◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)6日目
東京世界陸上6日目のイブニングセッションが行われ、女子走高跳予選A組に出場した髙橋渚(センコー)は1m88でグループ11位。総合22位タイで、決勝進出記録の1m97にも届かず予選敗退に終わった。
この種目で日本勢女子の出場は、2013年モスクワ大会の福本幸以来6大会ぶり。ワールドランキングのターゲットナンバー内に入って出場を果たした髙橋にとっても初めての大舞台だった。
大会2日目の男子走高跳の予選を見に来た時は、「想像を超える数の方々が入ってくれてたので、(歓声の大きさに)ちょっと怖くなってしまった」と明かすが、「今日に向けて準備して、ひたすらイメージを繰り返してきました。いざピットに立ってみたら、本当に後押しされている気分というか、みんなが温かく背中を押してくれている感じが伝わって嬉しかったです」と前向きな気持ちで試合に臨む。
「緊張した」という最初の1m83は1回目で失敗するも、「跳べないとは思っていなかった。跳べたら自信になる」と2回目でクリア。続く屋外自己タイとなる1m88は2回連続でバーを落として追い込まれたが、絶体絶命の3回目で起死回生のジャンプを見せた。
「1本目、2本目はちょっと突っ込んじゃったり、跳びたかったりはありましたが、今日は1本1本無駄にしないで跳ぶことに集中してやったので、3本目にしっかり集中できて、会場の沸き上がりもあって、本当に気持ち良い跳躍でした」
しかし、予選突破につながる1m92はクリアならず。「心も身体もちゃんと作ってきました」と、やれる準備はしてきたが、世界の壁は高く厚かった。
「これまでの苦しかった思いも悩んでいた思いも、全部このためにやってきましたが、やっぱり1m90(台)を跳ばないと話にならない。そういう意味では、少し悩んでいた期間が足を引っ張ってしまった気がします」
決勝は遠かったが、「自分らしい跳躍をすることが課題だったので、それができたのはうれしかったです」と笑顔で語った。初の世界陸上を終えた今、髙橋には「より行きたいなというか、行けなくないんじゃないかなと感じられたので、その思いを忘れないで、またがんばりたいと思います」と、オリンピックへの思いが芽生え始めた。
文/小野哲史
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