茉鈴。「絶対に抜かせない」。怒濤の追い上げを封じて歓喜のフィニッシュを飾った。

メンバーただ1人の4年生の松尾は、「個人の400mは優勝を狙って最初から突っ込むレースをして結果が残せなかったので、マイルはペース配分を考え自分らしいレースができたと思います。いい仲間に恵まれ日本一が取れてうれしい」と、こちらも目頭を熱くした。

広告の下にコンテンツが続きます

地元・京都で7年ぶりの総合Vを狙ったが、最終日まで優勝がなく苦戦を強いられた立命大。それでも最終日に2種目を制して意地を見せた。松尾を除く3人が残る来年も、「3連覇を目指します」と口をそろえるメンバーたち。45点で5位に終わった総合のリベンジも含め、さらなる飛躍を誓った。

400mHも制した山本亜美

文/花木 雫

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)3日目 学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの最終日が行われた。女子のフィナーレを飾る4×400mリレーは、2走でトップに立った立命大がそのまま逃げ切り、3分38秒43の好タイムで前回の初優勝に続く2連覇を果たした。 メンバーはそのままながら予選から走順を入れ替えて臨んだ立命大。「決勝に残ったどのチームとも差がなくて混戦になると思っていたので、レース展開を予想し、少しでも個々がより持ち味を発揮できる走順をコーチや仲間と話し合って決めました」。ただ1人昨年の優勝を経験している工藤芽衣がその理由を説明する。 予選は1走から順に吉岡里奈、山本亜美、工藤、そして初日の400mで5位に食い込んでいる松尾季奈で臨み3分42秒67で4組1位で通過。決勝は当初、関西インカレ決勝時と同様、松尾、山本、吉岡、工藤とつなぐ予定だったが、工藤が「高校時代から走っていて慣れている」ことと「追いかけてこそ力を出せるタイプ」ことを考慮して昨年同様の2走に入って流れを作った。 予選の2走からアンカーへと代わった山本も高校時代から慣れ親しんだ走順。その経験を重視したオーダーがズバリと当たった。 決勝の序盤は1走に400m覇者の森山静穂を投入した福岡大が大きくリードを奪うも、2走の工藤が、「前半は無理せず、ラストの直線でトップに立つ想定通りの走りができました」と話すように、徐々に福岡大との差を詰めて、身体一つリードを奪い先頭で3走の吉岡へとバトンをつないだ。 その後も、混戦となる2位争いを尻目にリードを広げた立命大。直前の400mハードルでVを飾り勢いに乗るアンカーの山本へ。「高校時代に叶わなかったマイルリレーで日本一を取りたくて立命大への進学を決めた」という山本。昨年はケガもあって「400mハードルもダメで、マイルもメンバーに入ることができずチームに貢献できませんでしたが、今年はスタート前から走れる喜びをかみしめながら全力で挑みました」と涙を浮かべる。 5位から順位を上げて2位に上がってきたのは、高校時代のチームメートで400mで2位に食い込んでいる園田学園女大の安達茉鈴。「絶対に抜かせない」。怒濤の追い上げを封じて歓喜のフィニッシュを飾った。 メンバーただ1人の4年生の松尾は、「個人の400mは優勝を狙って最初から突っ込むレースをして結果が残せなかったので、マイルはペース配分を考え自分らしいレースができたと思います。いい仲間に恵まれ日本一が取れてうれしい」と、こちらも目頭を熱くした。 地元・京都で7年ぶりの総合Vを狙ったが、最終日まで優勝がなく苦戦を強いられた立命大。それでも最終日に2種目を制して意地を見せた。松尾を除く3人が残る来年も、「3連覇を目指します」と口をそろえるメンバーたち。45点で5位に終わった総合のリベンジも含め、さらなる飛躍を誓った。 400mHも制した山本亜美 文/花木 雫

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.04.29

3000m障害・三浦龍司 パリ五輪内定は持ち越しも8分22秒07で制し「勝負に勝つという意味では良かった」/織田記念

◇第58回織田幹雄記念(4月29日/ホットスタッフフィールド広島) 日本グランプリシリーズG1の織田記念が行われ、男子3000m障害は三浦龍司(SUBARU)が8分22秒07で優勝した。昨年のブダペスト世界選手権6位のた […]

NEWS 東京五輪代表・青山華依が涙の復活 チャレンジレースから決勝へ「レース経験を戻していきたい」/織田記念

2024.04.29

東京五輪代表・青山華依が涙の復活 チャレンジレースから決勝へ「レース経験を戻していきたい」/織田記念

◇第58回織田幹雄記念(4月29日/ホットスタッフフィールド広島) 日本グランプリシリーズG1の織田記念が行われ、女子100mはハリス・ジョージア(豪州)が11秒57(±0)で優勝した。日本人トップの2位に石川優(青学大 […]

NEWS 女子100mH・田中佑美が混戦抜け出し13秒00でV 「しっかり流れに乗れた」/織田記念

2024.04.29

女子100mH・田中佑美が混戦抜け出し13秒00でV 「しっかり流れに乗れた」/織田記念

◇第58回織田幹雄記念(4月29日/ホットスタッフフィールド広島) 日本グランプリG1の織田記念が行われ、12秒台のベストを持つ日本人5人が出場した女子100mハードルは、ブタペスト世界選手権代表の田中佑美(富士通)が1 […]

NEWS 110mH村竹ラシッドが13秒29!社会人デビューもフィニッシュ後転倒で「2年連続ヒヤヒヤ」/織田記念

2024.04.29

110mH村竹ラシッドが13秒29!社会人デビューもフィニッシュ後転倒で「2年連続ヒヤヒヤ」/織田記念

◇第58回織田幹雄記念(4月29日/ホットスタッフフィールド広島) 日本グランプリG1の織田記念が行われ、男子110mハードルは村竹ラシッド(JAL)が13秒29(-0.6)をマークして制した。 広告の下にコンテンツが続 […]

NEWS 【大会結果】第58回織田幹雄記念(2024年4月29日)

2024.04.29

【大会結果】第58回織田幹雄記念(2024年4月29日)

【大会結果】第58回織田幹雄記念(2024年4月29日/ホットスタッフフィールド広島) グランプリ ●男子 100m   守祐陽(大東大)    10秒26(+0.7) 1500m  G.アブラハム(阿見AC) 3分39 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top