2025.07.29
◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)5日目
広島インターハイの5日目が行われ、女子100mハードルは石原南菜(白鴎大足利2栃木)が、高校新記録となる13秒30(+1.3)で優勝した。
タイムレース3組ともに前評判通り、空前のハイレベルの争いが繰り広げられた。
その1組で、まず石原が快走。「優勝にあまりこだわらず、記録を狙っていました」と鋭いハードリングとインターバルランを見せる。フィニッシュラインを駆け抜けると、スタンドがドッと沸く。5月の兵庫県大会で井上凪紗(滝川二3兵庫)が出した高校記録(13秒31)、当時高校新だった小林歩未(市船橋・千葉)の大会記録(13秒34)をまとめて塗り替え、残る2組に大きなプレッシャーをかけた。
続く2組目は一転して向かい風に。自身の高校記録を破られた井上が再更新を狙ったが、13秒40(-0.3)で届かず。タイムを確認すると、涙があふれた。
そして最終組では井上の後輩である1年生・福田花奏が激走。鋭いスタートから13秒42(+1.2)と自身の高1最高に並んだが、それでも石原には届かなかった。
石原の2年生優勝が確定し、「すごくうれしいです。こんなタイムが出るとは思っていませんでした。高校生でもレベルが上がっていて、その中で優勝できたのは自信になります」と笑顔で振り返る。
石原は小学生の頃から100mで全国3位、走幅跳5m32を跳ぶなど注目された逸材で、中1で全中四種競技に優勝するなど活躍してきた。今季は6月の北関東大会100mハードルで当時高校歴代2位の13秒33をマーク。この時にスタートが思うようにいかず、「そこをずっと練習してきました」。決勝は課題を克服し、1台目へのアプローチから力強い走りを見せた。
2位の井上、3位の福田の滝川二コンビには「地区大会の時からいい刺激をもらっていました」と語り、シニアと同様に切磋琢磨がレベルアップにつながっている。あこがれは泉谷駿介(住友電工)、福部真子(日本建設工業)のスプリントハードルの男女日本記録保持者を挙げた石原は、「この結果に満足しないで、もっともっとやっていきたい」とさらなる意欲をのぞかせた。
女子100mハードル 高校歴代10傑をチェック!
13.30 1.3 石原南菜(白鴎大足利2栃木) 2025. 7.29 13.31 0.7 井上凪紗(滝川二3兵庫) 2025. 5.30 13.34 -0.3 小林歩未(市船橋3千葉) 2018. 8. 2 13.38 1.6 松田晏奈(長崎日大2長崎) 2023.10.16 13.39 0.3 寺田明日香(恵庭北3北海道) 2007. 7.21 13.40 1.7 仮屋愛優(東京3東京) 2024. 5.18 13.42 1.0 芝田愛花(恵庭南3北海道) 2018.10. 8 13.42 1.6 谷中天架(大分雄城台2大分) 2023.10.16 13.42 1.0 横山涼葉(共愛学園3群馬) 2024. 8. 1 13.42 1.9 福田花奏(滝川二1兵庫) 2025. 6.15RECOMMENDED おすすめの記事
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