◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン) 最終日
オレゴン世界陸上最終日のモーニングセッションに行われた男子35km競歩で、前回のドーハ大会50km競歩に続く出場となった野田明宏(自衛隊体育学校)が2時間25分29秒で9位と、あとわずかのところで入賞を逃した。
序盤は2位集団でレースを進めていた野田は、7km地点のペースアップに対応できす、集団から後退。「最初から勝負させてもらえなかったので、(一度ポジションを下げて)後半にできるだけ追い上げていこうという気持ちでいたが、なかなか前からも選手が落ちてこなかった」と苦しい展開でのレースとなってしまった。
その中でも自身のペースを守りながら歩き続けると、25kmから徐々に順位を上げて一時は入賞圏内の6位にまで浮上し、さらに前を追いかける見せ場も作った。しかしながら、以降は1kmごとのラップが5秒ほど落ちてしまい、逆に後方にいた選手にかわされて最終的には8位と8秒差でのフィニッシュとなった。
12年のロンドン五輪は20km競歩で出場。以降は50km競歩に距離を伸ばし、18年には日本記録を樹立したが、翌年の世界選手権は無念の途中棄権、東京五輪も逃すなど苦しい時期も過ごす。
それでも、世界トップクラスの選手層を誇る日本において、新種目の35kmでも世界選手権の出場権を獲得。世界の舞台で堂々の歩きを披露した。
「ここを一歩として、コーチの谷井(孝行)さんやサポートしてくださった方々に恩返しできたら良いなと思います」と涙ながらに語った野田。悔しさを糧にして、次のステージに歩み出す。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.06.09
やり投・北口榛花がエントリー!DL今季2戦目出場なるか
世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)第6戦のオスロ大会(ノルウェー)のエントリー選手が発表され、女子やり投に北口榛花(JAL)が登録した。 北口は昨年のパリ五輪金。すでに東京世界選手権の代表に内定している。今年 […]
2025.06.09
400mH新女王・瀧野未来が流した大粒の涙「情けなかった…」韓国帰りで駆け抜けた4日間/日本IC
◇天皇賜盃第94回日本学生対校選手権(6月5日~8日/岡山・JFE晴れの国スタジアム) 学生日本一を決める日本インカレが4日間にわたって行われた。 広告の下にコンテンツが続きます 大会最終日。女子400mハードルで前回優 […]
2025.06.09
女子20km競歩はペレスが快勝 1週間前に交通事故も実力見せつける/WA競歩ツアー
6月7日、世界陸連(WA)競歩ツアー・ゴールドの第38回ラ・コルーニャ国際グランプリがスペインで行われ、女子20km競歩では35km競歩の世界記録保持者M.ペレス(スペイン)が1時間27分22秒で優勝した。 ペレスはブダ […]
2025.06.09
女子ハンマー投で18歳・張家楽がU20世界新! 男子砲丸投ファッブリは22m31の今季世界最高/WAコンチネンタルツアー
6月8日、世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・チャレンジャーの国際シュパーカッセハンマー投大会がドイツで開催され、女子ハンマー投で2位に入った張家楽(中国)が75m14のU20世界記録を樹立した。従来のU20世界記録は […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析