HOME ニュース、国内

2022.03.13

棒高跳フランス帰りの山本聖途が5m60 世界選手権&日本記録へ手応え/日本選手権室内
棒高跳フランス帰りの山本聖途が5m60 世界選手権&日本記録へ手応え/日本選手権室内


◇日本選手権・室内競技(3月12、13日/大阪城ホール)

男子棒高跳は、オリンピック3大会代表の山本聖途(トヨタ自動車)が5m60で制した。優勝を決めたあとは、オレゴン世界選手権の参加標準記録5m80にバーを上げ惜しい跳躍。「自信はありました」と胸を張るほど、手応え十分だった。

東京五輪を終えて、山本は大きな決断をする。12月にフランスへ渡った。「8年前に会ってから、ずっと指導を受けたかった」というダミアン・イノセンシオコーチに再アプローチ。前世界記録保持者のルノー・ラヴィレニらを指導した名指導者は東京五輪まで中国チームと契約していたが、五輪後にようやく山本に「いいよ」と快諾。そのままフランスへ飛び込んだ。

広告の下にコンテンツが続きます

現地ではウエイトトレーニングに加え、室内練習場もあるため週2回跳躍練習でみっちり技術をたたき込んだ。なによりも「プロコーチとして接してくれて、自信をつけさせてくれた」と、見失いつつあった自信を取り戻すきっかけをくれたという。

現地ではフランス室内選手権に出て5m71をジャンプ。今大会では5m40から試技をスタートさせて1回で成功させ、5m60を3回目にクリアした。5m80は惜しくも成功しなかったが、「助走のテンポアップもよくて駆け上がれた。感触は2、3回目は良かった」と言う。

日本歴代2位の5m77(室内)を持ち、中京大時代から日本記録を期待されてきた逸材は、2日前に30歳になった。「今日の反省を生かして5m80、いや、5m90をは跳びたいです」。世界と戦う準備が、いよいよ整い始めた。

◇東京五輪代表の江島雅紀は2位

東京五輪に出場した江島雅紀(富士通)は2位。記録は5m40にとどまったが、5m80も見えるような大ジャンプを披露した。わずかに身体がバーに触れたが、「ポールを変えて初めての試合で、新しいスタートを切れました」と充実感を漂わせる。

この冬はウエイトトレーニングで上半身をしっかり強化。今後は「高校時代を思い出して、毎週のように試合に出て仕上げていきたい」と、世界選手権と日本記録(5m83)の更新へ強い決意をにじませていた。

◇日本選手権・室内競技(3月12、13日/大阪城ホール) 男子棒高跳は、オリンピック3大会代表の山本聖途(トヨタ自動車)が5m60で制した。優勝を決めたあとは、オレゴン世界選手権の参加標準記録5m80にバーを上げ惜しい跳躍。「自信はありました」と胸を張るほど、手応え十分だった。 東京五輪を終えて、山本は大きな決断をする。12月にフランスへ渡った。「8年前に会ってから、ずっと指導を受けたかった」というダミアン・イノセンシオコーチに再アプローチ。前世界記録保持者のルノー・ラヴィレニらを指導した名指導者は東京五輪まで中国チームと契約していたが、五輪後にようやく山本に「いいよ」と快諾。そのままフランスへ飛び込んだ。 現地ではウエイトトレーニングに加え、室内練習場もあるため週2回跳躍練習でみっちり技術をたたき込んだ。なによりも「プロコーチとして接してくれて、自信をつけさせてくれた」と、見失いつつあった自信を取り戻すきっかけをくれたという。 現地ではフランス室内選手権に出て5m71をジャンプ。今大会では5m40から試技をスタートさせて1回で成功させ、5m60を3回目にクリアした。5m80は惜しくも成功しなかったが、「助走のテンポアップもよくて駆け上がれた。感触は2、3回目は良かった」と言う。 日本歴代2位の5m77(室内)を持ち、中京大時代から日本記録を期待されてきた逸材は、2日前に30歳になった。「今日の反省を生かして5m80、いや、5m90をは跳びたいです」。世界と戦う準備が、いよいよ整い始めた。 ◇東京五輪代表の江島雅紀は2位 東京五輪に出場した江島雅紀(富士通)は2位。記録は5m40にとどまったが、5m80も見えるような大ジャンプを披露した。わずかに身体がバーに触れたが、「ポールを変えて初めての試合で、新しいスタートを切れました」と充実感を漂わせる。 この冬はウエイトトレーニングで上半身をしっかり強化。今後は「高校時代を思い出して、毎週のように試合に出て仕上げていきたい」と、世界選手権と日本記録(5m83)の更新へ強い決意をにじませていた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.10

【箱根駅伝エントリー】登録選手336人が決定 最多出身高は13年ぶりの駅伝名門校! 都道府県別では埼玉が2年連続トップ

第102回箱根駅伝のチームエントリーが12月10日に行われ、今回も1チーム16人、21チーム計336人が選手登録された。 登録選手を出身高校別に見ると、佐久長聖高(長野)が13人で最多となった。続いて、洛南高(京都)が1 […]

NEWS 前回6位の城西大・櫛部静二監督「アッと驚く試合を」 20年連続シード東洋大・酒井俊幸監督「誰が出ても粘りながら」/箱根駅伝

2025.12.10

前回6位の城西大・櫛部静二監督「アッと驚く試合を」 20年連続シード東洋大・酒井俊幸監督「誰が出ても粘りながら」/箱根駅伝

第102回箱根駅伝の記者発表会が12月10日、都内で行われ、出場校の監督が意気込みを語った。 前回6位の城西大は16人のエントリーの半数を4年生が占めた。櫛部静二監督は「ここ数年、この4年生の力によって、城西大としては上 […]

NEWS 15年ぶりVへ!早大・花田勝彦監督「往路優勝のオーダーを」山口智規主将を「胴上げしたい」/箱根駅伝

2025.12.10

15年ぶりVへ!早大・花田勝彦監督「往路優勝のオーダーを」山口智規主将を「胴上げしたい」/箱根駅伝

第102回箱根駅伝の記者発表会が12月10日、都内で行われ、出場校の監督が意気込みを語った。 前回4位の早大は「5強」の一角として、15年ぶり優勝をしっかりと視界に捉える。 就任4年目を迎えた花田勝彦駅伝監督は、今年度で […]

NEWS 99回目出場の中大・藤原監督「いい顔でスタートを」4年生が優勝へ執念「勝たせてやりたい」/箱根駅伝

2025.12.10

99回目出場の中大・藤原監督「いい顔でスタートを」4年生が優勝へ執念「勝たせてやりたい」/箱根駅伝

第102回箱根駅伝の記者発表会が12月10日、都内で行われ、出場校の監督が意気込みを語った。 全日本大学駅伝で2位を占めた中大は、前回5位からの躍進を期す。藤原正和監督は「いいチームができました」と胸を張って語る。 1年 […]

NEWS 第102回箱根駅伝ゲスト解説に駒大OB・篠原倖太朗、國學院大OB・平林清澄ら 往路さらなる特別ゲストも

2025.12.10

第102回箱根駅伝ゲスト解説に駒大OB・篠原倖太朗、國學院大OB・平林清澄ら 往路さらなる特別ゲストも

関東学生陸上競技連盟が12月10日、第102回箱根駅伝の開催要項を発表し、テレビ中継する日本テレビの放送についても合わせて発表された。 2026年1月2日の往路、3日の復路ともに7時から生中継。放送センターでの解説は往路 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top