HOME ニュース、国内

2021.06.26

山縣亮太 日本初の100m3大会連続五輪!小池もほぼ五輪を手中に 桐生、サニブラウンは100mで代表逃す/日本選手権
山縣亮太 日本初の100m3大会連続五輪!小池もほぼ五輪を手中に 桐生、サニブラウンは100mで代表逃す/日本選手権


◇日本選手権(6月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居)

東京五輪代表選考会となる第105回日本選手権の2日目。男子100mで優勝した多田修平(住友電工)と3位に入った山縣亮太(セイコー)が代表に即時内定。2位のデーデー・ブルーノ(東海大)は参加標準記録10秒05を突破しておらず、ワールドランキングで出場枠圏内にいないため個人では代表にはなれず、リレーで選出されるかどうかを待つことになる。

参加標準記録を突破している小池祐貴(住友電工)が4位に入ったため代表をほぼ確実に。一方、標準突破済みの5位・桐生祥秀(日本生命)と6位・サニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)は100mでの代表入りを逃した。

広告の下にコンテンツが続きます

山縣は「練習では手応えもあった」と言うが、「多田選手が速くて焦ってしまった。気持ちが空回りして硬いレースとなってしまった」と振り返る。3位で代表内定に「3大会連続オリンピックはうれしいですが悔しい。その気持ちを本番でぶつけたい」と気持ちを新たにしていた。

100mで3大会連続五輪は日本初。ちなみにロンドン五輪だった12年、リオ五輪だった16年も、山縣は日本選手権で勝っていない。それでも準決勝で自己記録をマークしてきた。東京五輪の準決勝で山縣が自己記録を更新すれば、目標にしてきた夢のファイナルが現実となるだろう。

小池は山縣と同タイム着差あり。それでも、日本陸連の代表要項に沿えば3人目の代表は濃厚。「身体の調子は良かったが、思い描いていたレースではなかった」と淡々と振り返り、「いい緊張感でしたが、メンタル面でプレッシャーに弱いところが出たのかな」と語った。小池は200mでも参加標準記録を突破しており、2種目代表を狙う。

◇桐生、サニブラウンは100m代表逃す
アキレス腱を痛めていた桐生は5位。スタートから明らかに半歩遅れ、最後は懸命にフィニッシュ姿勢を取ったが届かなかった。東京五輪が決まった2013年は高校3年生。10秒01をマークした後だった桐生には、常に「9秒台」と「東京五輪」という言葉がつきまとった。100mで五輪代表を逃し、「五輪が決まってからここまで目指してきて、いろいろあった。ここでいったん一区切りかな」。アキレス腱については「痛みのせいでこの順位になったと思われてしまうので……」と状態を明かすことはなかった。個人では逃してしまったが、リレーメンバーに選ばれるかどうか。リオ五輪4×100mリレーで銀メダルを獲得した際の3走など、日本のリレーには不可欠な存在だけに、代表発表に注目が集まる。

6位のサニブラウンは「やることはやったが準備不足だった」。決勝では「30mくらいで身体が動かなかった」と淡々と振り返る。200mでも参加標準記録を突破しているため、200mでの五輪代表入りを狙う。「200mは2年走っていないので予選で感覚を取り戻したい」と話した。

◇日本選手権(6月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居) 東京五輪代表選考会となる第105回日本選手権の2日目。男子100mで優勝した多田修平(住友電工)と3位に入った山縣亮太(セイコー)が代表に即時内定。2位のデーデー・ブルーノ(東海大)は参加標準記録10秒05を突破しておらず、ワールドランキングで出場枠圏内にいないため個人では代表にはなれず、リレーで選出されるかどうかを待つことになる。 参加標準記録を突破している小池祐貴(住友電工)が4位に入ったため代表をほぼ確実に。一方、標準突破済みの5位・桐生祥秀(日本生命)と6位・サニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)は100mでの代表入りを逃した。 山縣は「練習では手応えもあった」と言うが、「多田選手が速くて焦ってしまった。気持ちが空回りして硬いレースとなってしまった」と振り返る。3位で代表内定に「3大会連続オリンピックはうれしいですが悔しい。その気持ちを本番でぶつけたい」と気持ちを新たにしていた。 100mで3大会連続五輪は日本初。ちなみにロンドン五輪だった12年、リオ五輪だった16年も、山縣は日本選手権で勝っていない。それでも準決勝で自己記録をマークしてきた。東京五輪の準決勝で山縣が自己記録を更新すれば、目標にしてきた夢のファイナルが現実となるだろう。 小池は山縣と同タイム着差あり。それでも、日本陸連の代表要項に沿えば3人目の代表は濃厚。「身体の調子は良かったが、思い描いていたレースではなかった」と淡々と振り返り、「いい緊張感でしたが、メンタル面でプレッシャーに弱いところが出たのかな」と語った。小池は200mでも参加標準記録を突破しており、2種目代表を狙う。 ◇桐生、サニブラウンは100m代表逃す アキレス腱を痛めていた桐生は5位。スタートから明らかに半歩遅れ、最後は懸命にフィニッシュ姿勢を取ったが届かなかった。東京五輪が決まった2013年は高校3年生。10秒01をマークした後だった桐生には、常に「9秒台」と「東京五輪」という言葉がつきまとった。100mで五輪代表を逃し、「五輪が決まってからここまで目指してきて、いろいろあった。ここでいったん一区切りかな」。アキレス腱については「痛みのせいでこの順位になったと思われてしまうので……」と状態を明かすことはなかった。個人では逃してしまったが、リレーメンバーに選ばれるかどうか。リオ五輪4×100mリレーで銀メダルを獲得した際の3走など、日本のリレーには不可欠な存在だけに、代表発表に注目が集まる。 6位のサニブラウンは「やることはやったが準備不足だった」。決勝では「30mくらいで身体が動かなかった」と淡々と振り返る。200mでも参加標準記録を突破しているため、200mでの五輪代表入りを狙う。「200mは2年走っていないので予選で感覚を取り戻したい」と話した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.03

高知農が県高校最高記録の2時間6分36秒で5連覇 女子は山田がオール区間賞で都大路は“皆勤”の37に/高知県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた高知県高校駅伝は11月2日、高知市東部総合運動場周回コースで行われ、男子(7区間42.195km)は高知農が県高校最高記録となる2時間6分36秒で5年連続49回目の優勝。女子(5区間21.09 […]

NEWS 今治北が初の男女V!女子は序盤からトップを守り初の全国大会 男子は2時間7分23秒で2年ぶりに制す/愛媛県高校駅伝

2025.11.03

今治北が初の男女V!女子は序盤からトップを守り初の全国大会 男子は2時間7分23秒で2年ぶりに制す/愛媛県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた愛媛県高校駅伝が11月2日、西条市の西条ひうち高校駅伝特設コースで行われ、今治北が初の男女優勝を遂げた。女子(5区間21.0975km)は1時間14分13秒で初V。男子(7区間42.195km […]

NEWS 城東が初優勝で悲願の都大路へ 男子はつるぎが6連覇 男女ともに1区から先頭を譲らず逃げ切る/徳島県高校駅伝

2025.11.03

城東が初優勝で悲願の都大路へ 男子はつるぎが6連覇 男女ともに1区から先頭を譲らず逃げ切る/徳島県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた徳島県高校駅伝が11月2日、鳴門市の鳴門・大塚スポーツパーク周回長距離コースで行われ、女子(5区間21.0975km)は城東が1時間14分27秒で初制覇し、初の全国大会出場を決めた。男子(7区 […]

NEWS マラソン王者・キプチョゲがエリートレースを“卒業” 七大陸を巡るワールドツアーを発表「人間に限界がないことを示したい」

2025.11.03

マラソン王者・キプチョゲがエリートレースを“卒業” 七大陸を巡るワールドツアーを発表「人間に限界がないことを示したい」

男子マラソンのエリウド・キプチョゲ(ケニア)が「キプチョゲ・ワールドツアー」と銘打ち、今後2年間で七大陸を巡り、マラソンに参加する計画を発表した。11月2日のニューヨークシティマラソンがエリートレースへの最後の出場となり […]

NEWS 西脇工大会新V 新妻遼己1区28分22秒、双子の弟・昂己3区快走で兄弟区間新 女子は須磨学園が3連覇/兵庫県高校駅伝

2025.11.03

西脇工大会新V 新妻遼己1区28分22秒、双子の弟・昂己3区快走で兄弟区間新 女子は須磨学園が3連覇/兵庫県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた兵庫県高校駅伝が11月3日、丹波篠山市の大正ロマン館前をスタートし、篠山鳳鳴高でフィニッシュするコースで行われ、男子(7区間42.195km)は西脇工が2時間3分25秒の大会新記録で2年連続3 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top